第50回シンザン記念 血統考察
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします(__)
昨年1年間競馬を、特に血統と向き合ってきて変わってきた競馬観、そんなことをまとめてみようかと思ったりしましたが、実家に帰省していると気持ちがダラけてしまい、なかなかそういう気分にはなれません。競馬に出会ったときから変わらないのは、「1人で競馬のことを考えている時が1番楽しい」ということ。それに僕はだんだんと、競馬について話すというより1人で文字にまとめている方が好きになっていますね。その理由は2つあると思うんですが、1つは考えていることが複雑で言葉にするのに時間が掛かるので、文字の方が良いということ、もう1つは自分の考えを他の人に理解してもらおうとは思わくなったことです。自分の脳内整理、知識の更新のためなら、ブログという人様に見せる形でなくても良いんでしょうが、これはこれでまた良い緊張感が生まれるのでね。
登録馬が多いので全頭見たわけではないですが、一応中心どころはチェックしました。頭数が多いので短めに。
ディープとの組み合わせでミッキーアイルを送り出したステラマドリッドが母母、トーセンラー=スピルバーグを送り出したプリンセスオリビアが母父母、アイルハヴアナザーもBRFにいるので母父のことを今さら書くこともないかな。ディープインパクトにMr.ProspectorにSeattle Slewだから体質はトーセンラーのように柔らい一方、ステラマドリッドにSeattle Slewの母My ChermerもStriking=Bushe3×3だから強く速く動くこともでき、スピードも一級品。2400型ではないだろうが、桜花賞戦線では注目の逸材。あとはパワーが求められている今の京都芝がどうか。
アストラエンブレム
Our Emblem≒ヘクタープロテクター2×2のブラックエンブレムの仔で、確実に走ってきたが、ダイワメジャー産駒らしくない脚長に出た。この時期の京都、そしてシンザン記念はどちらかというと馬力型の方が好走するイメージがある点が気になる。
ピースマインド
3着アドマイヤダイオウも2走目で勝ちあがったハイレベルなリオンディーズの新馬戦の2着馬。Soaring牝系でも、Balladeではなく、アメリフローラ(グラスワンダーの母)やTribulation(ミズナの母)を輩出するGraceful Touchの分岐。そこにWoodman、トニービンと配された母マイティーカラーは芝1800~2000で5勝を挙げ、エリザベス女王杯にも出走した。ピースマインドWoodmanのパワーも発現されているが、母のHornbeam≒Intriguing≒Soaring3×4・5(HyperionとMumtaz Begum=Mirza)の斬れも兼備する中距離馬だろう。スピードはあるが、マイルの重賞で反応しきれるかというと疑問符がつく。
ノーブルマーズ
母母Tabaはアルゼンチン1000ギニー馬で、サーガノヴェルやブライトラインが出た牝系。母アイアンドユーはBramalea≒Leallah3×3(Nasrullah、Bull Lea)で重馬場の芝2000の未勝利を勝利し、ここ2年の産駒はラブユアマンとノーブルマーズ、3歳戦戦を沸かせる良駒を出してきた。母系の奥には異系のアルゼンチン血脈が続いているのでスタミナは字面以上にあるはずで、2000までは持つとみる。このレースにおいてはこの馬パワーは武器になるだろう。
レインボーライン
アニメイトバイオの3/4弟で、ステイゴールド×フレンチ、ノーザンテースト4×5、じわじわと力を付けてきた。とはいってもフレンチデピュティの母もナスキロ、3代母レインボーローズはファーストファミリー×Prince Tajという組み合わせだから、Royal Cherger≒Malindi4×3(ファーストファミリー≒Prince Taj1×3ともいえるか)、つまりNasrullahとPrince Roseを増幅している。
ドスローの東スポ杯で全く対応できなかったのはまだ柔らかすぎるからで、だから阪神ではきっちりと巻き返してきた。東スポ杯で敗れているという臨戦過程はワンアンドオンリーを思い出させるし、成長力はノーザンテースト4×5で保障されているからクラシック戦線でも、注視していきたい1頭。距離はどうかだが、夏を越えてからかなり楽しみだ。SS系ではI Passなど米血パワーが多く含まれるゼンノロブロイ産駒だったアニメイトバイオが出世頭というのも頷ける。
ツーエムレジェンド
牝系はPacific Princessで一流だが、北米血統、具体的に言うとEight ThirtyやBe Faithful(Lalunの母)や、Raise You(Raise a Nativeの母)などが強すぎて体質は硬めの早熟馬。この時期のGIIIならば朝日杯のように完璧に乗れば足りないこともないが積極的には...
ジュエラー
ワンカラットの妹。母はフランスの10.5FのGIII勝ち馬、母父は凱旋門賞3着、サンクルー大賞勝ちなどがあるスタミナ血脈だが産駒に短距離馬が多いのは母のSupreme Court(母父Fair Trial4×5)の影響だろう。だからファルブラヴでワンカラットが出現したのも納得ができる。ジュエラーも体質が硬めでピッチで走る。重賞ではまだ通用しないとみるが...
ショウナンアヴィド
母のNashua5×5の影響か、やや硬肉で肩が立っていてピッチ走法で走る。配合的にはHalo≒Sir Ivor3×5・4、母がNative Dancer5・6×5・6・7を持っていて底力を強化できているのも好感が持てる。今の京都の芝も合う。
ドゥーカ
母がBest in Show≒プレイメイト≒Sex Appeal5×3・3でLa Troienne+War Admiral血脈を増幅しているが、
タイキシャトルの母ウェルシュマフィンもNothern Dancer、Thatch、La Trowannne、ナスキロ血脈を持つので、ウェルシュマフィン≒スピニングワールド2×2ともいえるか。パワーがあり完成が早く、かつナスキロ血脈も取り込んでいるので芝で切れ負けすることもない早熟の芝馬か。もちろん今の京都の芝も合うはず。
そしてドゥーカの血統がすごい。母自身もLa Troienne+War Admiral血脈の増幅しているけど、Nothern Dancer+Special=Thatch+La Troienne+ナスキロでウェルシュマフィン≒スピニングワールド2×2なのかこれは...
— 金沢 ユウダイ (@derby6_1) 2016, 1月 5
ヒルノマゼラン
夏の未勝利戦で惜しい競馬をし続けたグロリアスカフェの全弟で、Ribot7×5・7、Hail to Reason4×4、母はGraustark5×3を持つ。母母フラッシュストリームはタバスコキャットの全妹で、その母父Sauce Boatは父Key to the Mint、母はBlandford3×4、Tourbillon、Son-in-Lawを持ち、スタミナは十分。本馬はイスラボニータを想起させる前脚を高く上げる独特の走法をしており、体質も柔らかい。マイルは全く問題ないはず。
レオナルド
母がMiswaki3×3で緩さが残るが、厩舎力を考えてると古馬になったらかなり走ってきそうなイメージ。
ロジクライ
アイリッシュダンスの持つ、Nothern Dancer、Nasrullah、Hyperion、Fair TrialをディープインパクトのHighclere牝系のに属する母母Dream Ticketでクロスさせ、Halo3×4を持つという配合はワンアンドオンリーと良く似ている。しかし、ワンアンドオンリーのようにBusanda≒Courtly Dee6×5などによる引き締めがないため、緩さが目立っている。それでも未勝利とはいえ京都の内マイルを勝ち、前走も不利が無ければという競馬。パワーの要求される今の芝とポテンシャルを考えればやれないことはなさそう。
ロジクライは父母の持つNothern Dancer、Nasrullah、Hyperion、Fair Trialを母母Dream Ticketで取り込み、Haloクロス、というのはワンオンとよく似ているけれども、ワンオンにはBusanda≒Courtly Deeがあった。
— 金沢 ユウダイ (@derby6_1) 2016, 1月 6
こういう見方もできます。
さらーっと見た感じロジクライなんかはSS×Hyperionの濃い繁殖の種牡馬+母がMachiavellian×Danzigで、ネオユニ×シェルシーカーの13年2着のヘミングウェイと酷似しているこの仔かなぁ~
— 金沢 ユウダイ (@derby6_1) 2016, 1月 5
うーむ、これは難しいレースになりそうだ。