4歳上500万下

血統好きが大学生のころ書いていたブログ(今でもたまに更新)

日曜の注目馬 ~ Hyperion,Hyperion,Hyperion,Son-in-Law!!

さて、フェブラリーSですか。

自分の中ではタガノトネールの追悼レースです。

コパノリッキーが内枠ですが、2年前のようにスタートを決めて巧く外目を先行できれば好走してくれるのではないか、そういう展開になってくれ、という希望的観測をしています。

モーニンは、小回り船橋1800で58を背負いアウォーディーと接戦、チャンピオンズCも大外から僅差の好走、そしてこの鞍上で東京1600ならば...と安易な考えをもっていますがどうなんでしょう。

アスカノロマンは「ストライドが大きい」と陣営もいっているようにSecretariatクロスの影響でストライドで走るので東京や中京といった大箱向き。かつ、母系にKey to the Mintが入りRibotのクロスが入るのでハイペースで驚異的な強さを発揮します(中央GIでの好走が示すように)。

エイシンバッケンは母がStriking=Busher≒Blue-eyed-Momo≒Better Self8・8・6×5で前脚の可動域が小さいのですが、Seattle Slewシンボリクリスエスの影響で脚長で大箱向き。フェブラリーはSeattle Slewが良く好走しますから注目しています(当然穴人気ですが)。ただどちらかというと湿った馬場の方が良かったのかな。

インカンテーションA.P.Indyシニスターミニスターなので大箱向きで、フェブラリーの好走実績もあります。東海Sは出遅れてチグハグな競馬、今回は「以前より気が入っているからマイルが合いそう」というコメントを陣営が出しており、スムーズに運べる大外。これは好走しても全く驚けません(ものすごい不人気ですが)。

ゴールドドリームはNureyev≒Number3×4で、Nureyev≒Sadler's Wells3×3のエピカリスと一緒に今日の東京ダ1600を席巻しちゃって終わるかもしれません。

キングズガードニシケンモノノフがオープンで力を付けてGIにたどり着いたというのは、嬉しいですね~

他にも強い馬がいますが、希望的観測で印を付けるならば◎リッキー、〇モーニン、▲エイシンバッケン、☆インカンテーションかな(^-^;

 

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東京1Rのトランプカードダイワメジャー×アドマイヤムーンサンデーサイレンス2×4

ダイワメジャーでHaloいじりは走るので、サンデーサイレンスだとどうなるのかということで注目している馬です。

 

京都5Rのサトノグランは、素質は相当ですがかなり乗り難しい模様。マイルは良いですが、京都は内回り、かつ内枠だとこれまた難しい競馬になるそうです...

 

京都11R斑鳩Sのスマートカルロスの母シュガーキャンディトニービン×ノーザンテーストという「日本本流のHyperion塊」繁殖牝馬。5歳となりHyperionが本格化しているとなれば昇級でも侮れません。

 

小倉12Rにはヤマニンセラフィム×トワイニングで最強Courtly Dee4×3のスマートグレイスが久しぶりに出走。

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

土曜の3歳戦 ~ ヤングマンパワーやフルーキーくらいにはなれるバリングラ

今日は注目馬が少なく、新馬未勝利では京都5Rのスイーズドリームズくらい。決めてほしいです。

 

フリージア賞は、東京2000という舞台設定だけあって、将来性が高い馬たちが集まりました。

中でも素質を買っているのはムーア騎手騎乗のバリングラNijinskyが入るので胴長で、母はNasrullahHyperionのクロスなのでドゥラメンテのような重厚な斬れ方をします。東京の中距離というのはベストなはずで、気性面の幼さをみせなければ(この鞍上だし)...というところ。

この馬もフルーキーヤングマンパワーのように「デインヒル系の牡馬が短距離に出にくい」の典型例ですね。

エリンソードエリンコートの仔ですが、ルーラーシップに母系にはRivermanNijinskyと入るので胴長&脚長で、大箱での競馬は初めて。どうして新潟内回り1400でデビューしたのかが分かりませんが、大箱中距離がベストでしょう。

ディープ産駒のナンヨープルートは、タイキフォーチュンクラリティスカイやストレンジクォーク&アップクォーク兄弟と同じパテントリークリアの牝系で、ナスキロ的な前脚の出方は感じるのですが、母母がStriking=Busher≒Busandaなだけあってパワーも感じるという感じ。何故か気になる馬です。

ハートオブスワローアルテミスSでも期待しましたが、大箱向きの差し馬。アルテミスもラストはかなり脚を使っていました。ただ相手が強く、馬体の成長がみられるかどうか。

マイネルズイーガーアイルハヴアナザー産駒ですがマイネカンナの仔だけあって、Princely Gift的な前脚を伸ばして走っています。だから案外長直線でも大きく評価を落とす必要はないのかなと思います。

 

ダイヤモンドSフェイムゲームアルバートは大箱向きのステイヤーステイヤーといっても大箱で行われる天皇賞(春)は、大箱向きのステイヤーが活躍する展開になる可能性は非常に少ない(2015年ゴールドシップ×横山典弘騎手の例はあるが)ので、東京2500のGIIと、ダイヤモンドSが輝ける場となっています。「らしさ」をみせてもらいたい。

 

京都牝馬Sベルルミエールはフレンチビキニの仔で1400の方が合っていると思うので期待ですが、やっぱり阪神内回り1400の阪神牝馬でこそなんですよ...

ダンツキャンサーは母父サクラバクシンオーらしさのある走りで京都外回りは合っています。爆穴ならこの馬かなぁ。

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

タガノレヴェントンとコパノニキータが輝くフェブラリーS

出走が叶っていれば、タガノトネールに期待を賭けていたであろう2017年のフェブラリーS

タガノトネールの母タガノレヴェントンキングカメハメハ×トニービン(Hyperion5×3・5)×Nureyev(Hyperion4×4)、3代母もHyperion4・4×3・3というHyperionの血量を持ち、このHyperionという血は、このブログでも毎回といっても良い程登場しますが、晩成で成長力があり、持続力に富んた血。

タガノトネールは大箱1400mがベストというイメージでしたが、年齢を重ねるごとに1400mはもう短く(先日のスマートレイアーのようにHyperionのスタミナが発現してきたともいえるかも?)中でも小回り浦和1400mのオーバルスプリントや、小回り名古屋1400mのかきつばた記念や、小回り佐賀1400mのサマーチャンピオンは忙しすぎるようになりました。

そんな地方重賞で結果を残せず迎えた昨年の武蔵野Sは8番人気の低評価。天才・田辺騎手を迎え、大箱1600mで逃げてゴールドドリーム、カフジテイク、モーニンらを破りました。

昨年のフェブラリーS(9番人気6着)だって、オッと思わせる粘り腰をみせていましたし、7歳のフェブラリーSこそ競走馬人生最高のパフォーマンスを発揮する場となるはずでした...

先行集団にトネールの面影を重ねるフェブラリーSとなりそうです。

(トネール亡き後、タガノレヴェントンの仔は、エスプレッソがファイナルSを、そして先日ヴェローナが初勝利を挙げました。)

 

そのタガノファーム生産のアスカノロマンは、昨年2つの中央ダGIでどちらも3着。それは、Secretariat5×5らしいストライドで走るため大箱(東京・中京)が合っていたこと、Key to the Mint→Sauce Boadのハイペース適性によるものだと思います(Ribotのクロスにもなっている)。

 

 

コパノリッキーという馬は結構好きで、(枠順に左右されますが)東京マイルという条件は合っているでしょう。

イメージ的には、コパノニキータのFall AspenとトニービンによるHyperionとSon-in-Law的な持続力を持ち前のスピードを武器にマイルで活かしている...というダ版ダイワメジャー的なイメージです。

 

最下位人気で制した2014年のフェブラリーは7枠13番からスローペースの外目2番手を追走して抜け出し、ホッコータルマエベルシャザールの追撃を凌ぎました。

連覇した2015年は、前年と反対に2枠4番という内枠スタートでしたが、持ち前のスピードと、先行馬がリッキーくらいしか居なかったこともあり、大外枠からハナを奪ったアドマイヤロイヤルのスローペース外目2番手という前年と同じような形で抜け出しました。

3連覇を目指した2016年は、前年と同じように2枠3番という内枠。さらにタガノトネール、モンドクラッセ、スーサンジョイ、コーリンベリーといった先行馬が多く、砂を被り中団からの競馬に。持ち味を活かせずに終わりました。

 

4度目の出走、3度目の優勝を目指す今年のフェブラリーは、差し・追い込みを得意とする馬が多く、連覇した2014年2015年のようなメンバー構成。東京大賞典が負けすぎな感がありますが、JBCクラシックは2100で出入りの激しい競馬、チャンピオンズCは恐ろしいハイペース。もしかすると最後のフェブラリーかもしれませんから、特異の舞台で自分の競馬ができれば...と思います。

 

ひとまずここまで。

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

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『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

《回顧》クイーンC / 共同通信杯 ~ やはりハーツクライのBusanda≒Better Self≒Striking=Busher=Mr. Busher

東京で行われた3歳重賞2鞍はどちらもハーツクライ産駒が制しました。

晩成なハーツクライ産駒を、3歳春に第一戦で活躍させるためには、母から強靭なパワーを取り込むことが重要です(ハーツクライに限ったことではないが、晩成傾向が強いハーツなら尚のこと)。

 

ハーツクライ産駒でクラシックを制した2頭、ワンアンドオンリーヌーヴォレコルトは、どちらも父の持つ最重要パワー血脈Busanda(War AdmiralとLa Troienne)を増幅しています。

ワンアンドオンリー・・・Courtly Dee

ヌーヴォレコルト・・・Mr.Busher、Better Self

ワンアンドオンリーは、CaerleonNever Bendを、ヌーヴォレコルトNever BendというLa Troienneの血を引く名種牡馬を持っています。また、ディープ産駒でもお馴染ですが、Northern Dancerのクロスを持っている母でもあります。

 

アドマイヤミヤビは、デインヒルを持つのでBusanda6×7、そしてクロフネを持つのでNever Bendもアリ。母はNorthern Dancer5×4・5で自身はHalo≒Sir Ivor3×4とHaloのニアリークロスを持っている...というのはワンアンドオンリーシュヴァルグランロジクライらと同じ。

スワーヴリチャードは、母ピラミマの内包するUnbridledがBetter Self≒Busanda5×5・5、Seattle Slewの母My ChermerがStriking=Busher3×3ですから、自身はBusanda≒Better Self≒Striking=Busher=My Busher6×8・8・8・7・7でNever Bendもアリ。(ちなみにピラミマの2歳馬は、ピラミマ初の父ディープインパクト)

 

アドマイヤミヤビは母のNorthern Dancerクロスを含め、ハーツクライの超王道配合で、スワーヴリチャードは母のNorthern Dancerクロスこそないものの、Busanda増幅が強力で母のNorthern Dancerのクロスの有無が気にならないくらいです。

石塚氏がツイートされていましたが、2頭、特にスワーヴリチャードのレース振りの進化からは、春2冠を獲得できる成長スイッチが入ったとみて良さそうです。

 

ただ、これは牝馬よりも牡馬にいえるのですが、晩成なハーツクライ産駒がクラシックを制するということは、逆にいえば世代レベルがそんなに高くないということではないかとも思うんですね。これはきっとワンアンドオンリー世代が訴えてきているんでしょうけど、さすがに昨年や一昨年(ドゥラメンテ/キタサンブラック/サトノクラウン/リアルスティール/アンビシャス)に比べると、今年は牡<牝な感がありますし。

 

これでひとまず、オークスソウルスターリンvsアドマイヤミヤビvsリスグラシューのガチンコ勝負となりそうで、個人的に最も期待するのは持続戦でこそ活きる末脚だと考えているフレンチビキニの仔ヴゼットジョリーの割り込み(笑)

ダービーは、ディープの王道配合カデナvsレイデオロvsスワーヴリチャードvsサトノアーサーという構図が出来上がったかな。ただ、ここ2年のように思い入れが強い馬ま牡にはいません。

 

クイーンCの簡単回顧は以下の通り日曜に書き留めました。スズカゼとかのポジションが愛おしくて好きなんですがね。

 アエロリットも前走以上のデキで、胴長の大飛びの重厚斬れなので府中で良さが出ました。

フローレスマジックは弱いということはないのですが、ラキシス然りサトノアラジン然りラングレー然りサトノケンシロウ然り、パワーが発現してくるのは3歳夏以降なのでしょう。

機動力が武器のスズカゼが府中で最後甘くなってしまうのは至極順当。これくらい走れればフィリーズレビュー(阪神「内」周り1400m)が楽しみです。あ、でもアネモネですかね。どちらも似たようなコースなので適性が高いことには変わりないですが。

ハナレイムーンもこの時期に、ここまで走れるのですから素質は素晴らしいですね。古馬になってのエリ女でしょう。ノースフライトマイラーでしたがこのHyperionは間違いなく中距離で活きてくるはずです。

 

ムーヴザワールドは成長がまだ先という感じでしょうか。ただBurghclere増幅度がそれほどではないのでどうか。

日曜のエントリーのタイトルにまで名前を挙げたアサギリジョーは出遅れて、流れに乗れなかったような感じでした。

 

 

京都記念は愛しのサトノクラウンが連覇。ナスキロベースの馬は、ストライド走法と柔らか体質なので京都外回りが合うのだろう...と土曜のダッシングブレイズのところでも書きましたが、らいおん氏の仰るようにスタミナが活きていることも要因なようです。

 

スマートレイアーホワイトマズルのスタミナが出てきたのかなという感じ、アングライフェンはハイインローの塊のシネマスコープステイゴールドなので以前から成長力には期待していましたが、いよいよスイッチが入ったかな。ローカル重賞なら獲れると言っていたはず...

derby6-1.hatenablog.com

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

日曜の3歳戦 ~ レイデオロに、コマノインパルスに揉まれた皐月配合が、本当に皐月で3着に入るという運命にあるならば、アサギリジョー×裕紀人が割って入っても驚かない

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クイーンCアドマイヤミヤビは強かった。オークスはミヤビとソウルスターリン、そして激流でのヴゼットジョリーに期待という見解は変わりません。

アエロリットも前走以上のデキで、胴長の大飛びの重厚斬れなので府中で良さが出ました。

フローレスマジックは弱いということはないのですが、ラキシス然りサトノアラジン然りラングレー然りサトノケンシロウ然り、パワーが発現してくるのは3歳夏以降なのでしょう。

機動力が武器のスズカゼが府中で最後甘くなってしまうのは至極順当。これくらい走れればフィリーズレビュー(阪神「内」周り1400m)が楽しみです。あ、でもアネモネですかね。どちらも似たようなコースなので適性が高いことには変わりないですが。

ハナレイムーンもこの時期に、ここまで走れるのですから素質は素晴らしいですね。古馬になってのエリ女でしょう。ノースフライトマイラーでしたがこのHyperionは間違いなく中距離で活きてくるはずです。

 

東京4Rの未勝利(芝2400m)を制したのはディープ産駒でAlzao≒ラストタイクーン3×3を持つサーレンブラントでしたが、こういう体を柔らかくする方向のクロスを持っている馬が、中山内回り1800mの新馬で出遅れ大敗、この大箱替わりというのは明らかな狙い目でした。それでも父が父だけに人気だろうと思っていましたが9番人気、書いておけばよかった。

 

東京6Rの3歳500万(芝1400m)はファンタジステラがファンジカの仔らしストライドで制しましたが、2着のウィンドライジズダイワメジャー産駒の中ではストライドで走るタイプ。ボールライトニング的なイメージで、前走若竹賞は中山内回り1800m、この条件替わりはどう見ても狙い目ですが見落としていました。

同じダイワメジャー産駒のウィンドライジズは、母父がテンビーなので、ダイワメジャー×Caerleonのニックス。デンビー×サクラユタカオーなので柔×柔の母ですが、ここはノーザンテースト≒Nijinsky3×4が効いているのでしょうか、絶妙な体質に出ています。このダメジャを柔らかくした、ウインスラッガー的タガノヴィアーレ的な斬れ(分かりにくい)は東京マイルは合っていそうです。勝ち切るタイプではないんでしょうけど。

サウジアラビアRCかんたん考察 - 4歳上500万下

 

京都1Rの未勝利(牝限・ダ1800m)は名繁殖タガノレヴェントンの仔タガノヴェローナが遂に初勝利を飾りました。何度も言いますが、ヴェローナとエスプレッソでトネールの無念を晴らそう!(武蔵野Sでの勝利にも表れているように、年齢を重ねて1400<1600になっていたタガノトネールを今年のフェブラリーSに出走させられなかった無念)

 

スティッフェリオは2着。焦らず成長を待ちましょう。

京都5R(芝2000m)のスティッフェリオは、ステイゴールド×シルアスアティテュードという血統。

母母ザミリアとの間にはゴールドスミスという同期のステイゴールド産駒がいます(新馬勝ち)。このザミリアはSir IvorHabitatを通じるSir Gallahad5×5で、ここがステイゴールドにはちょっと気がかりなんですが、ノーザンテーストと血統構成が近いThe Minstrelを通じるNorthern Dancer4×4というのは効くでしょうし、Green Desertのパワーというのもプラス。

そしてザミリアにMtotoを配されて産まれたのがシリアスアチテュードですが、MtotoはDonatello3×4、しかもMtoto自体がMiranda(=Pretty Polly)牝系でもあり、これはノーザンテースト増幅に繋がります。

まぁ、ゴールドポセイドン(3歳/500万)という化け物がいますがね(笑)

《ゴールドポセイドンの母ディアエスペランサ

血統情報:5代血統表|ディアエスペランサ|JBISサーチ(JBIS-Search)

 

洛陽Sはダッシングブレイズが京都で結果を残しました。昨年のようにダービー卿にはいかないでほしいですね(笑)

Hopespringseternal≒Terlinguaというと京都メイン洛陽Sで復帰するダッシングブレイズは母がGonfalon≒Hopespringseternal3×3というナスキロラトロのクロスで自身はLady Caplet≒Hopespringseternal3×4のナスキロ+Tom Foolのクロス、ナスキロベースのストライドで走るので京都巧者な可能性はあります(少なくともダービー卿の中山1600が合っているということはない)。

 

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さて、クラシックを占う共同通信杯

現在(日曜0時42分)の人気はムーヴザワールド、スワーヴリチャード、エアウィンザー、タイセイスターリーという順になっています。

 

どれも良い馬であることは間違いないですが、特にムーヴザワールドは良い馬だと思います。Sadler's Wellsらしからぬ、母リッスンのBold Reason≒Never Bend3×4らしからぬ体質の柔軟性がありますが、これが母母Brigidが持つナスキロのクロスの影響でしょうか。東スポ杯も、スワーヴリチャードよりも前に位置して、スワーヴリチャードと同じタイミングで追い出したのに、スワーヴリチャードにあっさり抜かれましたから、タッチグスピーチのように、そういうタイプではあります。

母父が中長距離の本格派ですから、3歳春での成長力という点ではどうでしょう。ただ、そういう青葉賞タイプのこの馬が2歳から動けている...というのはこの馬の素質を証明しているともいえますが。

 

スワーヴリチャードは、ピラミマの仔。ピラミマの仔は、やはりUnbridled's Songですからトモが甘く、前輪駆動の走りで京都で強い。バンドワゴンのきさらぎ賞、カレンオプシスだって全2勝が京都、エマノンだって昨年暮れに京都の500万で13番人気1着となりました。

Unbridled's Songは、3代父Mr.Prospectprの母Gold DigeerがThe Tetrarch5×6で、母Trolley SongはMumtaz Begum≒Mahmoud5×6・5・5(どちらも母はMumtaz Mahalで、その父はThe Tetrarch)、この柔軟性を強く伝え、Unbridledらしいパワーはあまり感じさせません(母父Unbridled's Songのトーホウジャッカルダノンプラチナをみてもそうでしょう)。

さらにピラミマの母母River of StarsがMumtaz Begum≒Mahmoud4×4・4・5、そこにGeneral Meetingが配された母キャリアコレクションはSeattle SlewRivermanのナスキロラトロのクロスとなり、Mumtaz Begumのクロスを継続

またRiver of Stars→General Meeting→Unbridled's Songと、ナスキロを重ね続けてきている自己主張の強い繁殖牝馬でしょう。

スワーヴリチャード自身も、やはりピラミマの仔らしくトモが甘めで、中央4場なら京都がベストだろうという走り。東スポ杯も最後は苦しくなっていました。米血主体なのでパワーも伝わっていてメリハリの効いた差しができるのですが、重厚さに欠ける配合なのでクラシックを勝ち切るイメージが湧かない...という印象。

 

エアウィンザーは毛色こそ違いますがエアスピネルに似た筋肉質な馬体で、エアデジャヴーらしいピッチ走法。京都内周り2000mの福寿草特別の4角の捲りは、まさに「らしい」ものでした。

スワーヴリチャードもムーヴザワールドも春2冠は厳しいと考えているので、それならばエアウィンザーがここを持っていってもおかしくないんじゃないかとは思います。ただエアウィンザーが春2冠を獲るとも思いません。

 

タイセイスターリーは、パワーで突進するタイプかと思いきや、案外メリハリの効いた競馬も出来るということをシンザン記念で証明。

ロックオブジブラルタルデインヒルなのでAlanesian≒Tom Fool6×7、母系に入るAlydarRaise a Native(←Native Dancer~Sickle)産駒で、母はNasrullahとBull DogとBlue Larkspurを持ちますから、Halo≒Boldnesian的血統構成は満たしているんですよね(だから現代に影響を与える名馬なのか)。

問題はムーヴザワールド、スワーヴリチャードという中距離馬相手に勝ち切ることが出来るか否か。エアウィンザーのところでも書いたように、ムーヴザワールドとスワーヴリチャードが春2冠を獲るとは考えていないので、それならば一矢報いても驚けないと思うんですよね。

マンハッタンカフェのHalo≒Boldnesian増幅》

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同い年のユキト継続騎乗で応援したいアサギリジョーは、ピッチ加速で中山内周り2000mでの4角での捲りが「らしい」。2着のガンサリュートもRobertoらしさが発現している馬で、ガンサリュートのような後方待機をしていればガンサリュートくらい走っていたでしょう。

ジャングルポケット×サンデーサイレンスならば、残りの1/4である母母シジェームサンが重要なわけで、ピッチ走法の正体はシジェームサンの母父Ela-Mana-MouのFair Trial4×5が、父のFair Trialと脈絡するらでしょうか。そうであるならば極めて皐月賞型なんですよね。コマノインパルス、ガンサリュート、そしてアサギリジョー、先週のアメリカズカップ、このあたりが皐月賞の穴候補でしょう。

ジャンポケにサンデーを挟んで、Ela-Mama-Mouで父のトニービン×NureyevのFair TrialとHyperionを増幅するというシンプルな形です。

何度も言うように東京<中山ですが、もし皐月賞で3着に入るという運命だとするのならば、この12月1月で強い相手に揉まれ成長を遂げ、ここで2強?3強?4強?に割って入っても驚かないです。

ジャンポケ×サンデー、母系Ela-Mama-Mou、こういう馬が皐月賞を大本命で迎えてほしいなあ...

 

チャロネグロは、母ルミネンスがジェイドロバリー×El Gran SenorNijinsky≒El Gran Senor4×3といえましょうか(Northern DancerとFlaming Page≒Tom Fool)。さらにジェイドロバリーのSpecialでトニービンNasrullahHyperion、Fair Trialを増幅している...というのはシュヴァルグランヌーヴォレコルトなんかと同じですね。さらにEl Gran SenorでBusanda6×6

だからハーツクライにしてはパワー寄りで早熟性もある方ではあります。共同通信杯で穴人気して同然といえる配合。

 

ビルズトレジャーは望田先生が書かれていたと思いますが、緊張の父ダノンシャンティに、緊張の母父エルコンドルパワーに、緩和の母母メジロドーベル(1/4)という中距離馬で、掲示板、そして3着まできたらアッパレドンキ。

 

相手なりに走るエトルディーニュはさすがに厳しいかなあ。

 

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京都記念、愛しのサトノクラウンは、結果的に望田先生が仰るように、ゆったり走れる距離が正解だったようで、このサトノクラウンの成功をみると、私はアンビシャスに想いを馳せます。アンビシャスの2400mでの走りがみたい!

 

こぶし賞にはひいきしているグリトニルが出走。またまたまたこの内回りのマイル戦というのは合っていないと思うんですが、何か意図があるのでしょうか。中距離の差し馬として大成すると思うんだけどなぁ...

まぁでもズアーですか...

 

アルデバランSは、東海Sに続いてメイショウウタゲに期待。肩が立ったピッチ走法で、内枠替わりというのは注目したいです。

 

小倉5Rの新馬(芝1200m)、ディープアドラーはディープデザイアの2番仔です。ディープデザイアは重賞は勝っていたであろう素質馬です。

 

小倉7R(ダ1700m)で、ネオユニヴァース×カメリアローズのノーブルリーズンがダート替わり。重賞取っても全くおかしくない血統なので変わっても。

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)