土曜の注目馬 ~ ついにトピカⅡの仔がデビュー
愛知杯、アンジェリックの中京というのは観てみたかった条件です。母はNasrullahとHyperionクロスのトニービンで、ドゥラメンテと同じ大箱向きの斬れをします。急坂が合って直線が長いコースがベスト。
カゼルダもガゼルロワイヤルの牝系なのでフランス的な持続差しならこの舞台は楽しみ。
ダイワドレッサーは"父中長距離馬×母父短距離馬"らしい機動力もあるのですが、母母エアリバティーはジャングルポケットと同じトニービン×NureyevでHyperionの塊でオークスのように大箱でもずーっと伸び続けます。
クインズミラーグロとヒルノマテーラはどちらもHoist the Flagクロスのマンハッタンカフェ産駒で、Ribotをクロスしたマンカフェは彼女らのようにマーメイドS、カウントダウンS、ショウナンマイティの大阪杯など、内回りで猛烈な強さを見せることがあります。だから逆に大箱替わりはちょっと疑いたいところ。
シャルールはピッチ走法なので重賞レベルの大箱ならスローの方が良いですね。
菜の花賞、アピールバイオは牡馬相手の前走こそ格負けという感じでしたが、母がラブリーデイと同じキンカメ×母系Robertoでピッチ走法なので中山マイルは合うでしょう。まったく同じようなことをサフラン賞のときも書いていたと思いますが...
スズカゼは、Hopespringseternal≒Venetian Jester6×4、Hopespringseternal≒Venetian Jester≒マルゼンスキー6×4・4といってもよいディープブリランテ産駒でデビュー時から注目してきました。赤松賞では勝ち馬から0.1秒差、脚質的にも中山は合うはずで何とかなっても。
オンリゲットベターの母センスオブアートは名繁殖とはいかなくとも、好繁殖として注目しています。ヴィクトワールピサとの配合でも、望田先生のいうピサの配合のポイントであるNasrullahとCount Fleetをなかなか強力に増幅できているので期待できます。姉アカンサスは紫苑Sを制して秋華賞に出走しましたからね。
漁ってたら以下のエントリーに、こんなことを書いていました。
現2歳のセンスオブアートの2014は、ヴィクトワールピサ産駒なのですが、ヴィクトワールピサは、父の持つMr.Prospector(Gold Digger)を増幅した馬が結果を残しています。ですから配合的には相当期待できると思うのですが、如何せん情報がないのが...
白梅賞はサングレーザーがモノの違いで...ってこともあるんでしょうけど、内回りのマイルを器用に立ち回るタイプではないですよね。
サロニカは母サロミナが独オークス馬ですが、Nijinsky×Tom RolfeのNiniskiとデインヒルを経由するNorthern Dancer3×4、つまりこれはRibot5×6でもあり、母のパワーを伝わってピッチ走法に出ました。そして母母父Tiger Hillは、Burghclereと血の組成が近いFlower BowlとAureoleを持ちます。望田先生はどこかで、Burghclereをニアリークロスする牝馬は何故かマイラーに出やすいということを書いていた気がしますが、サロニカもそうなのかもしれませんね。ピッチ走法で大成するならジェンティルドンナのように馬格に恵まれてほしいので、新馬特別連勝となるとどうでしょう。良い馬であることに間違いはないですが。
セイイーグルはローエングリン×アグネスタキオンでHalo4×4ですが、母母がモテックなのでMill Reef4×5・5、Garde Royale3×4でもあるのでエキストラエンドにみえます。
中山1Rのペイシャオブワキアは名前で分かりますが、母母がサンデーサイレンス×母母ワキアで3/4サイレンススズカ、そこにジャングルポケット、フリオーソと付けられてきたので今年の秋くらいにはダ1800、2100を走っているかもしれません。
中山2Rでは好繁殖で注目しているメイショウマリアの仔メイショウルミナスが初ダート。この母については時間がある時にもう少し考察します。
中山4Rの新馬(ダ1200m)のタートルボウル2騎はどちらも筋が通った血統。特にアズレーショの方はVice Regent=ヴァイスリーガル3×4のアマファソンの仔(アマファソンは競馬を観始めたころに走っていて印象深い)。
中山6Rの新馬(芝1600m)、ワンダープラヤアンはアルデバランⅡ産駒で母系にテスコボーイが入るので、ダンスディレクターと同じくNasrullahとHyperionを増幅した配合で注目。
クィーンアリスは、ディープブリランテ×タニノギムレット×サンデーサイレンスでサンデーサイレンス3×3、母母はピスクドール←フェアリードールで、こういうパワー型の字面でサンデーサイレンスのクロスというのはヴォージュ的で活きてきそうです。
スカルバンは、タイキシャトル×Catrailなので、Caerleon≒Storm Cat3×3、Catrailというのは3代母がTurn-to×CosmahなのでHaloと3/4同血、そこにBuckpasser、Majestic Light、Storm Catが配された馬で、Halo的、Tom Fool的な血が多いです。母母はIrish River×バブルカンパニーと筋が通っています。
京都4Rの新馬(ダ1400)にはいよいよトピカⅡの初仔がデビューを迎えました。その名も、エイシンククルカンです。トピカⅡはまぁすごい配合で、Nureyev≒Sadler's Wells4・3×4、Millieme=Shirley Heights3×4、そこにLawmanが配された本馬はShirley Heights=Millieme4×4・5の全きょうだいクロス3つでDanzig4×5、Mr.Prospectpr4×4です。
そして驚きなのが、現1歳の2番仔で、このトピカⅡに私が贔屓しているコンデュイットを配されて、これはもう見た方が早そう。
血統情報:5代血統表|_________|JBISサーチ(JBIS-Search)
そして2017産はエーシンスピーダー産駒の予定です。覚えていますか、エーシンスピーダー。私は結構印象に残っている馬です。
クィーンズロードはQuality Road←Elusive Qualityに母がCozzeneとStorm Cat持ちでここだけ見るとモーニン
京都10R、エマノンはナスキロを重ねられたピラミマの仔なので、阪神<京都で、牝馬限定なら足りそう。
京都11R、Alzao≒ダンシングヴレーヴ3×2で胴長のレッドアヴァンセは京都外回り◎ですが、ビナイーグルもメイショウボーラー×ディアブロでHaloクロスなので悪くはないかも。前意識がある松若騎手というのも良いのでなだれ込みに期待。
中京1Rのマリノカーニバルはラベンダーメモリーが出たナカヤマフェスタ×マヤノトップガンでHis Majesty=GrausutarkとFlower Bowl≒Aureole
1200よりは今回の1800ですし、いつ変わってもおかしくありません。
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【参考】
『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)
望田潤氏のブログ
栗山求氏の連載『血統SQUARE』
http://www.miesque.com/motomu/works.html
『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)