シュヴァルグランはハーツクライにNureyevであり、つまりトニービンにNureyevであり、つまりトニービンにNasrullahとHyperionだから、彼の重厚な斬れは、かつて府中を斬り裂いたジャングルポケットや、エアグルーヴや、テレグノシスや、ドゥラメンテと同質である。ほんの数十年では、影響力を与える血というものは変わらないものです。
ラジオNIKKEI杯2歳Sを制したグレイルも、ロックオブジブラルタルの母Offshore BoomはNasrullahとHyperionを持ち、Blushing Groomを持つという点ではシュヴァルグランと同じですが、どうもRobertoが入るというのが気になるところ。
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※追記(2017年11月27日)
望田先生の回顧記事で本記事の論旨と重なる部分がありましたので引用しておきます。
配合的にも母系にナスペリオン血脈のNureyev(Special)とBlushing Groomが入るのはハーツクライの大物が出る配合パターンで、ジャスタウェイしかりヌーヴォレコルトしかりで、代表産駒の多くは母系にナスペリオン血脈を持ち、つまりトニービンのナスペリオン的斬れを増幅する配合をしています
┌Hyperion
Hornbeam(トニービンの母父)
│┌Nasrullah
└△
┌Hyperion
┌○
┌○
Special
│ ┌Nasrullah
│┌○
└△
┌Nasrullah
┌○
Blushing Groom
│ ┌Hyperion
│ ┌○
└△┌○
└△
京都2歳も勝って2戦2勝のグレイルも、母系にBlushing GroomとBold Ladと二つのナスペリオン血脈を引いています
体型的には母系のBlushing Groomの影響も強いので“おっとりした性格のマヤノトップガン”と評してきて、またHalo3×4・5を持つので内回りの機動力にも長けているのだと宝塚記念で◎を打ったこともありましたが、やはり本格化してきたハーツクライ産駒が最初に勝つG1は東京の中距離だった
Blushing Groomもナスペリオンでしたね。
阪神大賞典や昨年の有馬記念等、4角のスムーズな加速をみていても、器用さは感じ取れ、覚醒して有馬までかっさらったら父の無念を晴らしに来夏アスコットへ...なんて夢も広がるのですがね。
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発走1時間前の短考記事の文章の中では、以下が正解でした。
また、シュヴァルグランのジャスタウェイ的覚醒可能性というのも頭の片隅に入れておきたいところ。
キタサンがキタサンらしいレースをすれば、相手は去年のような相対的に速い脚がない馬になるんでしょうか(^^;)