クイーンC、あすなろ賞考察
東京6R(3歳500万、芝1400m)で2着、3着となったのは非サンデーサイレンスの2頭。3歳春のこういう施行条件だと、明らかに1800向きの馬も出てきたりするので、こういう見方をすると面白いですね。
クイーンC、◎メジャーエンブレムは、Halo≒Red God≒Past Example3×5・5(Pharamond、Bull Dog=Sir Gallahad、Nasrullahらで共通)と、Wordenでノーザンテーストの内包するLady Angelaを増幅させた、望田先生の提唱する「ダイワメジャー黄金配合」で、全弟メジャープレゼンスがダートの長距離で走るように母のオペラハウス×Rainbow Questという字面以上に芝向きのスピードや柔らかさを感じさせるのが良いです。中間も10キロほど体重が増えたとのことで、イメージとしてはダイワスカーレットのような本格派の大物。ここはビービーバーレルがいて上がりの競馬にはならないだろうからアッサリと突破してもらいたいです。
大外枠は気になりますが、昨年ショウナンパンドラが登場し、一層存在感を強めたロイヤルサッシュ一族の〇ルフォールの素質を評価。ゴールデンサッシュらしい流し脚が使えそうな走りで、マイルは短いだろうし内伸び馬場だけれどもオークスへ向けて期待の〇です。「思ったより体質が強くない」というコメントからしても早めに賞金を加算しておきたいでしょう。
前走がハマッたという見方が強くそれほど人気が上がらないのであれば▲ビービーバーレルにも再度期待。単騎逃げが叶いそうだし、東京とはいえマイル以下の距離では先週の春菜賞も「非サンデーサイレンス」でDanzig3×2のカトルラポールがサンデーサイレンス系の馬たちの末脚を封じ込めています。
△ペルソナリテはノーザンテースト4×4を持ち、(ダイナサッシュ≒アドマイヤマカディ3×3でもある!)小柄ですが所謂「全身運動」が出来ているイメージ。他では馬場を考慮して△フロンテアクイーンとロッテンマイヤーを。
サプルマインドはディープ×MtotoでBusted4×3、さらにはAlzao≒Green Desert3×4(Nothern Dancer、Sir Ivor、Fair Trial、Sir Gallahadらで共通)を持つ興味深い配合なのですが、母母がHabitat経由でSir Gaylord5×5、前走は内回りだったにせよまだまだ緩いなと感じさせる部分が多いので「素質人気」の中ではルフォールを取ってみました。
あすなろ賞は母アイアンドユーがBramalea≒Leallah3×3(Nasrullah、Bull Leaで共通)で母自身も重馬場の未勝利を勝利している◎ノーブルマーズが馬場を考えてもここは決めてくれそう。
〇サンライズクロンヌはHalo4・5×5・5だから内回りが合い、内マイルよりは2000の方が良いイメージがあります。
これらを良血▲ナムラヘイハチローが器で差し切るかという構図でしょう。Almahmoud牝系のなかでもMachiavellianやバゴを輩出したCoup de Folieの分岐。Robertoが入るのでパワーも兼備しているかなといったここ2走の走りで流れが速くなってほしいところ。
他では△レインボーブラックがジャングルポケット×ダンスインザダークという字面で内マイルの新馬戦を快勝したのは、母母のもつOwen Tudor≒Court Martial5×6・5・5の影響ではないでしょうか。若駒Sの上がり勝負はさすがに厳しかったですが再度内2000で内枠は魅力的。
△カサローサーダは母がPure Prifit≒Rare Mint3×4(Key to the Mint、Bold Rulerで共通)を持っていてやや立ち気味の肩なので道悪は巧そう。
マウントロブソンは母母がブルーアーヴェニューですが、如何せん母父がMr.Greelyなので緩さがあって、500万なら広いコースの方が良いでしょうね。勝ち切るイメージが湧きません。
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【参考】
『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)
望田潤さんのブログ http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo
栗山求さんの連載「血統SQUARE」http://www.miesque.com/motomu/works.html
『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)