菊花賞については以下を。
【菊花賞】血統考察 byうまカレ|競馬コラム|競馬予想のウマニティ - サンスポ&ニッポン放送公認SNS
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土曜の新潟で500万を突破した、母がTom Fool≒Flaming Page4×3のメイショウガーデンの走りを見て考えていたことを書きます。
このエントリー、菊花賞前夜に書いたのですが、特にイモータルを推したりするものではないですし、公開したのが天皇賞ウィークだからといって、ルージュバック◎への振りでも何でもありません(笑)
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と、書いて天皇賞ウィークにアップしようと思い下書きフォルダにしまったのですが、菊花賞当日の京都5Rにトップゴーイングという馬が出走するので、もうアップしちゃいます。
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マンハッタンカフェ産駒は、
ヒルノダムール(ラムタラ・・・Nijinsky×Blushing Groom)
エーシンモアオバー(Rubiano)
ガルボ(ジェネラス)
など、Nijinsky系やRed God系と相性が良いが、それは突き詰めるとマンカフェの母父Law Societyの母Bold Bikiniの父Boldnesianの母Alanesianに行き付く。
Bold Bikini(マンハッタンカフェの母父Law Societyの母)
血統情報:5代血統表|Bold Bikini(USA)|JBISサーチ(JBIS-Search)
AlenasianはPlynesian(父Sickle=Pharamond・・・St.Simon4×3)×Blue Larkspur×Sir Gallahadという配合で、ここがAlenasian≒Flaming Page(Nijinskyの母)≒Spring Run(Red Godの母)≒Tom Foolとなるから相性が良いのだ。
ちなみにBoldbikiniの母父Summer TamもHeliopolis(St.Simon5・4×4)×Sir Gallahad×Stumulus(父Ultimus~Domino)だから、なかなかAlenasianと血統構成は近しいものがある。
Alenasian、(Buckpasserらの父)、Flaming Page(Nijinskyの母)、Spring Run(Blushing GroomやRahyの父Red Godの母)、Tom FoolはMenowとBull Dog(=Sir Gallahad)と少しのDomino系が共通で、Alenasian≒Tom Fool≒Flaming Page≒Spring Runと表記できる。
Menowは父Pharamondが名牝Seleneの息子で大種牡馬Hyperionの兄。St.Simon4×3の奇跡の血量18.75%で1900年代初頭の教科書的配合。
母AlcibiadesはDomino系の中でも最大の成功を収めたUltimus(Domino2×2)のライン。
屈指のスピードを誇るアメリカのDominoとSt.Simonの融合といったところ。
Bull Dog(=Sir Gallahad)は父TeddyがGalopin5・4×5、母母父がSt.Simon(父Galopin)で母父Speamintが非Galopin→St.Simon
Alenasian≒Tom Fool≒Flaming Page≒Spring Runの共通項であるMenowとBull Dogは、どちらもSt.Simonを存分に生かした配合か。
《Pharamond(=Sickle)+Bull Dog(=Sir Gallahad)+少しのDomino系》というAlenasian≒Tom Fool≒Flaming Page≒Spring Runは、英米の良点が活かされており、これはスピードと瞬発力と一定のスタミナという総合力をしっかりと伝えてくる。
その証拠に米血過多なのにも関わらずゼンノロブロイは種牡馬として、
Buckpasser(父Tom Fool)クロスでサンテミリオン(オークス)とルルーシュ(アルゼンチン共和国杯)を、
Tom Fool≒Flaming Pageでサングレアル(フローラS)、マグニフィカ(JDD)、トレイルブレイザー(アルゼンチン共和国杯)を、
Tom Fool≒Red Godでペルーサ(青葉賞)、ステラウインド(万葉S)という中長距離馬を輩出している。
(memo:Your Hostessの影響もあるかもしれないので近々調べる)
マンハッタンカフェの配合の話に戻せば、Bold BikiniはMumtaz Begum≒Mah Iran≒Mahmoud4×4・4というLady Josephine+BlandfordというNasrullah的スピードの根源を豊富に持っているから、そこを増幅することが日本競馬で活躍するには手っ取り早い...ともいえる。ショウナンマイティの5代母A Wind Is RisingはRoyal Cherger≒Nasrullah2×2という強力な配合だ。
Halo≒Boldnesianの増幅とみれば分かりやすい。日本向きの柔軟性、レースセンスなどを強く伝え、そのクロスによって2016年マカヒキやシンハライトやサトノダイヤモンドを輩出し一層注目されたHaloは、Royal Cherger(≒Nasrullah)+Tom Fool的な血《Pharamond(=Sickle)+Bull Dog(=Sir Gallahad)+少しのDomino系》という組成である。
だからBlushing Groom持ちのマンカフェ産駒はHalo≒Boldnesian≒Red God(後述するCaerleonの母Foresserもこのニアリークロスになる)ともいえ、ショウナンマイティも母父Storm Catの母TerlinguaはSecretariat+Menow+Sir Gallahad+少しのDomino系だから、Haloと同じくNasrullah+Tom Fool的という見方もできる。
ヒルノダムールは母父ラムタラがNijinsky×Blushing Groom(←Red God)、レッドディザイアとジョーカプチーノの母父CaerleonはNijinsky産駒で、母ForesserがRoyal Chergerに加えBlue Larkspur、Sir Gallahad、PharamondというTom Fool的な血を持つから、Nijinsky+Halo的な血を、「母父」からまとめて取り込んでいるのである。
とはいえ、牡牝の代表産駒といえるヒルノダムールとレッドディザイア、さらに獲得賞金1位のエーシンモアオバーがNijinskyを持っていたということは、Alenasian≒Tom Fool≒Flaming Page≒Spring Runの中でもAlenasian≒Flaming Pageの親和性の高さを表しており、それはTom Fool的=《Pharamond(=Sickle)+Bull Dog(=Sir Gallahad)+「少しのDomino系」》の中野「少しのDomino系」の部分がBlue Larkspurという名種牡馬で共通しているからであろう。
ちなみにBlue LarkspurはHymyer~Domino系で、1900年代初頭の名馬としては珍しくSt.Simonの血を持っていない。
一応トップゴーイングは母がTom Fool≒Flaming Page4×4で、自身はHalo≒Boldnesian≒Foresser3・5×5と表記できるかな。
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【参考】
『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)
望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html
『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)