読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

4歳上500万下

血統好き大学生の拙い書き殴り。「“血統表”と“現実に何が表出しているのか”とのすり合わせ」によってその馬の真実に迫ろうとすること(望田潤先生)

ここ2週の3歳戦をまとめて

Road to Classic 2017
1月14日()

菜の花賞を制したスズカゼは、ディープブリランテ産駒の中でもデビュー戦から注目していた配合。Hopespringseternal≒Venetian Jester6×4、Tom Fool≒Flaming Page7×5・6

母のVenetian Jesterやマルゼンスキーを父のMiswakiで増幅したというのは兄シップウ(父コンデュイット)と同じで、コンデュイットであれだけ稼いでいるのですからブリランテならという思っていました()

機動力満点の走りでコースも合っていました。フィリーズRならコースも合っていますし好勝負可能では(ヒダカBUのフィリーズRというとフレンチカクタスが思い出されます)。

しかし福島1200で未勝利勝ち、京王杯2歳Sでは12着、赤松賞で0.1秒差5着に好走してGIで揉まれて、マイルの特別戦を楽勝するんですから馬も成長するんだと改めて。

derby6-1.hatenablog.com

中山6Rの新馬を快勝したスカルバンは、レッドスパーダと同じCaerleon≒Storm Cat3×3で軽快なスピードが武器。

中山2Rの未勝利でで初ダ、3番人気7着だった好繁殖メイショウマリアの仔、メイショウルミナス(父アイルハヴアナザー)は、コーナリングが苦しそうだったものの直線では盛り返していてダ適性と持続力は見せていた。中京1800、東京2100辺りが合うのかも。

 

京都の白梅賞はオールザゴーが逃げ切りましたが、3着だったサロニカは改めて良い馬だと認識。母サロミナは独オークス馬でNijinskyデインヒルを通じるNorthern Dancer4×5、ディープ×デインヒル(Northern DancerとFlower BowlとTom Foolと)というだけで期待してしまうのですが、Tom RolfeとFlower Bowlを通じるRibotのクロスがどう出るのかがきになっていました。

Nijinskyの影響か、胴長なんですが体質はディープにしては硬めでピッチ走法。ディープ×デインヒル牝馬のピッチ走法というと名牝ジェンティルドンナが頭に浮かびますが、何度も書いていますがやっぱりディープの柔軟性ある筋肉に加え、馬格にも恵まれていた彼女はすごいです。

ジェンティルと比べるのは可哀想ですが明らかに良い馬で、大事に使って秋華賞あたりに出て来れれば面白いですね。

サロニカの母サロミナの妹にあたるサンタフェチーフは日曜中山最終で500万→1000万連勝を飾りました。こちらもデインヒルの影響かピッチ走法でコーナリングが素晴らしかった。

サロニカとハナ差4着だったクリノヤマトノオーは小倉1200組、ジャングルポケット産駒ということで人気になりにくいキャラですが、ジャングルポケット×アグネスタキオンですからトニービン、Nureyevをアグネスフローラで増幅、レース振りを見ても中距離の差し馬ではないでしょうか。

 

1月15日()

京成杯は低調な混戦、コマノインパルスがHalo5×4らしい美しい田辺騎手の捲りで勝利。皐月でも内枠に入ったら穴人気ですね(^^;)

ガンサリュートは完全にRobertoで小回り◎というのは展望でも書いた。

チークピーシーズ着用で気を抜かせない強気の競馬をしたバリングラが差しが効く流れで最後まで垂れなかったのは能力が成せる業。胴長で、NasrullahHyperionを増幅した大箱向きの持続斬れでもう1度東京での走りを見てみたいです。素質はこのメンバーでNo.1と感じました。

15番人気5着と好走したジュニエーブルは、距離が足りなく脚が貯まらなかったひいらぎ賞5着の内容が素晴らしく、外的要因が全て向いたら掲示板はあるだろうと見込んでいただけに驚きはしませんでした。

ジュニエーブルの前走はアウトライアーズに5日にジュニアカップを制したナイトバナレットなどメンバーが揃っていて、差し馬が上位を占める中4角3番手から粘った内容は評価できます。マイルでは距離が短くて脚が貯まらないという印象があるので、この距離延長はプラスではないでしょうか。スズカフェニックス×スウェプトオーヴァーボードと人気になりにくそうな血統ですが、フロリースカップの牝系で母母はBold Reason≒Never Bend4×4・5、自身はFairy King3×4です。

土曜の3歳戦 ~ ディープウォーリアの2面性 - 4歳上500万下

サーベラージュは出負け、イブキポポカテペトルは内枠がアダになるという典型例のような競馬になってしまいました。

derby6-1.hatenablog.com

 

紅梅Sアロンザモナが決めてくれました。西浦厩舎の紅梅Sといえばアルマオンディーナの無念...

 紅梅Sは圧倒的にアロンザモナに期待。初戦のセンスあふれる勝ちっぷりが忘れられませんが、あの俊敏な動きはHabitatの影響でしょう。前輪駆動の走りとなると京都外回りは◎、前走は出遅れて4角で大きな不利の割にはよく走りました。桜花賞でも賞金をとれる馬に思います。西浦厩舎の紅梅Sというと、好素材だったアルマオンディーナの無念が思い出されます...

日曜の注目馬 ~ シャケトラとバリングラの器の大きさ - 4歳上500万下

 

1月21日()

なずな賞は期待したジョーストリクトリが快勝。

新馬で目を付け、京王杯でも将来性を見込んで推していたのでこれは嬉しい。

ジョーカプチーノ×キングヘイローなのでHalo≒Boldnesian≒Drone≒Sir Ivor4・6×5・4・5、また母系にもTom Foolを持つのでAlanesian≒Flaming Page≒Tom Fool≒Attica7・6×6・6・7ともいうHalo/Tom Foolの増幅具合で、マンハッタンカフェ、いや現代の日本競馬は本当にこの血の影響下にあります。

しかしジョーストリクトリの面白いところは3代母Sudden FlashがTudor Minstrel4×5というHyperion×Lady Jurorという重厚な欧血のクロスを持っているという点。

ジョーカプチーノも母ジョープシケはフサイチコンコルド(←バレークイーン←Sadler's Wells)×トウショウボーイ(Hyprion3×4)とHyperionとLady Jurorを含みますから、先述したHalo/Tom Fool的な「軽い」血に加えて、重厚な血も薄くクロスされていて全体的に薄い相似配合系になっているというのが他の馬と一線を画すところです。

中京の長い直線を重厚なストライドで走る姿は父のNHKマイルCを観ているようでした。目指せ父と同じファルコンSマイルCです。

 

若駒Sは最低人気のアダムバローズが逃げ切り、これで京都2000は2戦2勝。母は米血過多ですが、どうも走りを見ていると同じUnbridled's Songを母父に持つトーホウジャッカルダコールのように前駆の脚捌きが軽やかです。だから「3角4角を下って平坦」という京都が合うのでしょう。トーホウジャッカル菊花賞春天での好走、ダコールの平坦巧者ぶりと同じことです。Unbridled's SongはThe Tetrarchが豊富で柔らかい血ですから。

ダノンディスタンスは和田騎手と手が合っています。すみれS大本命となりました。

 

若竹賞はウインブライトが、「ひょっとしてスプリングSも...」と思わせる勝ちっぷり。体質はステイゴールド的に柔らかいですが筋肉量も豊富、お尻も大きめというのはスプリンターの母の影響でしょうか。母母がNijinsky3×3、自身がダイナサッシュ≒アドマイヤマカディ3×3、全姉ウインファビラスも先週頑張りましたし、やっぱり血統というのはすごいです...

マイネルズイーガーアイルハヴアナザーというよりはマイネカンナの仔といったところで、体質は柔らかいしサッカーボイらしいPrincely Giftらしい前脚の伸び具合で圧倒的に芝<ダですね。

 

1月22日()

京都6Rの新馬(芝1800m)ではファンディーナが衝撃の9馬身差圧勝。

と、ここでちょっと余談を...

ファンディーナの兄弟欄に当然のようにナムラシングンと書かれていますよね。ナムラシングンはヴィクトワールピサ産駒でMachiavellian=Coup de Genie3×3という全きょうだいクロスを持ちます。

ちょっとごちゃごちゃしますが、Coup de Genieを3代母に持つ奈村睦弘氏所有のナムラヘイハチローという馬もいて、ファンディーナのことをナムラヘイハチローの全妹だと思っていました(笑)

本題に戻ると、ファンディーナの母ドリームオブジェニーはそのCoup de GenieにA.P.Indy、Pivotalと配されて産まれました。Tom Fool7×6とNatalma5×5という牝馬クロスを持ちます。

そこにディープを配されたファンディーナは、Halo≒Sir Ivor3・5×5、Attica≒Tom Foolだと6×8・7、Busted≒Bustino4×5

A.P.IndyにCaroにMr.Prospectprを持つ母にディープインパクトというとハートレーがいます。

ディープにA.P.Indyですからちょっと柔らかいなと感じるところはあるんですが、そんな中でもスピードの違いでハナを奪えるというのは素質の違い。また、「胴長だけど前脚を伸ばし切る走りではない」という点はサトノダイヤモンドと被るんです。

そして、思えばマルペンサもNatalma≒Coumah5・5・4×5・5(どちらも母Almahmoud)です。

 

中山6Rの新馬(芝1600m)を快勝したセイウンキラビヤカは注目していたリーチザクラウン産駒で、マルゼンスキー≒Caerleon4×3・5、Mr.Prospectpr4×5、そしてSix Crowns4×5という牝馬クロスを持つ相似配合馬。

体型はNijinskyの影響で胴長ですが、マルゼンスキーCaerleonのスピードが良く出ていました。

年も明けましたし重賞勝ち馬も出たリーチザクラウン産駒をもう1度考察し直したいです。

 

中京5Rの新馬(芝1600m)を制したのはストリートクライ×SingspielでHalo5×4のスリーランディア

まさにHalo!という感じで、アドマイヤベガの脚捌きと被りました。単に「スローに恵まれた」で片付けられない馬でしょう。

しかしこの母フィンランディアというのは、Singspiel×CaerleonでNorthern Dancer4×4、母系にVaguely Nobleでディープを付けたらめっちゃ走りそう。

 

-----

 

【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

広告を非表示にする