4歳上500万下

血統好きが大学生のころ書いていたブログ(今でもたまに更新)

VM・3歳戦・ダービー私感 母母の方向性

昨日の記事で◎にしたレインボーフラッグは勝ちましたが、馬場や流れを考えると着差以上の完勝といったところ。とにかく将来が楽しみな1頭です。

derby6-1.hatenablog.com

 

久しぶりにサラブレを購入(そういえば昨年もこの時期買っていた)。ダービーについて識者の見解が紹介されていますが、ちょっと僕も言いたい(笑)

 

1点目はリオンディーズの折り合いについて。距離延長で懸念する声が多いが、皐月賞で掛かったのは、向こう正面でリスペクトアースの単独2番手を追走中に、外からベリー騎手(マウントロブソン)が締めに来た(インの3番手にリオンディーズを囲もうとした)ところで、マウントロブソンに軽く接触した時、もしくはインの3番手に入るのを嫌ったデムーロ騎手が少し仕掛けた時に掛かってしまったのであって、向こう正面中ほどまでは単独で折り合えていました。ダービーで折り合い面の不安を上げてる方は、この皐月賞のような掛かり方を想定しているのか、スタート後勢いよくいってしまうことを想定しているのか。皐月賞のレースをみる限り、後者の不安は減ったように思います。そして何度も書いてきたように、ダービー時の馬場を考えれば、これまでの先行策はプラスにさえ出ると考えています。

2点目は、ディーマジェスティが「東京向きなのに、皐月賞を勝った」から、2冠濃厚だという声。これについては、昨年の皐月賞のように、中山適正が求められるレースにおいて、東京向きの馬が勝利したのなら強調しても良いと思うが、今回はハイペースで中山適正はそれほど求められてなく、一般的な、「東京適正=長い脚を使える」という定義でみれば、東京適性が求められているレースだったのだから、そこまで声を大にしていえることなのかなぁ。

3点目は、リオンディーズが朝日杯を右手前1本で勝ち切り、左回りが未経験だという事実はあまり触れられていないということ。道中右手前を温存できる左回りでどれほどの爆発力を見せるでしょうか(何回目ww)

 

サトノダイヤモンドは、池江調教師のコラムに、皐月賞当日は先行有利な馬場状態だったため、ルメール騎手に「好位の5~7番手くらいの先頭から5馬身差くらいを追走してくれ」と指示を出し、向こう正面でルメール騎手がおっつけていたのは、その「先頭から5馬身差くらいを追走してくれ」という指示を守ろうとしたからと書かれていました。これに加えて直線での不利もありました。自在性が魅力の馬でリオンディーズ同様好位に付けることができますから個人的にはダービーでの印を一つ上げようかな。

 

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ヴィクトリアマイル、マイルというのは世界的に、スピード・スタミナの両方が必要な重要な距離とされていて、それはスプリンターもミドルディスタンスを主戦場とする馬がどちらも好走できるということと意味していることは非常に似ているでしょう。

簡単にいうと、緩い流れになれば、A.短距離馬が加速力=(トップスピードに乗る速さ)で好走できるエイジアンウインズドナウブルーストレイトガール)ともいえるし、B、中距離馬の脚が貯まってフワッと流れ込むこともできるヴィルシーナホエールキャプチャ)ので予想としては非常に難しいです。(この理論いくと、マイルらしい流れになった2011年に中距離馬なのにしっかり反応して2着を死守したブエナビスタのパフォーマンスはとんでもないもの)

ショウナンパンドラはそのブエナビスタの一歩手前くらいの域には達していると思うし、もちろん2011年のようなマイルらしい流れにはならないだろうから好走する可能性が最も高いのではないかとみています。

A論でいけば、ウリウリカフェブリリアンが面白そう。特に前者は過剰不人気過ぎます。

シャルールは、仏血統のグレイトフィーバーの仔で、距離はもう1Fあった方が良いのでしょうが、ディープだったアーデントと異なりこちらは父がゼンノロブロイ。マイニングとNever BendでLa Troienneのクロスになるから立ち肩で兄よりも俊敏な動きができます。この立ち肩によるピッチの速さはA論的なものだし、字面の血統的な距離適性はB論に近い。A論とB論の混在が起こるのがマイルGIであり、ヴィクトリアマイルであるから、A論にもB論にも該当するシャルールは良いでしょう。

後はもう色々なところで書いたり話したりした通りです。

 

ヴィクトリアマイル 予想】初のゲスト参戦。【芸人予想倶楽部】

www.youtube.com

 

ヴィクトリアマイル 予想】うまカレ&let's g タケル【芸人予想倶楽部】

www.youtube.com

 

ヴィクトリアマイル】血統考察 byうまカレ|競馬コラム|競馬予想のウマニティ - サンスポ&ニッポン放送公認SNS

 

もう1つ楽しみなのが青竜S

アルーアキャロルは、望田先生は「ナスペリオンで東京を切り裂く」と書かれていましたが、ノーザンテースト(Hyperion4×3)、ニチドウアラシNasrullah≒Mahmoud4×4、Hyperion5×4)、トニービン(Nasrullah5×4、Hyperion4×3・5)の母タバスコキャロルに、Nureyev(Nasrullah≒Mahmoud4×4、Hyperion4×4)を内包するゴールドアリュールを持ってきました。

アルーアキャロルの後駆の蹴りの力強さはナスペリ斬れを武器とする一流馬に共通するもので(ナスキロはもっと柔らかさで前駆を上手に使うのが長所)、だから芝でも中京で雨が降ればフラガラッハやシャトーブランシュのような脚でズドーンズドーンと差してきそうで、ダートとタフな芝向きの斬れというべき

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つまり、トニービン的な斬れは後躯なんですねぇ~

 

ダノンフェイスは、注目しているキングカメハメハ×アグネスタキオンという配合馬で、この組み合わせは、キングカメハメハ×アグネスタキオンはラストタイクーンロイヤルスキーNasrullahが、Miesqueアグネスレディーでハイインローが脈絡するので、配合に素直なもの同士、斬れと粘り、どちらの要素も増幅できる欠点の少ない配合といえそうです。ダノンフェイスの場合は母母がRoyal Cherge≒Nasrullah6×5・6・5(3代母はGold Digger≒Fleet Nasrullah2×4)で、しっかりとNasrullah方向に寄せているのでここまで出世しました。マイルならこなせますし、直線の長いコースも合うタイプだと思います。

 

パイロ産駒の中でも▲ヴェゼールSecretariatをクロスしているのでダート馬の中でも柔らかさを感じさせますし、東京も合うタイプでしょう。

他の有力馬で東京が合いそうなのは△コウエイエンブレムくらい。△グレンツェントは東京でこのメンバーだと自力でどこまでやれるかといったところでしょうか。

スズカミラージュマイネルビクリーも血統的になかなかすごいので好走したら書きます(笑)

 

東京6Rは◎ドゥーカ

母がBest in Show≒プレイメイト≒Sex Appeal5×3・3で、ウェルシュマフィン≒スピニングワールド2×2といっても良いくらいのすごい配合。1400に短縮となれば更にでしょう。

1400ならばストライドで走るヒプノティストスターオブペルシャよりも〇ナイトインブラックと▲フレンチイデアルの方が良いのではないかと。

 

葵Sは前走に引き続き◎ワンダフルラッシュ

バゴにワイルドラッシュ×ロイヤルカードの母アドマイヤパンチで、Nureyev、Wild AgainアドマイヤラピスHyperion濃いめ。クリスマスローズでハナを斬れているようにこの字面でも1200で先行できるスピードが発現しています。前走はやや出負けして大外を回る形。今回は好枠に加え和田騎手というのも手が合いそう。

(橘Sのつもりで予想してたけど葵は結構差しが決まるレースということを忘れていた...)

それなら意外とオーヴィレールの短縮で良いかも?

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤さんのブログ http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo

栗山求さんの連載「血統SQUARE」http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)