4歳上500万下

“血統表”と“現実”のすり合わせ、“競走馬の個性”の解釈

カンパニー再来?

18時にはすっかり暗い。そんな季節となった。

セントライト記念を勝ったミッキースワローはLady Josephine~Fair Trial、Caro的な軽快なスピードが持ち味だったツィンクルブライドジャングルポケットトーセンホマレボシと配されLyphard5×3

それ以上に母母ツィンクルブライドLyphard、母父ジャングルポケットトニービンとNureyev、父母エヴリウィスパーのノーザンテースト、父父ディープインパクトウインドインハーヘアと血統表の4分割全てにハイインロー(HyperionとSon-in-Law)血脈が入っているというのが重厚で深みが合って良い。

ノーザンテーストトニービンにエヴリウィスパー、つまりカンパニーだから、6歳7歳8歳での覚醒があってもおかしくない。鞍上も鞍上だ。ヒストリカルレベルなら覚醒して重賞までだが、この時期に重賞を勝ち「切った」ということは、覚醒したら本当にカンパニーになるかもしれない。

4着スティッフェリオはデビュー時から、悪くない配合で菊路線でと書いてきたので、もうこれで満足。

 中京10R大寒桜賞のスティッフェリオもちょいと注目している馬。

土曜阪神5Rを逃げ切ったスティッフェリオは、以前も取り上げました。

京都5R(芝2000m)のスティッフェリオは、ステイゴールド×シルアスアティテュードという血統。

母母ザミリアとの間にはゴールドスミスという同期のステイゴールド産駒がいます(新馬勝ち)。このザミリアはSir IvorHabitatを通じるSir Gaylord5×5で、ここがステイゴールドにはちょっと気がかりなんですが、ノーザンテーストと血統構成が近いThe Minstrelを通じるNorthern Dancer4×4というのは効くでしょうし、Green Desertのパワーというのもプラス。

そしてザミリアにMtotoを配されて産まれたのがシリアスアチテュードですが、MtotoはDonatello3×4、しかもMtoto自体がMiranda(=Pretty Polly)牝系でもあり、これはノーザンテースト増幅に繋がります。

ステイゴールドとしてはまずまずの配合です。

土曜の3歳戦 ~ ソウスルターリングとリスグラシューとヴゼットジョリーの樫最大のライバル - 4歳上500万下

菊路線に乗ってこれるかどうか。長い目で。

今更ながら2月最終週の回顧 をば。 - 4歳上500万下

 

ローズSラビットランTapit×Dixieland Band×Alydar×Courtly Deeという超良血。そんな馬がローズSと勝つとは。雰囲気的にはヤマニンパラダイスか。

以下はおあそび。

ヤマニンセラフィム×ラビットラン

(Althea=Aquilegia3×3、ヤマニンパラダイス≒Amelia2×2)

www.jbis.or.jp

スマートグレイス(Courtly Dee4×3)がどこまで出世するかだなぁ。

www.jbis.or.jp

けっきょく、ノーザンテースト

札幌記念の直線終盤は、2017年になってもなおノーザンテーストの成長力か...ということだ。この感覚は最近だとミトラが重賞を制した時に似ているし、少し遡ればカンパニーの8歳秋だ。サクラアンプルールはメガワンダー同様来年の宝塚記念が条件的にはベストだろう。さらに成長すればカンパニー同様、毎日王冠秋天のスローでも好走するタイプだ。

 

ダイアナヘイローは、以前も書いたがロイヤルサッシュゴールデンサッシュ牝系にキングヘイローという点ではキングヘイロー×サッカーボーイクリールカイザーに近い。ゴールデンサッシュドクターデヴィアスフジキセキグラスワンダーキングヘイローと味がある。そしてもうノーザンテーストは5代血統表にはおさまっていない。

また、Princely Giftの血を引くという点では2着に好走したナリタスターワンと同じだ。この血は良くいわれるように、ステイゴールド産駒が京都の長丁場のGIで強いように、下り坂が得意といわれている。現在はどうか分からないが、数年前までスパイラルカーブ(4角が下り)である福島と小倉の1200は他場よりもサクラバクシンオーショウナンカンプ父子の産駒成績が良かった。

スターワンに関してはプロヴィナージュの半弟で新馬特別連勝で2番人気でアーリントンCに出走したほどの素質馬だし、近走はダートや出遅れなどがあった。さすがに過剰不人気過ぎただろう。彼にしてもサクラバクシンオーショウナンカンプだから、ノーザンテーストなのだが...

今年のクイーンSは“血統をベースにした競馬の本質論”の好例

derby6-1.hatenablog.com

 

最近は競馬に関する情報を一切遮断していて、全て自分の中で完結させてしまっていて、1週間の中で競馬のことを考えるのも1時間あるかないかという程度になっている。

クイーンSを見たのだが、私はアエロリットはNureyevが強調されたナスペリオン(NasrullahとHypeion)的な胴長で重厚な斬れが持ち味だと考えているから、極論をいえばドゥラメンテが札幌1800を走るようなものなので、鞍上にしてみれば内で窮屈になるということだけは何としても避けたかったはずだ(その懸念に追い打ちをかける内枠でもあった)。しかしその懸念を払しょくするレースをいとも簡単にやってみせてしまうのだからすごい。
アエロリットとは対照的に、Fair Trial譲りの小脚で走るトーセンビクトリーは斜行してしまったが内枠を活かし切った。あの4角の、“無駄なエネルギーが掛かっていない感”こそがFair Trialなのだろう。

この2頭はどちらもNureyevが入るのに、対照的な個性が発現した。これこそNureyevの二面性であり、“血統表が現実にどう発現しているか”、“競走馬の個性の解釈”という、望田先生から学んだ“血統をベースにした競馬の本質論”の好例である。

話をアエロリットに戻すと、秋華賞も内回りだから昨年のように緩い流れで器用さが要求されるケースが多いが、一昨年のように激流で決して内回り向きとはいえないミッキークイーンとクィーンズリングの外差し決着ということもなくはない。ただ、やはりナスペリオンなのであれば急坂があるコースで持続力の差別化があってこそだろうから、NHKマイルと同コースのVM安田記念、来年以降は天皇賞(秋)でも3着争いをできるくらいの馬になってもらいたいところだ。