NHKマイルC雑感 ~ トリプルワウの大箱替わり
天皇賞(春)はスティフェリオが2着。
予想は京都の下り坂がうまいモズベッロとスティッフェリオで迷って前者を選択してしまいましたが、彼のことはデビューから出走する度にこんなことを書いてきました。
スティッフェリオはデビューした時から注目してきた80点の配合で、ずっと菊路線といってきた。そんな中、セントライト記念4着で満足していたのだが、この天気でもしかするともしかする可能性が出てきた。
4着スティッフェリオはデビュー時から、悪くない配合で菊路線でと書いてきたので、もうこれで満足。
中京10R大寒桜賞のスティッフェリオもちょいと注目している馬。
土曜阪神5Rを逃げ切ったスティッフェリオは、以前も取り上げました。
京都5R(芝2000m)のスティッフェリオは、ステイゴールド×シルアスアティテュードという血統。
母母ザミリアとの間にはゴールドスミスという同期のステイゴールド産駒がいます(新馬勝ち)。このザミリアはSir IvorとHabitatを通じるSir Gaylord5×5で、ここがステイゴールドにはちょっと気がかりなんですが、ノーザンテーストと血統構成が近いThe Minstrelを通じるNorthern Dancer4×4というのは効くでしょうし、Green Desertのパワーというのもプラス。
そしてザミリアにMtotoを配されて産まれたのがシリアスアチテュードですが、MtotoはDonatello3×4、しかもMtoto自体がMiranda(=Pretty Polly)牝系でもあり、これはノーザンテースト増幅に繋がります。
ステイゴールドとしてはまずまずの配合です。
菊路線に乗ってこれるかどうか。長い目で。
さてNHKマイルC
人気馬はどれも素晴らしい馬たちですが、レシステンシアの阪神JF、ルフトシュトロームのNZT以上に衝撃を受けたのがサトノインプレッサの毎日杯ですね。パン良ならもっと斬れそうで、反対にルフトシュトロームは時計がかかったほうがよりいいのではという気も。
ほかでは、そりゃあいつも人気にならないプリンスリターンや、初左回りのギルデッドミラーや、前走は出遅れたボンオムトゥックも面白いと思うんですが、注目しているのはNZT組の2頭。
ハーモニーマゼランはその前走◎で、ハイペースの割に力のある所を見せました。母スターズアイランドがSea the Stars×Galileo!ですよ!?、アーバンシー直仔×アーバンシー直仔でSea the Stars≒Galileo1×2(Northern Dancerとアーバンシーの3/4同血)
NZTは◎ハーモニーマゼラン
母スターズアイランドはアーバンシー2×3!本馬はダイワメジャー×Sea the Starsで「ダイワメジャー×母父欧州本格派」のセオリーをクリア。アーバンシー2×3ということはMiswaki3×4でもあり、MiswakiはNasrullah+Tom FoolというHalo的な血を内包していて、これがダイワメジャーのHaloと呼応。
走りを見ても粗削りながら先行して持続力溢れる「抜かせない」走りは父を彷彿とさせ、上級で活躍できる父産駒らしい。牧調教師の「どんどん力を付けている」というコメントにもニヤリ。先行押し切りを期待(→東京〈NHKマイル〉では切れ負けして6着?)
ただ、レシステンシアが飛ばすレースで先行馬というのはキツいと思うんですよね。メジャーエンブレムのときも先行馬全滅で追い込んだロードクエストとレインボーラインが来ましたから。
ハーモニーマゼラン以上にNZTの内容がよく、東京替わりで期待できる(しかも差しに回れる、というか回ってくれ!)のがソウルトレイン。4角でかなりのストライドロスがありながら掲示板を確保しました
レッドスパーダ×チチカステナンゴという字面なので人気しにくいですが、近年ダイワキャグニーとグランレイが出た3代母トリプルワウ牝系
トリプルワウはRoyal Cherger(≒Nasrullah)×Prinsquillo、まぁナスキロのクロスで、ダイワキャグニーもダイワメジャー産駒ながらナスキロ的な柔らかさを感じさせる走りで府中に良績が集中していますよね。
ソウルトレインも父はレッドスパーダ(母父Storm Cat!)、ナスキロ血脈Milicentを持つフジキセキも入りますから、差しに回った千両賞や、内回りとはいえ白梅賞の直線でのフットワークは明らかに大箱向き。東京マイルの外枠、小細工無しの競馬で掲示板、いや3着もなくはないと思うんです。
いずれにしても、プリンスリターン的にいつも人気になりにくいタイプでしょうから、追いかけたい馬ですね。