土曜の3歳戦回顧 / セントポーリア賞
土曜の3歳戦
クロッカスSはなかなか好メンバーだったように思います。
相対的にみたときにどうなのかは別として、タイムトリップはナスキロらしい軽いストライド、アドマイヤシナイとスカルバンは胴長(レッドスパーダと同じStorm Cat≒Caerleon)でストライド、マイネルバールマンも父譲り(Caerleon)のストライドということでみんな東京1400待ってましたという馬たち(アドマイヤシナイはもう少し距離が合っても良いかもしれない)。
特にトリリオネアとスカルバンは馬眼力がない私がみても柔軟性のある筋肉で将来性の高さを感じました。でも秋にキャプタルSやオーロCで人気になってるくらいなんだろうな(十分)。
梅花賞を制したインヴィクタはハルーワソング→ラスティングソングの仔でクィーンズベストの半兄。曲飛節で、機動力があるタイプ、札幌の新馬での4角の捲りを改めてみると見事でした。デインヒル(3代父)とフジキセキ(母父)とHalo(母は3×4)クロスというとストレイトガールを思い出しますが、ハービンジャー産駒の「柔らかすぎる」という部分がなく絶妙なバランスだと思いました(ストライトガールはデインヒルのパワーがすごかったが、Haloクロスがなければダ短の馬になっていたと思う)。むしろ距離はもう少し短い方がいいんじゃないかと思うくらいで、皐月>ダービーな気がします。
サトノシャークは脚の長いスラッとした馬体なのに500キロ超の大型馬。前走時も書いたように、母父Pure PrizeはStorm Cat産駒でStorm Bird≒Nijinsky2×3で、これは名繁殖マジックストームと同じです。だから何というか、サトノアラジンのように3歳春には完成しないのかなという感じで、素質は確かですから長い目で見守っていきたい(アラジンはまだ完成してないと池江師は言っている)。
京都6R(芝1600m)の新馬戦を楽勝したフィアーノロマーノは、なかなか面白い配合。
母母がヴァイスリーガル=Vice Regent3×2という強い全きょうだいクロスを持ち、そこに強いクロスを持たない母父Lion Heart持ってきてStorm Bird≒ヴァイスリーガル=Vice Regent4×5・4、First Rose≒Alanesian7×5、Secretariat5×4、そこにNorthern Dancer3×4のFastnet Rockを配された本馬は、ロイヤルアカデミーⅡ≒Storm Cat3×4
でもやっぱりNorthern DancerとナスキロとTom Fool的な血(Flaming Page≒First Rose≒Alanesian)を増幅していてスピードを表現しています。
白富士Sは、東京だけどかなりの上がり勝負になり、母母ローマンスズカⅡがSeattle Slew×ローズオブスズカでLa Troienneクロスで肩が立ち気味のスズカデヴィアスと、ノーザンテーストの影響でピッチ走法(中山で残り150から一気に馬群を割ってこれるほどのピッチ)のサクラアンプルールのワンツー。サクラアンプルールはノーザンテースト成長力でカンパニー的ヒストリカル的な現役生活の後半での活躍に期待。
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セントポーリア賞のここ3年は、サトノキングダム、ドゥラメンテ、ヴォルシェーブ。近年さらに重要度が増しているレースです。
思い出されるのはメイショウスザンナが勝った2012年、予後不良となってしまったヴォーオヴィリアン。かなりの素質を秘めた馬だったと記憶しています。
阪神の新馬を楽勝したキセキは、ヴァナヘイムと同じルーラーシップ×ディープインパクトで、残りの1/4である母母がロンドンブリッジという良血。ヴァナヘイムもそうですが、望田先生が仰られるように、ラストタイクーン≒Alzao4×4でも、これはTom Fool≒Attica8×7でもあり、無駄のない走法に出ていますよね。
バルデスは新馬のパドックを覚えていますが明らかに良い馬ですが、完成は先だろうという感じ。ハービンジャー産駒らしい緩さがありました。
コロナシオンは母譲りの胴長体型ですが、ピッチ走法。これも母と同じです。パドックでは良く見せないんですが走るんですよね。
ジュンヴァリアスは母がブライアンズタイム×ゴッドインチーフでRoberto2×4でも、母母はダンシングブレーヴ≒Chief's Crown2×2でパワーストライドという感じでミッドサマーフェアを想起させます(笑)
馬券的に面白そうなのは天才田辺騎手のエトルディーニュで、エイシンサイディ×オペラハウスという字面でも明らかに芝向きの走りで(母系のPrincely Giftの影響も?)、ひいらぎ賞はアウトライアーズ、ウインブライト、ナイトバナレット、5着も京成杯4着のジュニエーブルとかなりハイレベルだった可能性アリ。
アンノートルもアイルハヴアナザーに母系リアルシャダイの割に芝向きの走りをするのはタイキシャトルが効いているからで、となるとやはり東京の芝は合うでしょう。手前の替え方がぎこちないですが中京2歳はエンジンが点火したところでの入線で、まだ本領を発揮しきれていません。
ニシノアップルパイはこのブログでも何度も登場していますが、米血過多のリーチザクラウンに欧血たっぷりの母アップルトウショウで、本調子ではないようですが素質は非常に評価しえいる1頭。
京都6Rの3歳500万下は、ネガノの仔、母父Miswakiのブレイブバローズが京都外回り1400という条件がかなり合っているように思います。
シゲルボブキャットも母父キングヘイローで、京都外回りであた穴を空けそうな雰囲気...
根岸Sは、圧倒的に差し有利なイメージがあります。
だからというわけではないんですが、エイシンバッケンに期待しています。
母はStriking=Busher≒Blue-eyed-Momo≒Better Self8・8・6×5の通りLa Troienneの影響で肩が立っているんですが、脚が短くないのはSeattle Slew~シンボリクリスエスの遺伝でしょう。欅Sもエンジンがようやく点火したところでゴールでしたし、重賞の流れの方が合いそう。
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【参考】
『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)
望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html
『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)
ここ2週の3歳戦をまとめて
1月14日(土)
菜の花賞を制したスズカゼは、ディープブリランテ産駒の中でもデビュー戦から注目していた配合。Hopespringseternal≒Venetian Jester6×4、Tom Fool≒Flaming Page7×5・6
母のVenetian Jesterやマルゼンスキーを父のMiswakiで増幅したというのは兄シップウ(父コンデュイット)と同じで、コンデュイットであれだけ稼いでいるのですからブリランテならという思っていました()
機動力満点の走りでコースも合っていました。フィリーズRならコースも合っていますし好勝負可能では(ヒダカBUのフィリーズRというとフレンチカクタスが思い出されます)。
しかし福島1200で未勝利勝ち、京王杯2歳Sでは12着、赤松賞で0.1秒差5着に好走してGIで揉まれて、マイルの特別戦を楽勝するんですから馬も成長するんだと改めて。
中山6Rの新馬を快勝したスカルバンは、レッドスパーダと同じCaerleon≒Storm Cat3×3で軽快なスピードが武器。
中山2Rの未勝利でで初ダ、3番人気7着だった好繁殖メイショウマリアの仔、メイショウルミナス(父アイルハヴアナザー)は、コーナリングが苦しそうだったものの直線では盛り返していてダ適性と持続力は見せていた。中京1800、東京2100辺りが合うのかも。
京都の白梅賞はオールザゴーが逃げ切りましたが、3着だったサロニカは改めて良い馬だと認識。母サロミナは独オークス馬でNijinskyとデインヒルを通じるNorthern Dancer4×5、ディープ×デインヒル(Northern DancerとFlower BowlとTom Foolと)というだけで期待してしまうのですが、Tom RolfeとFlower Bowlを通じるRibotのクロスがどう出るのかがきになっていました。
Nijinskyの影響か、胴長なんですが体質はディープにしては硬めでピッチ走法。ディープ×デインヒル牝馬のピッチ走法というと名牝ジェンティルドンナが頭に浮かびますが、何度も書いていますがやっぱりディープの柔軟性ある筋肉に加え、馬格にも恵まれていた彼女はすごいです。
ジェンティルと比べるのは可哀想ですが明らかに良い馬で、大事に使って秋華賞あたりに出て来れれば面白いですね。
サロニカの母サロミナの妹にあたるサンタフェチーフは日曜中山最終で500万→1000万連勝を飾りました。こちらもデインヒルの影響かピッチ走法でコーナリングが素晴らしかった。
サロニカとハナ差4着だったクリノヤマトノオーは小倉1200組、ジャングルポケット産駒ということで人気になりにくいキャラですが、ジャングルポケット×アグネスタキオンですからトニービン、Nureyevをアグネスフローラで増幅、レース振りを見ても中距離の差し馬ではないでしょうか。
1月15日(日)
京成杯は低調な混戦、コマノインパルスがHalo5×4らしい美しい田辺騎手の捲りで勝利。皐月でも内枠に入ったら穴人気ですね(^^;)
ガンサリュートは完全にRobertoで小回り◎というのは展望でも書いた。
チークピーシーズ着用で気を抜かせない強気の競馬をしたバリングラが差しが効く流れで最後まで垂れなかったのは能力が成せる業。胴長で、NasrullahとHyperionを増幅した大箱向きの持続斬れでもう1度東京での走りを見てみたいです。素質はこのメンバーでNo.1と感じました。
15番人気5着と好走したジュニエーブルは、距離が足りなく脚が貯まらなかったひいらぎ賞5着の内容が素晴らしく、外的要因が全て向いたら掲示板はあるだろうと見込んでいただけに驚きはしませんでした。
ジュニエーブルの前走はアウトライアーズに5日にジュニアカップを制したナイトバナレットなどメンバーが揃っていて、差し馬が上位を占める中4角3番手から粘った内容は評価できます。マイルでは距離が短くて脚が貯まらないという印象があるので、この距離延長はプラスではないでしょうか。スズカフェニックス×スウェプトオーヴァーボードと人気になりにくそうな血統ですが、フロリースカップの牝系で母母はBold Reason≒Never Bend4×4・5、自身はFairy King3×4です。
サーベラージュは出負け、イブキとポポカテペトルは内枠がアダになるという典型例のような競馬になってしまいました。
紅梅Sはアロンザモナが決めてくれました。西浦厩舎の紅梅Sといえばアルマオンディーナの無念...
紅梅Sは圧倒的にアロンザモナに期待。初戦のセンスあふれる勝ちっぷりが忘れられませんが、あの俊敏な動きはHabitatの影響でしょう。前輪駆動の走りとなると京都外回りは◎、前走は出遅れて4角で大きな不利の割にはよく走りました。桜花賞でも賞金をとれる馬に思います。西浦厩舎の紅梅Sというと、好素材だったアルマオンディーナの無念が思い出されます...
1月21日(土)
なずな賞は期待したジョーストリクトリが快勝。
新馬で目を付け、京王杯でも将来性を見込んで推していたのでこれは嬉しい。
ジョーカプチーノ×キングヘイローなのでHalo≒Boldnesian≒Drone≒Sir Ivor4・6×5・4・5、また母系にもTom Foolを持つのでAlanesian≒Flaming Page≒Tom Fool≒Attica7・6×6・6・7ともいうHalo/Tom Foolの増幅具合で、マンハッタンカフェ、いや現代の日本競馬は本当にこの血の影響下にあります。
しかしジョーストリクトリの面白いところは3代母Sudden FlashがTudor Minstrel4×5というHyperion×Lady Jurorという重厚な欧血のクロスを持っているという点。
父ジョーカプチーノも母ジョープシケはフサイチコンコルド(←バレークイーン←Sadler's Wells)×トウショウボーイ(Hyprion3×4)とHyperionとLady Jurorを含みますから、先述したHalo/Tom Fool的な「軽い」血に加えて、重厚な血も薄くクロスされていて全体的に薄い相似配合系になっているというのが他の馬と一線を画すところです。
中京の長い直線を重厚なストライドで走る姿は父のNHKマイルCを観ているようでした。目指せ父と同じファルコンS→マイルCです。
若駒Sは最低人気のアダムバローズが逃げ切り、これで京都2000は2戦2勝。母は米血過多ですが、どうも走りを見ていると同じUnbridled's Songを母父に持つトーホウジャッカルやダコールのように前駆の脚捌きが軽やかです。だから「3角4角を下って平坦」という京都が合うのでしょう。トーホウジャッカルの菊花賞や春天での好走、ダコールの平坦巧者ぶりと同じことです。Unbridled's SongはThe Tetrarchが豊富で柔らかい血ですから。
ダノンディスタンスは和田騎手と手が合っています。すみれS大本命となりました。
若竹賞はウインブライトが、「ひょっとしてスプリングSも...」と思わせる勝ちっぷり。体質はステイゴールド的に柔らかいですが筋肉量も豊富、お尻も大きめというのはスプリンターの母の影響でしょうか。母母がNijinsky3×3、自身がダイナサッシュ≒アドマイヤマカディ3×3、全姉ウインファビラスも先週頑張りましたし、やっぱり血統というのはすごいです...
マイネルズイーガーはアイルハヴアナザーというよりはマイネカンナの仔といったところで、体質は柔らかいしサッカーボイらしいPrincely Giftらしい前脚の伸び具合で圧倒的に芝<ダですね。
1月22日(日)
京都6Rの新馬(芝1800m)ではファンディーナが衝撃の9馬身差圧勝。
と、ここでちょっと余談を...
ファンディーナの兄弟欄に当然のようにナムラシングンと書かれていますよね。ナムラシングンはヴィクトワールピサ産駒でMachiavellian=Coup de Genie3×3という全きょうだいクロスを持ちます。
ちょっとごちゃごちゃしますが、Coup de Genieを3代母に持つ奈村睦弘氏所有のナムラヘイハチローという馬もいて、ファンディーナのことをナムラヘイハチローの全妹だと思っていました(笑)
本題に戻ると、ファンディーナの母ドリームオブジェニーはそのCoup de GenieにA.P.Indy、Pivotalと配されて産まれました。Tom Fool7×6とNatalma5×5という牝馬クロスを持ちます。
そこにディープを配されたファンディーナは、Halo≒Sir Ivor3・5×5、Attica≒Tom Foolだと6×8・7、Busted≒Bustino4×5
A.P.IndyにCaroにMr.Prospectprを持つ母にディープインパクトというとハートレーがいます。
ディープにA.P.Indyですからちょっと柔らかいなと感じるところはあるんですが、そんな中でもスピードの違いでハナを奪えるというのは素質の違い。また、「胴長だけど前脚を伸ばし切る走りではない」という点はサトノダイヤモンドと被るんです。
そして、思えばマルペンサもNatalma≒Coumah5・5・4×5・5(どちらも母Almahmoud)です。
中山6Rの新馬(芝1600m)を快勝したセイウンキラビヤカは注目していたリーチザクラウン産駒で、マルゼンスキー≒Caerleon4×3・5、Mr.Prospectpr4×5、そしてSix Crowns4×5という牝馬クロスを持つ相似配合馬。
体型はNijinskyの影響で胴長ですが、マルゼンスキー≒Caerleonのスピードが良く出ていました。
年も明けましたし重賞勝ち馬も出たリーチザクラウン産駒をもう1度考察し直したいです。
中京5Rの新馬(芝1600m)を制したのはストリートクライ×SingspielでHalo5×4のスリーランディア。
まさにHalo!という感じで、アドマイヤベガの脚捌きと被りました。単に「スローに恵まれた」で片付けられない馬でしょう。
しかしこの母フィンランディアというのは、Singspiel×CaerleonでNorthern Dancer4×4、母系にVaguely Nobleでディープを付けたらめっちゃ走りそう。
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【参考】
『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)
望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html
『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)
日曜の注目馬 ~ GIで揉まれたRobertoピッチ
副題は、その日最も注目・期待している馬を書いていますが、昨日はジョーストリクトリが快勝。新馬で目を付け、京王杯でも将来性を見込んで推していたのでこれは嬉しい。
ジョーカプチーノ×キングヘイローなのでHalo≒Boldnesian≒Drone≒Sir Ivor4・6×5・4・5、また母系にもTom Foolを持つのでAlanesian≒Flaming Page≒Tom Fool≒Attica7・6×6・6・7ともいうHalo/Tom Foolの増幅具合で、マンハッタンカフェ、いや現代の日本競馬は本当にこの血の影響下にあります。
しかしジョーストリクトリの面白いところは3代母Sudden FlashがTudor Minstrel4×5というHyperion×Lady Jurorという重厚な欧血のクロスを持っているという点。
父ジョーカプチーノも母ジョープシケはフサイチコンコルド(←バレークイーン←Sadler's Wells)×トウショウボーイ(Hyprion3×4)とHyperionとLady Jurorを含みますから、先述したHalo/Tom Fool的な「軽い」血に加えて、重厚な血も薄くクロスされていて全体的に薄い相似配合系になっているというのが他の馬と一線を画すところです。
中京の長い直線を重厚なストライドで走る姿は父のNHKマイルCを観ているようでした。目指せ父と同じファルコンS→マイルCです。
マンハッタンカフェといえば、京都最終で穴を空けたショウナンタイザンの血統もなかなか。梅田師が「能力は相当」とずっと褒めていて、今回も「このクラスでは能力が抜けている」とコメントしていました。
強いクロスを持たずNorthern Dancerも持たないマンハッタンカフェにNorthern Dancer4・4×4の母はTom Fool≒Flaming Page6×5・5でもあります。これくらいは走って当然といえる血統です。
若駒Sは最低人気のアダムバローズが逃げ切り、これで京都2000は2戦2勝。母は米血過多ですが、どうも走りを見ていると同じUnbridled's Songを母父に持つトーホウジャッカルやダコールのように前駆の脚捌きが軽やかです。だから「3角4角を下って平坦」という京都が合うのでしょう。トーホウジャッカルの菊花賞や春天での好走、ダコールの平坦巧者ぶりと同じことです。Unbridled's SongはThe Tetrarchが豊富で柔らかい血ですから。
ダノンディスタンスは和田騎手と手が合っています。すみれS大本命となりました。
若竹賞はウインブライトが、「ひょっとしてスプリングSも...」と思わせる勝ちっぷり。体質はステイゴールド的に柔らかいですが筋肉量も豊富、お尻も大きめというのはスプリンターの母の影響でしょうか。母母がNijinsky3×3、自身がダイナサッシュ≒アドマイヤマカディ3×3、全姉ウインファビラスも先週頑張りましたし、やっぱり血統というのはすごいです...
マイネルズイーガーはアイルハヴアナザーというよりはマイネカンナの仔といったところで、体質は柔らかいしサッカーボイらしいPrincely Giftらしい前脚の伸び具合で圧倒的に芝<ダですね。
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AJCCは、特異な条件、中山外回りの2200
このブログで何度も取り上げ、私にしては珍しくグッズ(クリアファイルを愛用)も持っているワンアンドオンリーは、前走JC8着で満足しました。しかしデキは相変わらず良さそうですから、惰性で伸び続ければもしかするともしかしてくれないか...単勝100円買いに行こうかなぁ。
胴長のルミナスウォリアーは大箱向きと思いますが、東京でヨーイドンとなると文が悪いので条件的にちょうど良さそう...と誰もが思っているでしょう。
ゼーヴィントは、果たして簡単に重賞を取ってしまうのか、それともモンドインテロのようにもがくのか。Robertoのスタミナが覚醒するのはもう少し後な気がしていますが。
以下3頭は厳しいとは思いますが万が一来られたら嫌なので書いておきます。
ヤマニンボワラクテは「結局OPレベルまでか」と思われてそうですが、前走は不向きな距離の割には名手のファインプレーもあり頑張っていたし、条件はベストに違いです。昨年からのこの人気下落は気になるとこお。
マイネルフロストはPrincely Giftの影響か少し大飛びなところがあるので(内回りでも4角をラチ沿いで回るのではなく、少し惰性を付けたいタイプ)中山外回りは合っていてAJCCは2年連続で4着です。近走は着順ほど悲観する内容ではなく、陣営も「気持ちの持続力が課題」とのこと。急に気持ちが入っても驚けません。
ホッコーブレーヴもPrincely Giftの影響で大飛びというより、前脚の出が綺麗で「向こう正面~3角下り、3角~4角が緩い」中山外回りや京都にめっぽう強いのは、日経賞2着や春天3着を見ての通り。9歳馬が夏振りのレース、常識的には厳しいですが一応書きます。
まぁリアファルが決めてくれるのが1番しっくりきます(笑)
アスカノロマンはナスキロストライドで大箱向き、だから中京や東京ではよく走りますが、ハイペースで異常な強さを見せるSauce Boatが母父(ワンダーアキュートなど)なのでフェブラリーS、チャンピオンズCといった激流で結果を残しています。昨年も勝っているのでもちろん良いんですが、緩いペースになると「アレッ?」という負けもあるかもしれません。
インカンテーションもA.P.Indy系らしいストライドで走るので大箱向き。中京や東京での実績は語るまでもありません。前走よりは格段に状態も良いですから好勝負してくれるとフェブラリーが更に盛り上がります。
一方グレンツェントとピオネロは走法では大箱向きというわけではないけれど持続力があります。中山1800であれば、先述2頭よりも上にとらなければならないタイプです。中京なら互角とみても良いかもしれませんが東京マイルとなると厳しいでしょう。
ロワジャルダンはこの血統ですからキャプテントゥーレ的に持続力を活かして息の長い活躍をするんでしょうが、もうひとつ引き出しがある馬だと思うんですよね。東京マイル寄りはこちらの方が合っていますが大外と言うのは残念。でも覚醒するなら今秋という気がしています。(そういえば、確か昨年の東海Sの前日にロワジャルダンに騎乗予定だった浜中騎手が落馬し、横山和騎手に乗り替わって出遅れてしまったんですよね。)
モズライジンはRobertoピッチなので大箱のスローというのは合いそうな気がします。GIで揉まれて重賞で3着くらいは合っても良い。カゼノコもピッチ追い込みで、小回りの方が向いている追い込みなので大箱スローなら掲示板があっても。大箱スローならメイショウウタゲも肩が立ったピッチ走法で小回りでの捲りは抜群。内枠なら大注目だったんですが。
中山6Rの新馬(芝1600m)のセイウンキラビヤカは気にしていたリーチザクラウン産駒。マルゼンスキー≒Caerleon4×3・5、Mr.Prospectpr4×5、Six Crowns4×5という相似配合。ちなみにマルゼンスキー≒Caerleon4×2のニシノオウカンは福島で新馬勝ちを飾っています。
京都6Rの新馬(芝1800m)、ブルークランズはルーラーシップ×ランズエッジ(ダンスインザダーク×ウインドインハーヘア)なのでラストタイクーン≒Alzao4×3、このニアリークロスはルーラーシップ×ディープインパクトのカリンパが新馬勝ちを飾っています。ただ、Northern Dancerが多すぎるというのがどうでしょう。
モンテヴェルデは冒頭で述べた、Halo/Tom Foolを増幅したマンハッタンカフェ産駒。母モンターニュドールはヘネシー×ネガノですからTerlingua≒Hopespringseternal3×3、First Rose≒Tom Fool6・5×5です。自身はHalo≒Boldnesian3・5×5と、Alanesian≒First Rose≒Tom Fool6×7・6・6
母がナスキロのクロスですから京都外回りも合いそうです。
もう1頭のマンハッタンカフェ産駒、アタッケミノルは母父がDixieland Bandで自身はAlleged4×3、雨や内回りで。もしかすると猛烈なピッチ走法の可能性もあります。
中京5Rの新馬(芝1600m)、ディープ産駒のアクロバットランは、母がNorthern Dancer6×4、Storm CatにBlushing GroomにCaerleonを持つので配合は良いです。
サウンドラブリーはフィリーズRを制したサウンドバリアーの初仔で馬名的にもさぞかし可愛いんでしょう。
京都5Rの未勝利は面白い血統の馬が集まっています。
アレラーモはルーラーシップ産駒の中でも注目していた馬。ルーラーシップ×リビアーモ(byアドマイヤベガ)でトニービン3×4、ノーザンテースト4×4
ルーラーシップ産駒でトニービンとノーザンテースト(or Nureyev)両方のクロスを持つと、どういう馬になるのかというのは大変興味がありました。
同じルーラーシップ×アドマイヤベガのアドマイヤプリヴは、Halo≒Moonscape2×3のアドマイヤベガらしいサササッという軽やか脚捌きで内回り1600の未勝利を制し、クラシックに乗れないかと注目しています。
しかしアレラーモは父譲りの胴長体型で、ストライド、大飛びで走るタイプに初戦をみる限りではうつり、内回り1400というのは忙しすぎる条件でした。まぁ今回も再度の内回りなのですが、1度叩いてどんな走り、馬体で出てくるか楽しみです。素質はかなり高いと思うのですが。
(トニービンとHalo≒Moonscapeを併せ持ったアドマイヤベガはやはり素晴らしい種牡馬だった。本当に早逝が悔やまれます。あのダービーでの脚捌きはHaloらしいく、ロゴタイプなんかと似ているなと私なんかは思います。でも、「トニービンのスタミナ、底力だけでなく日本向きのスピードも伝える」という点ではルーラーシップも同じだと思うんです。)
メイショウミハルはメイショウカドマツの全妹でCourtly Dee、フォーティナイナー、Kris.Sと付けられた良血アルペンローズの仔
タートルボウル産駒のシュヴァルノワールはオークス馬エリモエクセル経由のHabitatクロスで京都芝で激変する可能性はゼロではない。
中京最終のメイショウガーデンもHalo/Tom Foolを増幅したマンハッタンカフェ産駒でなかなか良い馬です。
缶ビール飲みながら書いたので書き過ぎた(~_~;)
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【参考】
『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)
望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html
『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)
土曜の注目馬 ~ マイルカップに出走させたいジョーストリクトリ
先週の2歳戦についてまとめようと思ったのですが、何せ火曜までずれこみましたから今週のと合わせてやりたいと思います。
若駒S、将来性ではダノンディスタンスが1番でしょう。フェアリードールにサンデーサイレンスにクロフネにルーラーシップ、Nureyevなのですが、父の胴長体型は受け継いでいます。胴長なんですが明らかに持続型なので大箱よりは上がりが掛かる内回りで和田騎手にクランモンタナ的騎乗をしてもらうのが合っているのでしょう。前走旧エリカ賞はレベルの高いメンバーでしたし、ここで負けても阪神のすみれSでも注目です。
インウィスパーズはシンコウラブリイの牝系で全兄レトロロックと同じように小脚も効くタイプ。
アドマイヤウイナーもかなりのピッチ走法ですから内回りは合うのですが、ちょっと札幌2歳Sのレベルの低さはあるかなという感じ。
若竹賞は特筆するメンバーがいない混戦模様ですが、ピスカデーラはブラックタイド×エルコンドルパサー×ノーザンテーストという粘着型で、3代母もDewan(←Bold Ruler)×Tom Foolですから小回り◎、前走はダノンディスタンスら好メンバーが揃っていた旧エリカ賞で、内枠を活かす騎乗が巧い北村宏騎手というのも良いですね。
なずな賞は圧倒的にジョーストリクトリに期待。成長したら厳しいペースでこそ持ち味を活かすタイプで、ぜひ兄のようにNHKマイルに出走させたい。
ジョーストリクトリは、ジョーカプチーノ×キングヘイローという配合で(これだけで「ほ~ん」ってなる)、父父マンハッタンカフェを非Northern Dancerとする3/4Northern Dancerという配合系。
母ジョーアラマートは、Northern Dancer+ナスキロでみればダンシングブレーヴ≒Topsider2×2、ナスキロでみればSir Gaylord≒Drumtop5・5×3、Tom Fool≒Attica6・5×6でもある相似配合系。
自身は、Caerleon≒ダンシングブレーヴ4×3(Northern DancerとナスキロとTom Fool的な血)に加えて、3代母Sudden FlashがHyperion×Lady Jurorの重要血脈Tudor Minstrel5×4で、父が内包するバレークイーンやトウショウボーイの欧血も増幅、Sudden FlashのWar Relic2本、Tom Fool、Ribot、Bold RulerはLaw Societyも増幅してもいる全体的にすごい相似配合。
イノバティブの距離短縮は面白いですが、小回りで機動力を活かすタイプだけに大箱がどう出るか。
中山11RカーバンクルSは、最強フレンチビキニの仔ベルルミエールに勝ってもらいたいですが、シンボリディスコにも注目。ノーザンテースト3×4譲りの成長力を見せており年齢は全く気にする必要がないどころかむしろ強調材料。中山の半周は差しが届いているイメージもあります。
京都12Rでは素質馬レオナルドが復帰。母のMiswaki3×3らしい緩さが残る中で重賞でも好走。この緩さが抜けてくればOPは間違いないでしょう。
カレンオプシスは、ナスキロを重ねられたピラミマの仔なので、バンドワゴン、エマノン同様京都は◎
字面の血統をみただけでもステイゴールド×シェンクのジョンブリアンも京都合うでしょう。
中京2Rと阪神メインでは、Hyperion塊名繁殖タガノレヴェントンの仔、タガノヴェローナとタガノエスプレッソが兄弟で出走。ヴェローナは当然将来はOP馬、レヴェントンは7歳くらいで重賞をもう1回勝つんじゃないかと思っています。
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【参考】
『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)
望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html
『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)
日曜の注目馬 ~ シャケトラとバリングラの器の大きさ
今年の京成杯は例年にも増して混戦模様で難解です。
コマノインパルスはRed God≒Halo4・5×4で、初戦がインで我慢して最内抜け出し、前走が大外追込と競馬センスはみせています。バゴ×母系リアルシャダイというのは代表産駒オウケンサクラと同じ。血統通りパワー寄りですから東京<中山ではあるでしょう。ただ葉牡丹賞とホープフルSのメンバーレベルは疑問符です...
その葉牡丹賞で後方から馬群に突っ込んで末脚を伸ばしてきたアサギリジョーも当然穴人気。少しトモが緩くジャングルポケットらしからぬスラッとした馬体は母母のPrincequillo6×5の影響でしょうか。母系のPetingoの影響もあるのかレイデオロには劣るもののなかなかのピッチ加速で、葉牡丹組で今回買うならこっちも。
ホープフル組は母のパワーが伝わったマイネルスフェーンは、この枠から再度の内差しに徹すれば好走可能、ベストリゾートは胴長で東京向き、メリオラは4角4番手から粘った内容は悪くないですがさすがに足りませんか。
イブキはルーラーシップ産駒らしい胴長でストライドで走るので、"内回り中山2000の内枠"というのは明らかなマイナス。中京で勝利して、新潟2歳Sで内枠で1番人気に捲し立てられたモーヴサファイアを思い出します(^^;)
サーベラージュは、Northern Dancer×Fall Aspenという超良血Northern Aspenが3代母で叔母にレジネッタ。肩が立ったピッチ走法で初中山ですが立ち回りは巧いでしょう。
サンティールは、愛知杯で好走したサンソヴールの半弟。母母サンヴィクトワールはRibot6×4で前走をみても立ち回りが抜群に巧い。ハービンジャー3騎ならこの馬が1番手。
ガンサリュートは、母がRoberto5×3のクロフネ産駒で、馬体をみてもRobertoらしさは感じます(うっすら馬のかたち?がディーマジェスティっぽいとか思ったり)。休み明けは気になりますが、中山が合っていることは間違いないでしょう。
ポポカテペトルも前走は何度か詰まって不完全燃焼、兄が兄だけに中山替わりは歓迎で戸崎騎手騎乗というのも色気を感じます。マウントロブソンは使いながらどんどん進化していきましたが、現時点ならロブソンより上な気もします。
ここまでアサギリジョー、サーベラージュ、サンティール、ガンサリュート、マウントロブソンらを好評価してきましたが、もし一発ズドンがあるとするならばバリングラな気がします。父の内包するNijinsky譲りの胴長体型で、母はSadler's WellsのNasrullahとHyperionを3代母のNever Say Die×Hyperionで増幅させていて東京での新馬戦の斬れ方はドゥラメンテに似たものを感じました。だから中山向きではないのですが、堀師は「初戦もそうでしたが、前走でもまだ集中して走っていない感じ」ということでチークピーシーズ着用で本気で走ったら...という期待があります。ここでも負けても素質は相当なものがあるでしょう。
日経新春杯、シャケトラは血統配合的にマカヒキ/サトノダイヤモンド/ディーマジェスティ/エアスピネル/リオンディーズに劣らないほどの馬だし、馬になるとさえ思っているのでここでどんな走りをみせるか。少なからずHaloらしさは感じるので初京都外回りがマイナスになるということもないと思います。
ミッキーロケットは母がナスキロを重ね続けられて自身はラストタイクーン≒Caerleon3×3、Nureyev4×4という相似配合。ナスキロらしさはあるので京都はマイナスではありませんが、古馬になっての成長力は他の4歳に比べると劣るのではないかとも思います。
レッドエルディストは成長過程が他馬より遅いですが、素質は劣りません。トモがまだ緩いということであれば京都外回りも良いでしょう。
叔母シュガーハート(キタサンブラックの母)のアドマイヤフライトは京都巧者、アイルランドTの内容は悪くありません。一昨年の当レース(3着)だって前走は札幌記念14着でした。
紅梅Sは圧倒的にアロンザモナに期待。初戦のセンスあふれる勝ちっぷりが忘れられませんが、あの俊敏な動きはHabitatの影響でしょう。前輪駆動の走りとなると京都外回りは◎、前走は出遅れて4角で大きな不利の割にはよく走りました。桜花賞でも賞金をとれる馬に思います。西浦厩舎の紅梅Sというと、好素材だったアルマオンディーナの無念が思い出されます...
ラプソディーアもHaloらしい機動力を持ったディープブリランテの好配合馬、オンリートゥモローはSir Gaylordクロス譲りの緩さがあるので京都外回りはプラスですが、この時期のオープンを勝ち切るとなるともう少しパンとしていてほしい。
ニューイヤーSは、マイネルアウラートもブレイブスマッシュもミッキーラブソングも肩が立ったぴっそう走法で中山マイルは合いそう、しかし大箱ばかりを使われてきたグァンチャーレのこのコース替わりは待っていました。急坂がどうかですが状態も抜群との事なので期待。
休み明けのアングライフェンは、このブログでも何度も取り上げていますが母母がシネマスコープ。シネマスコープとステイゴールドの相性は良いはずで、ピッチで走るこの馬が東京の準OPを楽勝した時に少なくともローカルGIIIはいけるだろうと思いました。明け5歳、まだまだこれから成長します。
京都6Rでは社台系ディープPOG(10頭指名)のキャリコがデビュー。母モシーンはオーストラリアのGIを4勝、Northern Dancer4・5×4でしかもデインヒルとNureyevですからディープに合わないわけがありません。しかし母はSir Tristram(父Sir Ivor)5×4でもあり、デインヒルパワーが出ているか、Sir Gaylord緩さが出ているかはパドックでのお楽しみ。母の所有者でもあり、本馬の馬主だったP.S.スライ氏に勝利を捧げることはできるでしょうか。
京都5R サトノクロニクル 社台系ハーツPOG
中京7R メイズオブオナー 非社台系ハーツPOG
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【参考】
『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)
望田潤氏のブログ
栗山求氏の連載『血統SQUARE』
http://www.miesque.com/motomu/works.html
『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)