4歳上500万下

“血統表”と“現実”のすり合わせ、“競走馬の個性”の解釈

《チャンピオンズC回顧》田辺騎手、Sauce Boat、3~4角の下り

 第17回チャンピオンズカップ GI

◎11.コパノリッキー

〇5.ロワジャルダン

▲9.ノンコノユメ

△12.ゴールドドリーム

★4.アスカノロマン

チャンピオンズCとなってからは今年が3年目だが、過去2年のレース質は正反対といえる。
1年目の2014年は1番人気のコパノリッキーが出遅れたことが影響してスローペース。大箱の中京だが、ホッコータルマエの機動力と、ナムラビクターローマンレジェンドの前残り決着だった。
2年目の昨年は、2年連続で1番人気となったコパノリッキーが4枠7番に入り、彼を潰そうと6枠のクリノスターオー、7枠のガンピットらが競り掛けにいきハイペースに。タフな中京のダートということもあり、スタミナとパワーを猛烈に増幅した配合のサンビスタが差し切った。

さて今年はホッコータルマエタガノトネールが出走を断念、さらにモンドクラッセが4枠6番、コパノリッキーが6枠11番に入ったことで昨年と異なり、リッキーは無理にハナを奪う必要がないため、すんなりと隊列が決まり2014年に近い緩い流れになると想定する。モーニンも中京1800ならスロー希望なだけにハイペースで逃げるという選択肢はないだろう。

となると、先述したように2014年は出遅れ、昨年はハイペースで自分の走りができなかった◎コパノリッキーの抜け出しか、内から小脚が使えて鞍上的に先行策もありそうな〇ロワジャルダンの抜け出しがイメージできる。
反対にアウォーディーは、中京1800の15頭立てのスローで大外進出ではさすがに厳しいだろうし、また、3角~4角が下っている中京は内が空きやすいので内にこだわるという手もあるが、スローならばロワジャルダンアスカノロマンの反応が速いので、3着が精一杯ではないか。逆に昨年のような流れになればそれこそサンビスタ的スタミナ&パワーでの抜け出しがイメージできるが...

ノンコノユメと△ゴールドドリームは地力と鞍上が魅力、中京1800のスローならば大箱向きの走りをする★アスカノロマンと、モンドクラッセの前残りも警戒したい。

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参考までに2014年が62.3、2015年が60.2、今年が60.6という前半1000の通過タイム、これだけで2014年のような緩い流れ云々言っていた僕は大外れなわけですが、非常に見応えのあるレースでした。レースとして、スポーツとして面白かった。

 

最も印象に残ったのはブライトライン×田辺裕信騎手の動きで、3角でコパノリッキーの右斜め前に出て潰しに掛かっていました。これはハイペースにしてリッキーを潰すというノースヒルズ陣営のチームプレイだったかもしれません。アウォーディーにとってもラニにとってもプラスですからね。リッキーは1800のこの流れでは、この田辺騎手のこの動きが無くても厳しかったとは思いますが、前走まで騎乗していた馬を潰しに行く彼の姿勢は素晴らしいです。昨年の有馬記念で、ゴールドシップの捲りを封じ込めた3角でのマリアライト×蛯名騎手の動きと被るところがあります。

昨年の天皇賞(秋)ではクラレントエイシンヒカリのハナを叩き、安田記念ではロゴタイプで見事なスロー逃げ、スプリンターズSでは明らかにビッグアーサーに先手を取らせまいという姿勢を見せソルヴェイグを先行させ3着に残した田辺騎手。

横山典弘騎手的な天才肌で、個人的に1番好きな騎手といっても過言ではありません。

 

アウォーディーは3角から外目進出という大方の予想通りの動きで、このハイペースで自身のスタミナを活かし切ることができました。横綱相撲の2着で文句なしです。

スタミナもありながら、ズブすぎない、芝でも重賞レベルであるというのはハイペースになり易いドバイワールドカップ向きだと思うんですよね。Prince Bishopのような、持続差しの舞台だと思います。

だから、完成された今こそ、英国の芝GIでの走りがみてみたいです。ドバイワールドカッププリンスオブウェールズSというローテになりませんか(笑)

 

アスカノロマンは何度か触れていますが、Secretariat5×5らしいストライドで走るので大箱向き、だから阪神京都ならばスローを外目先行という形がベストで、アンタレスも平安もそういう競馬でした。

そして中央GIでの連続好走は、母父タバスコキャットの影響でしょう。ワンダーアキュートに代表されるように、タバスコキャットは母父Sauce Boat←Key to the Mint←Grraustarkの影響でハイペースで異常な強さをみせます。

 

昨年、そして今年のチャンピオンズCをみて感じるのは、モンドクラッセが残り150mまで明らかに先頭で粘っていたように、前残りか、後方追込が効きやすく、中途半端な差しは効きにくいのかなということ。これは恐らく、3角~4角が下り坂と直線の急坂の影響でしょう。この惰性でハイペースでも先行馬は粘りをみせるし、追込みが効きやすい。

また、3角~4角が下りということは、京都外回りと同じように馬群がばらけやすいですから、コーナリングが巧い馬は4角のラチ沿いでスピードに乗って、直線では馬群がばらけていますから詰まる可能性は少なく、スピードを緩めることなく差し脚を伸ばし続けることができる。そして今回それをやってみせたのがサウンドトゥルー×大野騎手でした。ロワジャルダンもコーナーでの加速が巧い。

逆にモーニンは、ヘニーヒューズCozzeneなので明らかにコーナーで加速できていなく、そんな中でも末を伸ばしてきていましたからさすがは小回り1800でアウォーディーの叩き合っただけはあります。

カフジテイクNijinsky譲りの胴長体型かと思わせるところがあるので、下りの大外進出は合っていたのかもしれません。

 

勝ち馬の血統配合は、これを読みましょう(笑)

blog.goo.ne.jp

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤さんのブログ http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo

栗山求さんの連載「血統SQUARE」http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

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