4歳上500万下

“血統表”と“現実”のすり合わせ、“競走馬の個性”の解釈

【菊花賞予習】ゴールデンサッシュの斬れるハービンジャー

さあ、菊花賞。今年はなかなかメンバー構成が面白い。

複数頭出しの種牡馬は、

 

ディープインパクト(アルバートドック。サトノラーゼン、リアルスティール)

ハービンジャー(スティーグリッツ、ベルーフ、マッサビエル)

 

続く2頭出しは

 

メイショウサムソン(マサハヤドリーム、レッドソロモン)

ゼンノロブロイ(タンタアレグリア、リアファル)

ブラックタイド(タガノエスプレッソ、キタサンブラック)

 

ハーツクライ産駒がいないというのが残念だけど、ハービンジャーはトーセンバジルも出走可能だったわけで、これで種牡馬のキャラが明白になったかなという感じ。夏の北海道での活躍ぶりを見て、配合次第だし、時計の掛かるというのももちろん良かったけど、単にデインヒルだからマクりが得意なんじゃなくて、ゴールドシップのようにエンジンのノリの悪さをコーナーで補っている産駒も案外多いんじゃないかと思います。

 

まず目が行くのが先行馬の多さ。3000mならどこからしらでハナに立てそうな母父ラムタラ、Key to the Mint4×4のスピリッツミノル、神戸新聞杯を逃げ切ったリアファル、下り坂は巧そうなキタサンブラック、ワンダーアツレッタにミコラソン、レッドソロモンまで。

 

そこにスタミナ勝負なら負けないスティーグリッツとマッサビエルがいる。この2頭が直線まで何もしないということは考えにくい(特にスティーグリッツは内田騎手)からレースはヒルノダムール天皇賞(春)のように、ゴールドシップ菊花賞天皇賞(春)のように動くだろう。面白いだろう。

 

まずディープインパクトリアスルティールのディープ×Storm CatはSir Gayload≒Secretariatなどで外回り向きの脚質に出ることが多いけれど、母母Monevassia=Kingmamboのパワーが出たムキムキマッチョでピッチで走るから、神戸新聞杯はスローで仕掛けず直線だけの加速力勝負になったことが良かった。「動く」レースになることが予想される今回、たとえジッとしていたとしてもマイラー的な加速力では厳しいだろう。

 

サトノラーゼンは母母がCaerleon産駒でRound Table3×5、3代母がSicambreに母父がGrey Sovereigh系と、このフランス的なドロッとした斬れ、柔らかさは京都の下り坂で活きそうだ。母父IntikhabはGII時代のクイーンアンSを勝ったマイラーで若干の距離不安はあるが、内枠なら実に面白い。

 

アルバートドックは母父Unusual HeatがHyperion5・5×5・5、母母もOlympia3×4、3代母もHyperion5×5とHyperionが濃い。ただ母も母系もマイラー色が強く2000-2400の持続戦がベストという印象で特別推す要素もないか。

 

次にハービンジャーハービンジャーの中でもコテコテのハービンジャーが勝つには流れ、乗り方を工夫しないと厳しいと思っていて、だからこそハービンジャーの中ではShareef Dancerを刺激していて「メリハリの効いた差し」が出来るトーセンバジルは面白いと思っていたのだが…。

 

スティーグリッツコディーノシンコウラブリイカービングパスと同じハッピートレイルズ牝系で、これはハッピートレイルズの父ポッセ(Forli×Bold Ruler)の機動力や前向きな気性が強く出ることが多いが、母ロイコンが実に重厚でこのスタミナがスティーグリッツには伝わっていると考えられる。Wild Riskの遠目のクロスももっており、内田騎手を背にこの牝系特有の機動力でマクッて、スタミナを活かし切りたいところ。でもそういうレースにするには縦長にならない方が良いともいえる...もう少し考えたい。

 

マッサビエルは母メジロルルドがSS×メジロドーベル。ドーベルの孫が2年連続で菊花賞出走(昨年はショウナンラグーン)というのは拍手。スタミナは説明不要で、アンバーシャダイは自身が春の天皇賞を勝っているように柔らかい馬だと思うので下り坂は良さそう。しかし個人的には芦ノ湖特別のレベルには疑問が残る。

 

ベルーフはお馴染3代母ゴールデンサッシュの牝系。ゴールデンサッシュはフレンチ斬れのディクタスに母母ロイヤルサッシュPrincely Giftだから総じて下り坂のある京都が得意な産駒が多い。この馬は内回りの重賞で好走しているが、Wild Risk系のフレンチクロスもあり、本質的には広いコース向きだろう。距離が短いと加速力の違いで叶わないが(菊花賞でも最近はそうだけど)、下り坂を上手く使って、かつ流れが向きそうなこのメンバー構成であればズッドーンと斬れてくれるのではないか。少なくともハービンジャーの中では1番「軽い」タイプだろう。

 

次はゼンノロブロイリアファルはロブロイのI passとBold Reasom≒Never Bendのパワーが出ていて肩が立っているから道悪は巧いし、良馬場であればスローペースで加速力を活かしたい。しかし母父がスタミナを伝えるエルコンドルパサーストライドを伸ばして走るタイプではないので良馬場の京都でどう乗るのがベストなのか、馬鹿な自分にはわからないのでもう少し考えたい。

 

タンタアレグリアMr.Prospectorクロスのロブロイで、さらに母父Stukaの母父がCaerleonだから当然柔らかい。下り坂で惰性を付けて行く形は合いそうだし、京都長距離の蛯名騎手だから無視はできない。

 

メイショウサムソンマサハヤドリームは母母がスマラ(チチカステナンゴの母でNothern Dancer2×3)だからSomethingroyal牝系で、Sir Gayload=Swansea6×5・7を持つ。だから下り坂で惰性を付けて行く形はあっているが、3000だとどうか。

 

ステイゴールドジュンツバサはとにかく良い馬だと思う。Tom FoolStorm Birdでステゴのパワー補強には成功。ただStorm Catを持ち、母母オーピーキャットはPrincequillo5×3だから広いコースの方が良さそうな走りをしている。如何せん母父アフリートなため3000mの持続戦に不安はあるが内枠なら一考したいほど良い馬。

 

ブラックタイドキタサンブラックウインドインハーヘアLyphardクロスだが母父サクラユタカオーサクラバクシンオー、Wild Riskクロスも持っていて実に柔らかく下り坂が得意そうな走りをする。ただ今年のメンバーだと得意の形にハメられそうにはない。

 

最後にスピリッツミノルはSecretariat5×5に、何といってもKey to the Mint4×4で無尽蔵のスタミナがある。この距離ならどこかでハナを奪えるはずで、行き切れば高速馬場でも京都新聞杯6着は走れる馬。馬場は当然渋った方が良いが、良馬場でも無くはない。

 

今回キーになるのは、血統通り前走九十九里特別では4角では2番手まで押し上げていたスティーグリッツなのではないかと思っていて、内田騎手は4角までにマクってある程度前に付けて、スタミナ、抜かせない力を活かしたいはずで、もしそれが上手くいったならばゴールドシップ菊花賞のように前の馬に用は無くなる。ただこういうレースは馬群が密集した前半スローの方が成功しやすく、今回そうなるかというと疑問。

 

それならば、3歳冬から斬れに斬れてたゴールデンサッシュ牝系のベルーフが、トニービン×ゴールデンサッシュフジキセキドリームパスポートが2着に来ているのだし、Wild Riskクロスを持ち、ハービンジャーなら少なくともマイナスにはならないだろうという短絡的な発想で単複を握りしめようと今は思っている。

 

望田さんもブログでこう書かれていましたし。

しかし秋華賞Riverman的斬れで走る牝馬のワンツースリー、ここから考察されることは、エアレーション馬場でもHペースで持続戦になれば、ナスキロ的斬れで差し届くのだなあ…

 

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