4歳上500万下

血統好きが大学生のころ書いていたブログ(今でもたまに更新)

展望と回顧 ~ シンザン記念

簡単に。

 

スターリーステージは配合は文句なしですがそれ故の過剰人気感は否めず、やはり全兄の3歳春が頭にありますからどうしても首をかしげたくなってしまう。

 

ファストアプローチは以下の望田先生の解説に納得で、マイルならば京都<阪神だろうし、マイルはそもそも疑問。相対的に持っているものが違うので好走はしても驚きはしませんが。

 いかにもDawn Approachの仔らしいパワー体質とTom Fool的な脚捌きで中山や札幌を捲るファストに対し、タワーのほうは東京でルメールがジックリ差しに回るとなかなかの斬れ味を発揮

朝日杯にまつわる血統の話(1)更新 - 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

 

アーモンドアイはロッタレース(Nureyev×Sex Appeal)ですから硬派なイメージがありましたが、そこはさすがのロードカナロア×サンデーサイレンスで想像以上の柔軟性も発現していてこれかなぁという感じはしています。

 

プリュスヴィクトワールピサMr.Prospectorクロス+Mill Reef、つまりCount Fleetを増幅するパールコード的コウソクストレート的なピサの成功配合ですが、その走りは何と表現したら良いのか、何が発現しているのか私には分かりません。ただ京都は悪くなさそうに見えた。

 

注目しているのは、万両賞の勝ちっぷりから能力は確かなものがあるであろうヒシコスマーで、朝日杯は明らかにラストは気持ちが抜けていたので参考外、キタサンブラックとお味Lyphard4×3なので将来的には中距離の先行馬なのではないかと思っていますが(キタサンブラック新馬は差し切りだった)、Bold Bidder、Riverman、さらにHaloとプレイメイトも血統構成が非常に似ていて日本の芝を走るのに重要な血ですからちょっと贔屓していきたい1頭

 

ツヅミモンはNijinsky4×4・4で確認したらそれらしいスペシャルウィークのような胴長体型だったので京都外回りをどう走るかは見物ではあります。よくみたらカタマチボタンの仔で2年連続ストロングリターンだったのですね。

 

ブランモンストルは柔らかいロードカナロアに母からSecretariatをもう1本持ってきて、フジキセキもあるのでMill Reefもクロスされ、間にクロフネの米硬派パワーを注入、そのバランスの良さはアーモンドアイなんあと被るところがあります。それでもクロフネが強そうで、そうとすれば京都<阪神ではありますが、この時期の3歳戦は早熟性≒パワーが重要なのでこれくらいの方が良いのかもしれません。

 

カシアスDanzigパワーが出ていますのでやはりこの時期の3歳戦では見逃せず、外枠ですが小頭数で京都のラチ沿いでこの鞍上ですから注視はしておきたいですよね。ロジクライ的にね。

 

【回顧】

アーモンドアイは説明するまでもないですがロードカナロア×サンデーサイレンス×Nureyev×Sex Appealという良血ですがトライマイベスト≒ロッタレース5×2、なかなか強烈ですがNorthern Dancerに関してはサンデーサイレンスがハッキリとした1/4異系で、Northern Dancer+Sex Appeal的な頑強さとロードカナロア×サンデーサイレンスの柔軟性の発現が絶妙...という表現が合っているような気がします。

ツツジモンは馬場の恩恵もあったかと思いますが、何十年経っても京都外回りのNijinsky

カシアスは将来的にはしっかりスプリントに寄るんでしょうが、この時期の3歳マイルはやっぱりパワーの発現が大事、そして1回京都の浜中騎手

展望と回顧 ~ フェアリーS

明けましておめでとうございます。

今年は昨年にも増してマイペースでやっていきたいと思います。

 

有馬記念を振り返った時にすぐに頭に浮かぶのは2点

サクラアンプルールノーザンテースト的なエアシェイディのようなピッチ走法でこの勝負服でノーザンテーストの影響が少なからずある馬が好走していれば非常に趣があったなあと思います。今年も期待の1頭

シャケトラは望田先生の回顧がやはり秀逸でした。

シャケトラはデビュー2戦目の上がりだけの競馬で取りこぼしたように、鋭敏な脚はないですからね
内回りなら残り800mを速-速-最速-遅みたいなラップで上がらないと

日曜のボツ予想~ディープ×Robertoの男馬 - 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

日経賞宝塚記念のようなメリハリの効いた騎乗が必要なんでしょう。

derby6-1.hatenablog.com

 

フェアリーSは、全頭チェックして結論を出す、という気力はありませんが有力馬については少し書いておきたい。

プリモシーンデインヒル経由(Burghclere≒Flower Bowlとなるのがポイント)のNorthern Dancer4・5×4のモシーンの仔で、Sir Ivor5×7・6もあり、剛(デインヒル)と柔(Sir Ivor)のバランスはダノンプレミアムと被るものがあります。

それ以上に未勝利の直線でみせたあの一瞬の脚、あれこそが3歳春に重賞で勝ち負けするのに必要なスピードというかパワーというか“早熟性”というもので、ピッチで走りますから中山マイルも対応できるディープで、このところは同じ“瞬発力を武器にするディープ産駒”でもStorm Catが入るマウレアとは異なる点です。

 

プリモシーンと未勝利で接戦を演じたテトラドラクマルーラーシップ産駒でもNureyev≒Fairy King5×3が効いているのかリリーノーブルのようにピッチで走るタイプで中山も大丈夫。キングカメハメハは配合に素直でコディーノアパパネレッツゴードンキのような小脚で走るタイプも、ドゥラメンテルーラーシップのようにストライドで走るタイプも出しましたがルーラーシップもそのようです。

 

トロワゼトワルは今年贔屓している1頭で、馬群に突っ込んで敗れたアルテミスSの敗戦は競走馬人生にとってもプラスとなるものでしょうが、この馬はロードカナロア、つまりMill ReefStorm Cat、そこにCozzeneですから少なからずCozzeneらしいというかイスラボニータらしさを感じさせる体質走法で中山マイル替わりはプラスとは言えないでしょう。スイートピーSとかがすごく合っていそうなのです。

 

同じようなAlzaoStorm Cat+CaroでもレッドベルローズUnbridled(Dr.Fager≒Magic3×3)が入るのでそこまでナスキロらしさは感じませんが、それでもそれらしい緩さはあるかなぁ...

 

将来性が高いのはこれくらいでしょう。

 

【回顧】

プリモシーンは想像通りの走りで、やっぱりあのスムーズなコーナリングと短直線での加速は母のパワーをしっかりと受け継いでいる証。極端な例えをするならばアットザシーサイドくらいのイメージで、繰り返しになりますが同じディープならばダノンプレミアムやミッキーアイルと同じタイプ、逆にアユサン=マウレアやマルセリーナとは異なります。

トロワゼトワルは明らかに鋭利なコーナーで(望田先生が“ストライドロス”と呼ぶような)余計な負荷がかかっている競馬ぶり。そして母セコンドピアットもそうでしたが中距離馬な気がします。やはりスイートピー、フローラ、君子蘭賞あたりで注目。

超短考 ~ 有馬記念

何というかもう分かり切ったことではありますが、ヤマカツエーストーセンビクトリーシャケトラレインボーラインあたりが面白いところですが、トーセンビクトリーはこの血統でもさすがに格が足りないかという気もするし(しかし鞍上が天才)、レインボーライン秋天で今秋の役目は終わった気も。

ヤマカツエースKingmambo≒Ameriflora2×3なので爆発力というか想像以上の覚醒の可能性を秘めている馬という気がします。それが開花するのは来年の大阪杯あたりかなとも思うのですが。

シャケトラに関しては望田先生のコメントが興味深いです。

おそらくシャケトラは有馬ピークに持ってきたんでしょうね
ただどうなんでしょう、Woodmanが入って肉が多すぎるのがヴィクトワールピサとちょっと違うかなという気も

あと祐一が中山で捲る乗り役ではないのがね
好位ダラダラじゃなくハッキリ捲ってほしいんですよね

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配合の完成形

有馬だからというわけではないが、マヤノトップガンを再評価している。私が生まれた年の菊花賞有馬記念を制した。

トップガンは父ブライアンズタイム×母母Swiss(Vaguely Noble×My Host)だから、Flower Bowl≒Aureole≒My Host4×5・4か。このような配合の馬が(もちろん母父Blushing Groomの影響が大で)日本において大成した時代があったのだから面白いものだ。美しい、美しいフットワークをしていた。

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配合の良し悪しというよりも、母の優秀さ(父が優秀であるのは言うまでもないのだが)を特筆したくなるディープインパクトも良いが、トップガンのように“配合の完成形”である馬の方に魅力を感じるのである。

キタサンブラックも配合というよりは、Burghcreleのスタミナの発現とサクラバクシンオー×ジャッジアンジェルーチのスピードの発現というイメージだ。

だからこそ、ラストタイクーン≒Toutch of Greatness2×3のサトノクラウンや、Burghcreleをキタサンブラック以上に増幅しているアンビシャスへの想いが強かったのだろう。

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