土曜の回顧 / 日曜の注目馬 ~ ハーツクライのHalo、War AdmiralとLa Troienne、NasrullahとHyperion、
若葉Sはハーツクライ産駒のワンツーとなりましたが、どちらもワンアンドオンリーやヌーヴォレコルトやスワーヴリチャードと同じように、父の持つBusandaの血を増幅しています→アダムバローズの母父Unbridled's Song(スワーヴリチャードの母父でもあるが)が内包するUnbridledはBetter Self≒Busanda5×5・5、エクレアスパークルは母がBuckpasser(母Busanda)とQuiet American(Dr.Fager3×2=Better Self(≒Busanda)5×4)を持ちます。
ただ、どちらもNasrullahとHyperionなどを増幅しているとはいえないのでGIまで突き抜けられる馬ではないとみています。エクレアスパークルの馬っぷりは素晴らしいものがありますが...
どちらもハーツクライ産駒が3歳春に一線級で戦うためのツボを押さえている配合ということになりますが、何度もいうように、ワンアンドオンリー世代が訴えてきているように、晩成なハーツクライ産駒がクラシックを制するということは、逆にいえば世代レベルがそんなに高くないということを暗示しているのではないかと思っています。
ファルコンSのジョーストリクトリは6着。ジョーカプチーノの重厚な欧血もカバーしてある配合ですから4角は外から惰性を付けて進出していれば掲示板があったとみています。NHKマイル(抽選でしょう)は、「父のように先行集団と中団がバラける特殊な展開」か、「Hペースでの持続差し(マイネルホウオウ的?)」になれば好走可能性もあるのではないかと期待しています。
阪神6Rの3歳500万(芝「内回り」1400m)ではイノバティブが前走最下位から巻き返しました。母父PosseはスプリンターでRed God≒Halo2×2のRahyが母父でRobertoも持ち「父中距離馬×母父スプリンター」の配合系、自身もRobertoを感じさせるお尻で、似たような適性が求められる中山マイルのひいらぎ賞で追い込み決着の中2番手追走→0.5秒差6着ですからこのクラスを勝つ力は間違いなくあった馬なんですよね。それでも13倍くらいの単勝オッズですから日本の競馬ファンは本当に優秀すぎます(^^;)
母がお化け配合のゴールドポセイドンは3着、アドマイヤプリヴは内回りでは持ち味が活きないのではないかと思います。
阪神5Rの未勝利(芝2000m)では、ディープ産駒として満点配合ではないものの良い配合とはいえる良血アドマイヤアゼリがきっちり勝利。社台系ディープPOGでも指名しているので期間内に2勝できるか注目しておきます。
社台系ハーツPOGで指名しているクリデュクールは中京2Rの未勝利(芝2200m)で強気の競馬で惜しくも2着。この馬もSearchingやNever BendでBusandaを増幅し、Sadler's Wellsと4代母Golden SecretariatでNasrullahとHyperionを増幅し、ジャスタウェイやワンアンドオンリーと同じDevil's Bagを通じるHaloのクロスというハーツの好配合。今から急成長して白百合Sくらいを獲っても驚きません。
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スプリングS、ウインブライトが重賞まで持っていけそうですが、同枠の同父産駒トリコロールブルーもピッチ走法でコース適性もあるでしょう。
朝日杯は、緩い流れでサトノアレスとモンドキャンノのピッチ走法から繰り出される瞬発力が抜けていたというレースで、どちらもこの内回り1800という条件は楽しみ。特にモンドキャンノは、ムキムキ短距離馬という感じではなく、Princely Gift~サクラユタカオーらしい柔軟性もあり、母母のBold Ruler5×5というのも気になるところ。
この条件でのプラチナヴォイスの前受けというのも馬券圏内はありそう。
そしてアウトライアーズ。この馬の血統はよく分かりませんが、ヴィクトワールピサのカギであるNasrullahとCount Fleetという観点からみれば、フレンチデピュティの母Mitterandはそれを持ち、4代母Am ReasonableはThe Tetrarch6・7×7ではあります。
馬場状態分かりませんが、「有力」といえる中では内目のエトルディーニュがせこく乗ればもしかしたらもしかするイメージも湧かないわけではありません。
阪神大賞典、ワンアンドオンリーもトーセンバジルも内回りというのは微妙ですから、やはり器用さも兼ね揃える人気2頭ということになるのでしょうか。
ただ、サトノダイヤモンドは母のパワーがかなり付いてきたようで、急坂のある直線+重めの阪神芝の3000ならばスタミナの不安はあると思います。流れ次第ですが京都3200よりもスタミナがいるコースでしょうからね。となるとシュヴァルグランの連覇も...ということになります。シュヴァルグランは、Busandaを増幅せず、NasrullahとHyperion、そしてHaloを増幅したハーツ産駒で、これがジャスタウェイやマジックタイム的な「ハーツらしい」成長ですよね。
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中山6Rの3歳500万(芝1600m)のミッキーワインは、非社台系ダイワメジャーPOG指名馬の好配合馬。
ミッキーワインは非社台系ダイワメジャーPOG(10頭持ち)指名馬
母ウエスタンダンサーは08年の京阪杯など通算6勝の活躍馬、デヒア産駒なので、その母Siter Dotを通じてナスキロ+Tom Fool的な血を取り込むことができます。昨年はボールライトニングが結果を残しました。また、オペラハウスが入るのはメジャーエンブレムと同じパターンで、その母父High Topを通じて、Wild RiskやCourt Martialを通じてLady Angelaの増幅にもなっています。ウエスタンダンサー自身はNorthern Dancer4×4、Bold Ruler4×5、ある程度早熟さもありそうで走ってほしい。
阪神9R三洋特別のショウナンタイザンはマンハッタンカフェの好配合馬で、今回も梅田氏は「能力はOP級」とコメントしていますぞ。
マンハッタンカフェといえば、京都最終で穴を空けたショウナンタイザンの血統もなかなか。梅田師が「能力は相当」とずっと褒めていて、今回も「このクラスでは能力が抜けている」とコメントしていました。
強いクロスを持たずNorthern Dancerも持たないマンハッタンカフェにNorthern Dancer4・4×4の母はTom Fool≒Flaming Page6×5・5でもあります。これくらいは走って当然といえる血統です。
《マンハッタンカフェのHalo≒Boldnesian増幅》
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【参考】
『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)
望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html
『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)
日曜の注目馬 ~ Halo≒Chieftainの瞬発力
金鯱賞、さすがKingmambo≒Ameriflora2×2のヤマカツエースも強くなりました。大阪杯の阪神内回り2000というのはかなり条件的には良いですね(昨年の鳴尾記念は開幕週で終始大外を回されていた)。
最も強調したいのはナスノセイカンが「7・8番手でレースが出来ていた」ということ。Lyphard4×4・5のハーツクライ産駒が32秒台の末脚で差し切るというのがそもそも普通ではないので、こういうレースができるようになってきたということは目黒記念とアル共制覇が現実味を帯びてきました。
ナスノセイカンはハーツクライ×ホワイトマズル×タイトスポット(His Majesty×Lyphard)でLyphard4×4・5、母母ナスノフローラはHis Majesty=Graustark2×3というディアウィンクばりのすごい配合でどこからどう見ても晩成。陣営は「末脚を活かす競馬でどこまでやれるか」とコメントしていますが、「末脚を活かす競馬」しかできていないということは本格化手前であり、前受けしてこの血統のスタミナを活かす競馬ができるようになれば目黒記念やアル共くらいは持っていってもおかしくない馬でしょう。
ルージュバックはやはり内枠がアダになってしまいました。内も伸びる中で外差し勢で目立つ末脚をみせたステファノスはさすがですが、やはりGIとなるとワンパンチ足りない印象はあります、配合も含めて。
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フィリーズレビュー、レーヌミノルが強敵ですがHalo≒Chieftain4×4・6らしい内回りOKな斬れがあるカラクレナイは非常に好みで勝って同条件、桜切符に期待します。ジューヌエコールもあの気性ならばマイル<1400でしょう。
人気のないところで注目しているのはラーナアズーラ・ヤマカツグレース・シグルーンの3頭。
ラーナアズーラはグランデ牧場の衣斐さんのグレンデオーナーズの少輔馬でいつも着順以上の強さを感じます。
ヤマカツグレースはヤマカツエースの半妹でデインヒル≒Ameriflora3×3、デインヒル牝馬らしいスピードは阪神外周りマイルよりも阪神内回り1400でこそでしょう。休み明けながら「体が減っていそう」というコメントは気掛かり...
シグルーンも肩が立っていますからこの内回り替わりというのは気になります。
中山牝馬は、外差しも効いてきている中山ですがやはり内周り1800となるとFair Trial豊富なトーセンビクトリー(気性的にも休み明けは良さそう)と、肩が立ったピッチ走法のシャルールに期待したくなります。
クインズミラーグロとヒルノマテーラはどちらもRibot→Tom Rolfeクロスのマンハッタンカフェ産駒でどちらも昨年内回り替わりで穴を空けました(クインズミラーグロ→カウントダウンS、ヒルノマテーラ→マーメイドS)。ですからこの条件替わりは注目です、特にクインズミラーグロは昨年も4着でした。
まぁ外差しである程度流れればマジックタイムやパールコードで堅そうですけどね...
今日は他に注目馬があまりいませんが、阪神8Rにはスイープトウショウの仔トウショウビクターとオータムメロディーの仔マエストロが出走します。あと、ピラミマの仔カレンオプシスもいますが。
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そう、世の中は就活シーズン到来ですが、私も競馬関係ではない仕事に就こうと考え絶賛就活中です(競馬界に戻ってくる可能性ももちろんアリ)!
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【参考】
『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)
望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html
『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)
土曜の注目馬 ~ それぞれの " 素質が開花するとき "
カデナ vs スワーヴリチャード vs レイデオロという構図で固まったかなぁ。しかしカデナもディープ産駒の典型配合、マイスタイルは天才横山典弘騎手の「先行馬が揃っているなら自分が行ってスローに落としちゃう」という騎乗でしたがハーツクライの典型配合ではありました。
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金鯱賞はルージュバック・ステファノス・ヤマカツエースなどGIで好勝負してきた面々が集まりましたが注目しているのはナスノセイカン・アングライフェン・ヒストリカルの3頭。
ナスノセイカンはハーツクライ×ホワイトマズル×タイトスポット(His Majesty×Lyphard)でLyphard4×4・5、母母ナスノフローラはHis Majesty=Graustark2×3というディアウィンクばりのすごい配合でどこからどう見ても晩成。陣営は「末脚を活かす競馬でどこまでやれるか」とコメントしていますが、「末脚を活かす競馬」しかできていないということは本格化手前であり、前受けしてこの血統のスタミナを活かす競馬ができるようになれば目黒記念やアル共くらいは持っていってもおかしくない馬でしょう。
アングライフェンは母母シネマスコープ(トランセンドの母)がHyperionとSon-in-Law~Lady Jurorが豊富で、パントレセレブルを配された母レッドスレッドはNorthern Dancer3×5、ステイゴールドとの相性は悪くないだろうとずっと注目していました。母のパワーを受け継ぎピッチ走法ながら大箱東京2000のアメジストSを楽勝した時に本格化かと思いましたが昨年は重賞ではもうひとつの競馬が続きました。ところが前走でサトノクラウンから0.3秒差の5着と好走。5歳の春にいよいよ覚醒の時を迎えたかと想い今年大注目です(といってもステイゴールドの配合としては100店ではないので「ローカル重賞は獲れる」程度の期待)。
◎アングライフェンは、母母がトランセンドの母シネマスコープで。この牝系はHyperionを豊富に持つのでマイネルラクリマなど成長力がある。肩が立っているからタフな馬場は巧いはずだし、得意な馬場状態だったとはいえ、前走の勝ちっぷりは本格化を思わせた。開幕週の中京は昨年の当レースのように前残りになることが多いし、スロー必死のメンバー構成からも一気の重賞制覇に期待したい。
ヒストリカルは半兄カンパニーのようなサクラアンプルールのようなピッチ走法ですが大箱向きというタイプ。それでもノーザンテーストの成長力が昨年からみられますし今年はずっと注目しておきたいです。3歳春に重賞で好走していたのでもっと成長すると思ったんですが、ディープ×ブリリアントベリーはこの辺までなのでしょうかね。
ルージュバックは最内枠が懸念、プロディガルサンの前走は「超スローのマイル戦で中距離馬の斬れが活きた」という典型例で2000はOK、ヤマカツエースはKingmambo≒Ameriflora2×2という配合で「もうGIIならいつでも好走可能」という昨年のサトノノブレス的ポジションにはなっている予感。そのサトノノブレスも当然好勝負可能ですが。
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アネモネSは「現状は中山マイルがベスト」と陣営もコメントしているように、スズカゼのアネモネSというのはずっと言ってきましたので好走してほしいです。
中山6Rの3歳500万(芝1600m)、配合的に注目しているのはウィンドライジズとスカルバン。ただどちらも本質的に中山マイルには疑問符(流れや馬場状態次第ではありますが)
ウィンドライジズはボールライトニングと同じダイワメジャー×テンビーという成功配合ですがやはりボールと同じようにストライド、スカルバンもレッドスパーダらと同じCaerleon≒Storm CatですがNijinskyの影響下胴長ストライドなのでレッドスパーダ同様東京1400がベストに思えます。
中京5Rの未勝利(芝1600m)で初出走するマンディは好みの血統。母マンドゥラはマンデラ(ディープインパクトの傑作ワールドエースの母)の半妹なので、母母MandellichtのBe My GuestやAcropolisでBurghclereを増幅。マンデラのディープ×AcatenangoもニックスですがマンドゥラはDanehill Dancer産駒なのでデインヒルとBe My Guest経由のNorthern Dancer4×3というのも悪くないと思うんです。とはいえ、やはりこのような重厚な配合(しかもHaloのスピードを増幅していない)というのは日本では開花しにくい(特に牝馬だとなおさら)ですからね...
中京2R、ヒシマサルはもうダートですか。古馬になったらオープンには行けると思っています。
中山9R館山特別ではサトノキングダムが復帰。中山2000はどうかですが圧倒的な能力で突破してもらいたい。
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【参考】
『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)
望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html
『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)
日曜の注目馬 ~ マカヒキに続け / HyperionとSon-in-Law~Lady JurorとDonatelloの塊
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カデナは、ディープインパクト×フレンチデピュティで、Halo≒Sir Ivor≒Boldnesian3・5×5とHaloを増幅しており、AlycidonでBurghclereの底力を増幅している(Burghclere≒Alleged3×6)というところまで昨年のダービー馬マカヒキと同じ。
マカヒキやその他クラシックを制したディープインパクト産駒と異なるのは母がNorthern Dancerのクロスを持っていないという点。ただ、これは底力というより、「ほんのちょっとの頑強さを加えている」というイメージなので、2歳秋に重賞を楽勝している時点で「頑強さ」は十分あるわけですからそこまで気にはしていません。
母はフレンチデピュティ×Seattle Slewで、Haloを増幅し米血パワーも伝わっているのでコーナリングも難がないというのもマカヒキ的。
もちろんSeattle Slewらしさも感じるので東京も合いますし、2000mがベストらしいところもダービーにおいてはプラスです。
この相手関係ならば抜けていると思っています。
ダイワキャグニーはお馴染のキングカメハメハ×サンデーサイレンスで、残りの1/4部分である母母トリプルワウがナスキロとTom Fool≒Attica4×3のクロス(Coastal≒Sir Ivor1×2といっても?)で、配合に素直なキングカメハメハであればこれくらい走って当然の血統。
しかしSir Gaylordの影響かなぁ、緩さは感じるので中山の急坂というのは気になります。
サトノマックスは、Indygo Shiner×Luhukで米血パワーが豊富。それでも筋肉の柔軟性は感じるので、よう発現の仕方をしているとは思いますが、Burghclere増幅が足りない点がどうか。
配合的に注目しているのはベストアプローチ
4代母Chapel of DreamsがStorm Catの全妹という牝系で、自身はHopespringseternal≒Terlingua5×5でありGalileo≒Wiener Wald2×3といってもいかもしれません。
戦績もみても分かりますが、Robertoが入るのでやはり内回りでこそでこの条件は合いそうです(藤原先生が東上させて戸崎騎手起用ですし)。
前走内容でいえばディアシューターだって急激に力を付けているのかもしれませんし、これも条件は悪くないはずです。
コマノインパルスはHaloにRobertoなのでやはりこの舞台は絶好。
グローブシアターは全兄ほどの素質は感じません。
マイスタイルは完成度が高いハーツクライ産駒で、今回は本気の仕上げのようなので掲示板くらいはあっても驚きませんよ。
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中山12Rはハレルヤボーイとレトロクラシックに注目。
ハレルヤボーイはトニービンとキングカメハメハを併せ持ちHornbeamのクロスなのですが全体的にFair Trialが豊富で同舞台の未勝利の勝ちっぷりが圧巻。だから昨年はスプリングSでもNZTでも◎で贔屓していました。小回り向きの加速力というものです。
レトロクラシックは牝馬なので開花するかは半信半疑なのですが、母母カタリストがディープと同じAloe牝系(の中でもMarjuと同じ)で、Sadler's Wells×Ela-Mama-Mou×Welsh Pagent×Crepello×HyperionというHyperionとSon-in-Law~Fair TrialとDonatelloの塊でBurghclere≒Welsh Flame3×4という凄いニアリークロスを持ちます(Burghclere≒Welsh Love3×3でも良いかも)。
前走から半年以上空いた前走もかなり粘れていました(負け方が、「距離が長くてスタミナが切れた」というより、「瞬発力勝負に対応できなかった」ようにみえたので距離短縮は懐疑的ですが...)。
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【参考】
『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)
望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html
『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)
今更ながら2月最終週の回顧 をば。
中山記念は位置取りの差、阪急杯は「4角でなにもしなかった馬」がワンツースリーフィニッシュをしました。アンビシャスは15かいくらい言っていますが2000 or 2400で勇気をもって前受けする競馬がみたいです(エピファネイアのJC的な)。
サクラアンプルールは展望記事の通りなレースで、ノーザンテーストが入るので更なる成長が期待できます。「ノーザンテーストの成長」と「ノーザンテースト的ピッチ走法」いう点では、小倉大賞典で2着だったヒストリカルにも同じことが言えます。
サクラアンプルールはノーザンテーストが入るのでかなりのピッチ走法。前走は東京でもスローだったためピッチ走法の加速力が活きましたが、本来は小回り向きでノーザンテーストの成長スイッチも入りそうな5歳春。そして天才横山典弘騎手継続騎乗、そして「開幕週の内を内ラチ沿いを取れそうな枠」ということで、無形文化財的な好騎乗を期待(^^;)
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アーリントンC、ヴゼットジョリーは4着、ジョーストリクトリは5着でした。
ヴゼットジョリーはやはり脚長の重厚斬れ中距離馬で、母母フェンジーのスタミナ・持続力というものは中距離の持続戦でこそ発揮されるだろうということで何度も何度も何度も言っているようにオークスでアースライズ的持続差しを期待(アースライズは4着)。ソウルスターリング・アドマイヤミヤビ・リスグラシュー相手にどこまでやれるか。距離が短いマイルではもうひとつ足りないというレースが続くでしょう。
ジョーストリクトリはマイルならば父のマイルCのように少し前受けして持続力を活かす形がベストな気がしていますが、マイルCは激流になることもあるので差しに回って穴を空けても驚けません。
すみれSで3着だったキセキは、やはりクラシックディスタンスの本格派種牡馬の弱点を露呈する形となりました。所謂「速い脚が使えない」というもので、こういうTHE2400型=ダービー・春クラシックではないんですよね。
勝ったクリンチャーは、ディープスカイ×ブライアンズタイムでGraustark5×4ですが、やはりRobertoらしさは感じる馬体・走りで、内回りでこそのタイプです。
それにしてもディープスカイ産駒はすみれS2勝目です。そりゃあ、この時期の3歳芝OPであればディープスカイ産駒が好走しやすい条件ですが、きっちり2勝しているというのはすごいです。
水仙賞で2着だった社台系ハーツPOG指名馬のサトノクロニクルは、非凡な素質はみせましたが、こういう差しの競馬しかできないということは、まだハーツクライの成長曲線に乗っていないということでやはり夏を越えてからでしょうね。
新馬・未勝利で取り上げておきたいのは4頭。
土曜阪神4Rの未勝利を初出走ながら制したチャレアーダは、昨年ビッシュとサトノキングダムで2発2中だった「ディープインパクト×Acatenango」
阪神4Rの未勝利には名繁殖の仔が多く出走しますが、初出走のチャレアーダに大注目。
そう多くないサンプルの中から、ワールドエースやエックスマーク、現4歳世代は2頭しかいなかったうちの2頭がビッシュとサトノキングダムという「ディープインパクト×Acatenango」。現3歳はこのチャレアーダだけ、そして彼女はディープインパクト×Acatenangoというだけでなく、ウインドインハーヘア≒Unfuwain2×3(Northern DancerとBurghclere≒Heiht of Fashion)というニアリークロスも持っています(ロマンはあるが、あまり結果は出ていない←Hyperionは牝馬だと小さく出やすい)。
ディープ牝馬に合うRivermanも内包していますし(逆にHabitatが気になる)、レベルの高いこの世代の牝馬の最終兵器となるよう期待をしておきます。
土曜の3歳戦 ~ ヴゼットジョリーとジョーストリクトリの母系で光るHyperionとLady Juror(Son-in-Law) - 4歳上500万下
しっかり勝ち切ってしまうのだからすごいです。とにかく刺激的な配合。
土曜阪神5Rを逃げ切ったスティッフェリオは、以前も取り上げました。
京都5R(芝2000m)のスティッフェリオは、ステイゴールド×シルアスアティテュードという血統。
母母ザミリアとの間にはゴールドスミスという同期のステイゴールド産駒がいます(新馬勝ち)。このザミリアはSir IvorとHabitatを通じるSir Gaylord5×5で、ここがステイゴールドにはちょっと気がかりなんですが、ノーザンテーストと血統構成が近いThe Minstrelを通じるNorthern Dancer4×4というのは効くでしょうし、Green Desertのパワーというのもプラス。
そしてザミリアにMtotoを配されて産まれたのがシリアスアチテュードですが、MtotoはDonatello3×4、しかもMtoto自体がMiranda(=Pretty Polly)牝系でもあり、これはノーザンテースト増幅に繋がります。
ステイゴールドとしてはまずまずの配合です。
菊路線に乗ってこれるかどうか。長い目で。
ステイゴールドという点では、日曜中山5Rと6Rでレッドミラベル、クレッシェンドラヴというステイゴールドの牡が連勝。
レッドミラベルは仏血豊富なダンスーズデトワールの仔ですが、3代母ラストカマーはHyperionとDonatelloのクロスで、Highest Honorの父Kenmareの母父MilesianもPretty Pollyの牝系です。
クレッシェンドラヴも強力ではありませんが母母父KrisはHyperionとDonatelloを持っていますね。
日曜阪神6Rの新馬を制したエクレアスパークルは、Buckpasser(Busanda)、Quiet American(Dr.Fager3×2、つまりBetter Self5×4)を持ち、Busanda≒Better Self6×5・9・8なのである程度早期から結果を残せるハーツクライ産駒。馬っぷりもあります。
ただ、ハーツクライの活躍馬の多くが持っているNasrullahとHyperionの組み合わせを持つ馬が母に入っていないというのはマイナスです。
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【参考】
『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)
望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html
『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)