4歳上500万下

“血統表”と“現実”のすり合わせ、“競走馬の個性”の解釈

エイシンフラッシュ産駒考 ~ エイシンフラッシュとHalo

2016年の牡牝3冠は、6競走全てで異なる馬が勝利しました。そのうち5頭がディープインパクト産駒だったということが衝撃ですが、そのうちの4頭はHaloクロスを持っている...というのは話題になりました。

 

Haloという血の特徴は、

①芝向きの柔軟な体質

②無駄のない走法(→小回りでの競争において大きなマイナスにならない、相対的にプラスにさえなり得る)

③気性が穏やか(→折り合い不安の軽減に繋がる)

というものが挙げられます。一言でいうなら「競馬センス」というものかもしれません。

 

Haloの血統構成の中で重要な血は、

①Royal Cherger(≒Nasrullah)

Pharamond(=Sickle)

③Sir Gallahad(=Bull Dog)

です。どれも、兄弟に活躍馬、名種牡馬がいることからもその血の優秀さが分かるでしょう。

 

これは、

Sir Ivor(そもそもディープインパクトの瞬発力の源がHalo≒Sir Ivor)

Red God(マカヒキはHalo≒Red Godでもある)

Boldnesian(マンハッタンカフェはHalo≒Boldnesian)

にも含まれ、我々は「相似な血」としてニアリークロスと呼び、「≒」で表記します。

 

エイシンフラッシュの「瞬発力(ダービー、秋天)≒トップスピードに乗る速さ≒小回り向きの器用さ(有馬記念2着、4着)」というのは、母ムーンレディのRed God≒Stay at Home(=Boldnesian)4×5(をMr.Prospectorで継続した→下記URL参照)に因るもので、これは極めて日本的、日本向きです。

エイシンフラッシュにONになっている「スピードの質」 - 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

 

このスピードがしっかりと遺伝するようなら、マンハッタンカフェのように種牡馬として結果を出すことができるでしょう。

 

そしてマンハッタンカフェと異なり、サンデーサイレンスを持たず、Kingmambo系であり、自身が強いクロスを持たないということがもう1つのストロングポイント(主な勝ち鞍:ラジオNIKKEI賞)。

となると、マンハッタンカフェハーツクライのように、強いクロス(特にNorthern Dancer)を持つ母との配合が決まりやすいでしょうし、Kingmambo系ですから、Nureyev≒Sadler's Wells、さらにKingmamboジェイドロバリー≒Amerifloraということも可能です。

 

母がNorthern Dancerの強いクロスを持ち、ムーンレディのRed God≒Stay at Homeを継続(Mr.Prospectprのクロスでも可)となると、ディープインパクト産駒の好配合牝馬との配合も決まります。

 

エイシンフラッシュ×ジェンティルドンナ

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結果表示|架空血統表|トピックス|JBISサーチ(JBIS-Search)

ジェンティルドンナはLyphard4×4を含むNorthern Dancer4×5・4、自身はRed God≒Stay at Home=≒Halo≒Sir Ivor6・7×4・6

 

エイシンフラッシュ×ハープスター

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結果表示|架空血統表|トピックス|JBISサーチ(JBIS-Search)

ハープスターはNorthern Dancer5×4・4、Halo≒Sir Ivor≒Moonscape3・5×5

自身はNureyev≒Fairy King5×4、Red God≒Stay at Home≒Halo≒Sir Ivor≒Moonscape6・7×4・6・5

 

2016年のダービーは、流れ的にも見た目にもエイシンフラッシュのダービーと近いと感じていましたが、「字面の血統は違えど1枠からHaloらしさで抜け出した」という点でも同じだったんです。

エイシンフラッシュの産駒から、この2つのレースを彷彿とさせるダービー馬が産まれても不思議ないでしょう。

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤さんのブログ http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo

栗山求さんの連載「血統SQUARE」http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)