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4歳上500万下

“血統表”と“現実”のすり合わせ、“競走馬の個性”の解釈

《展望》興味深い配合馬が多い第52回フローラS

レース考察2017 Road to Classic 2017

derby6-1.hatenablog.com

今更ですが、なかなか続きを書く気力が湧かなかったもので(笑)

 

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ホウオウパフュームは、母マチカネタマカズラがKingmambo×El PradoでNureyev≒Sadler's Wells3×3、ハーツクライの、トニービンの、NasrullahHyperionを増幅させたシュヴァルグラン的配合で、このNasrullahHyperionというのはジャングルポケットの斬れやエアグルーヴの斬れの源である...というのは望田血統の定番。そりゃあ追込馬の開幕週の多頭数競馬ですから簡単な競馬ではありませんが、そこは天才田辺裕信騎手が変態的に内を狙うのか、それともデニムアンドルビー的に力勝負に出るのか、見応え十分です。

 

一線級の馬よりも、フローラSで穴人気しているくらいの微妙な立ち位置の馬の方が好きで、書き甲斐があります。今回特筆したいのはレッドミラベル、タガノアスワド、アドマイヤローザ、ビルズトレジャー、ニシノアモーレ、レッドコルディスの4頭。

 

レッドミラベルは好繁殖ダンスーズデトワールの仔で、ステイゴールドとの組み合わせであれば3代母ラストカマーのKris×母母父ハイハットで発生するHyperionとDonatelloのクロスが大きな役割を持ちます。しっかりと450キロと馬格に恵まれたのも好感です。好枠を活かしてオークスを走ってもらいたい1頭。

 

タガノアスワドは、ネオユニヴァースの割に脚長で牝馬らしいしなやかさを感じますが、母のSir Gaylord≒Secretariat6×5などが影響しているんでしょう。陣営もコメントしているように、揉まれる競馬をしていないこと(輸送も)が気がかりで、さすがにファンディーナに肉薄したことで過剰人気無きがします(^^;)“京都外回り小頭数”というのもかなり好条件だったように思いますし。

 

ホウオウパフュームのところで言及したNasrullahHyperionといえば、アドマイヤローザがそうです。ハービンジャーNasrullahHyperion血脈(母母エアグルーヴ)を持って来たのは、最近で言うとペルシアンナイトと同じ。間隔が空いているのが気になりますが、東京2000での走りには非常に興味があります。

 

ビルズトレジャーは、望田先生がホープフルSで◎にしていましたが、クロスが濃い目の父ダノシャンティ×母父エルコンドルパサー、残りの1/4である母母に異系となるメジロドーベルを持って来た配合。外差しが届くかどうか微妙ですが、確実に脚は使ってくるでしょう。こういうタイプはGIの激流で更にパフォーマンスを上げれるんですがね~

 

レッドコルディスは、叔父にウォーニング、コマンダーインチーフ、4代母が英オークス馬Nobless、しかも配合された種牡馬Raise a Native、Roberto、DanzigSmart Strikeと一流で、全兄ヴレから注目している血統。でもやっぱり母はRobertoが入ってMr.Prospector≒Slightly Dangerous2×2(Raise a NativeGold Digger≒Bramaleaが共通)なのでパワーを感じる走りで、もちろん前走も負けて強しでしたが東京2000(しかも8枠)というのは厳しいかな。それでも走りには注目したい馬です。

 

コンデュイット産駒のニシノアモーレは、確かに相手は弱かったですが新潟の新馬を4馬身差圧勝、流れも向きましたが5か月ぶり&牡馬相手の京成杯でも最後は目立つ末脚をみせ、今回は休み明け3走目。父名で過剰不人気でしょうが、ニシノフラワーアグネスタキオンコンデュイットと一流“競走”馬の血統です。外枠から大味な競馬でどこまでやれるか注目します。

 

兄ジューヴルエール(夏の北海道での思い出)や姉ツクバアスナロ(アルテミスSでの剛脚4着)の妹が兄姉を越えようと走る姿を想像するとすごくわくわくします(^^;)

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

《回顧》第77回皐月賞 ~ 大種牡馬であることを再認識させられる皐月連覇

レース考察2017 Road to Classic 2017

derby6-1.hatenablog.com

 

“もっとも速い馬を決める”というレースに相応しい激しいレースでした。

もう大して改めて書くこともなかったので、結局考察はレース1時間になりました(笑)

 

アルアインは母が強いクロスを持たず、Burghclere≒Flower Bowl3×4、前走の内容もなかなかでしたしなーんか気になるんですよね。

 

ただ、アルアインは前日の夜から妙に気になっていて、こんな風に書いておきました。

手元の新聞には、“アルアインのBurghclere≒Flower Bowl3×4”、“最も速い馬が勝つ舞台、母一流スプリンター”とメモしてあります。

カデナもファンディーナもBurghclereのニアリークロスは持っていますが、Burghclere≒Flower Bowl(Hyperion、Son-in-Law、Donatello≒Boudior(Flower Bowlの母母で、BlenheimとClarissimusがDonatelloと共通))という、名牝と名牝のニアリークロスというのは良いよなぁと改めて考えていました。

皐月賞レコードどころか、コースレコードタイの決着となったレースでしたからマイルで走ってきたスピードが活きたのも確かですが、やっぱりBurghclere≒Flower Bowlでしょうよ。

 

ただ、配合系でいえば、“母が短距離馬”というのはこれまで通りのディープインパクトのクラシック勝ち馬輩出の条件に合致しますが、“母がNorthern Dancerのクロス”や“Haloのクロス or ニアリークロス”も持ちません。改めてディープインパクトの大種牡馬っぷりを感じ、サンデーサイレンスの全盛期もこんなかんじだったのかなぁと想像してみるのでした。

“母のパワーを、HaloやSir Ivorの増幅ではなく、ディープインパクトが伝える柔軟性で中和した”という観点では、ジェンティルドンナディーマジェスティ青葉賞有力のアドミラブルと同じです(反対はヴィブロスサトノダイヤモンド、)。

derby6-1.hatenablog.com

 

ペルシアンナイトはまたミルコ騎手の勝負強さが光る騎乗でしたが、本質的には皐月<ダービーだと思うんですよね。ただ、ローテーションが響きそうですね(逆に今回はローテーションが良かった)。

配合については、望田先生が非常に分かりやすくまとめられていますので引用しておきます。ハービンジャーって“デインヒル系”というイメージが強く、その割には斬れる産駒が多い、これは牝系の仏血の影響なのかなと思っていましたが、デインヒルの仔でもデインヒル産駒ではなくDansili産駒ですもんね。

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・意外にナスペリオン的に斬れる

種牡馬ハービンジャーについてはもう一つ「パワーに長けるデインヒルの父系なので、東京を鋭く差すよりも中山を力強く捲るような脚質の産駒が多いだろう(捲るんジャー)」という仮説も立ててきました

これについては、たしかに京成杯を連覇するなど重賞勝ち4つのうち3つは内回り2000mなのですが、ペルシアンナイトやトーセンバジルのように大箱をストライドで差すタイプも思った以上に出ている印象

社台グループがハービンジャー購入を決めた理由のひとつに、父Dansili(ムーランドロンシャン2着、BCマイル3着)がデインヒル産駒にしては斬れるタイプでそこが日本向きじゃないか…という考えがあったようで、とするとハービンジャーが意外に斬れるのはDansiliが斬れるからではないか…という考えが頭をもたげてきました

そこでDansiliの血統表をもう一度見直してみると、前にも書きましたが、Dansiliの母HasiliはBlushing GroomとYoung Emperorという二つのナスペリオン血脈を持つんですね

 

 ┌Nasrullah
┌○
Blushing Groom
│   ┌Hyperion
│  ┌○
└△┌○
 └△

 ┌Nasrullah
┌○
Young Emperor
└△┌Hyperion
 └△

これがDansiliやハービンジャーの斬れの源ではないかと考えられるのです

上記代表産駒の血統表をみても、ベルーフダイナサッシュプロフェットペルシアンナイト=Nureyev、トーセンバジル=フジキセキと、大箱で斬れ味を発揮している馬はいずれも母系にナスペリオン血脈を持っています

 

こないだ栗山さんと『パーフェクト種牡馬辞典』の対談をやったときに「3歳のハービンジャー産駒はよく走ってて、特にノーザンファーム産の成績が抜群」と聞いたので調べてみると、ここまで22頭出走し15頭が勝ち馬、なるほど素晴らしい数字でした

そして各馬の血統表をみると、インヴィクタ(フジキセキとNureyev)、サトノアリシア(Lucky Gwen)、サトノリュウガ(エアグルーヴ)、モーヴサファイア(Chief's Crown)と、2勝している馬はいずれも母系に有力なナスペリオン血脈を持っており、エルフィン2着アドマイヤローザもサトノリュウガと同じく3代母がエアグルーヴなのです

このあたりは、デインヒル系ながら芝中距離をナスペリオンストライドで走るというハービンジャー産駒の特性を、育成側も理解してきたという部分が大きいのかもしれないですね

ディクタスを介したBarbra≒Doronicのニアリークロスとか、Shareef DancerSir IvorTom Foolをいじくる配合も狙いとしては悪くないと思いますが、ハービンジャーの一番のツボは実はナスペリオンだったのだ…というのが3世代の産駒をみての暫定的な結論

アーリントンCを重厚なストライドで差し切ったペルシアンナイトは追分ファーム産ですが、母母ニキーヤがNureyevのHyperionNasrullahをクロスしていて、これも大箱の1800~2000mが合ってそうな馬です

 

ダンビュライトは強い競馬で、しかもファンディーナにプレッシャーをかけながらでしたから能力の高さは示しました。

 

パドックではクリンチャーが良く見え、“これはスピリッツミノル以上かもしれない(ディープスカイ産駒のGraustarkクロスの若葉S馬)”と考えていましたが見事な走り。Flower Bowl≒Kris≒Aureole6×5・4・7(Flower Bowl≒Kris≒Sauceboat6×5・4・4と表現してもよいかも)、これは菊路線で本当に楽しみな1頭です。

 

スワーヴリチャードは、右回りだと手前の替え方が下手だし、胴長だし、やはりダービーでこそだろうと思っていましたが、パドックを見ても誰がみてもわかる胴長体型。

皐月賞で脚を余して負けたハーツクライ産駒”といえば、ワンアンドオンリーが思い出されますが、ダービーで初めて先行したワンアンドオンリーとは違いこの馬の場合は共同通信杯でも皐月賞でもスタート後先行しています。皐月を終えた段階で最もダービー馬に近い位置にいるのはこの馬になったでしょう(こんなに簡単にいく気はしないけど)。

 

ファンディーナは、使い詰め、そしてこういう初めての激しいレースでも大敗せず、しかも一瞬はオッと思わせてくれましたから誉めてあげたいです。体調重視でお願いしたいですね。

 

カデナは馬場を考慮して内から進出しましたが、カデナのレースにはなりませんでした。当然ダービーで!となりますが、自分でレースを作れないという弱点が“6月の良馬場の東京”でどう出るか...

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

皐月かんたん考察

Road to Classic 2017 レース考察2017

途中まで書いていた記事を消してしまいましたので簡単に。内枠から気になるところを。

 

スワーヴリチャードは以下エントリーのように当然好配合で、ある程度出していく競馬ができた前走の走りからは「中山適応」の可能性を感じさせましたが、追い切りをみてもやはり右回りだと手前を上手く替えることができません。この点が本当に心配です。

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コマノインパルスは当然中山2000ベストで、まぁ毎年京成杯勝ち馬は穴人気しますが、今年も興味深いですよね。バゴのHaloクロスというのが何とも。田辺騎手なら更にでしたが。

 

カデナは京都2歳も弥生賞も大味の競馬しかしていませんが、馬群からの競馬もできるし、この鞍上ならエピファネイア的に絶妙な進出をしてきてくれるでしょう。さらに強調したいことは2点あって、1点目は非常に体調が優れている≒成長期であることを感じさせるということ。やはりディープ×フレンチ、Burghclere≒Alycidonという王道のクラシック血統であるからこそなのでしょう。もう1点は内周り2000mという条件を2戦続けて使われているということ。やはり1番崩れるイメージが湧かないのはこの馬ですね。

 

レイデオロは胴長体型ですがピッチ走法で中山でパフォーマンスを落とすということはありません。ホープフルSのレベル云々毎年言われますが、どうなのかなぁ。

 

アウトライアーズは捲り適性が高く、そして鞍上が天才田辺騎手。当然穴候補ではあります。

 

ペルシアンナイトは望田先生が仰るようにNasrullahHyperionによる重厚斬れならばむしろダービーですな。「この、距離大丈夫?2400<2000じゃない?」と思わせるタイプの方がダービー向きなんですね。

 

プラチナヴォイスはやっぱりモタれなければ掲示板もと思わせますよね。

 

アルアインは母が強いクロスを持たず、Burghclere≒Flower Bowl3×4、前走の内容もなかなかでしたしなーんか気になるんですよね。

 

アメリカズカップはTom Rolfe6×5のマンハッタンカフェ産駒で、Ribotをクロスしたマンハッタンカフェ産駒は、内回りor道悪でパフォーマンスを上げます。まぁそれを言うならきさらぎ賞の前に言わなければなりませんがね(^^;)

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 また、マンハッタンカフェRibotをクロスした馬は、道悪で強いのはもちろんですが、内回りでアッと驚くパフォーマンスアップを見せることがあります(上がりが掛かりやすいことが要因?)。ショウナンマイティ大阪杯、昨年だけでもヒルノマテーラのマーメイドS(阪神内周り2000m)、クインズミラーグロのカウントダウンS(阪神内回り2000m)などがあります。となると、アメリカズカップ皐月賞での走りというのも注目してみたいところです。

 

ウインブライトは中山適正高いですが8枠が響きそうな感じがします。

 

ファンディーナは一流馬ですが、人間のアスリートと同じで一流馬でも初めての牡馬相手とか、初GIとかでは能力はNo.1でも負けることがあるわけで、それだけでしょう。

 

カデナはBurghclere≒AlycidonアルアインとサトノアレスはBurghclere≒Flower Bowl、ファンディーナはBurghclere≒Stufidでいいですな~

ちなみにカデナとレイデオロはPOGでもあります。

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)