4歳上500万下

“血統表”と“現実”のすり合わせ、“競走馬の個性”の解釈

《日曜の2歳戦 と エリ女》Vosges

エリザベス女王杯

今年のエリ女はそんなに多くを語りたくなるメンバー構成ではありませんが、簡単にまとめてみたいと思います。

ミッキークイーンタッチングスピーチは、配合こそ異なりますが大箱向きの中距離馬(後者は道悪ならなお良し)で、どちらも地力は説明不要、まともな状態で出てくれば好勝負になるでしょう。

マリアライトは、牡馬相手に道悪の宝塚記念を制してしまうほどの地力の持ち主ですが、逆にいえば、それほど母クリソプレーズのパワーとスタミナが発現してきたとも捉えることができます。となると頭をよぎるのは、パワーがありすぎて京都の3角~4角でスピードに乗り切れなかった菊花賞ディーマジェスティです(鞍上も同じ)。

クイーンズリングは、母のRivermanらしい斬れが出ていると思いますが、1800のスローであれだけ反応し、かつ調教でも速い時計が出るということはやはりマイル寄りに適性があるということなのでしょう。だから勝ち切るイメージは湧かない。

3歳馬、大飛びのパールコードは、内回りの秋華賞では4角で惰性を付けて上がっていけたのが好走の要因。おそらく下る京都外回りは合っているでしょうが、勝ち切る力量はないでしょう。デンコウアンジュメイショウサムソン×マリエンバードですから大箱向きの中距離馬で、それを思えば秋華賞の9着はよく走っているといえます。これは3着争いをしても全く驚きません。

今回最も人気の盲点になりそうなのはシュンドルボン。3代母WaterlooがBpld Lad(IRE)×Hyperion、母父がエルコンドルパサーで、トニービンの重要血脈NasrullahHyperionとFair Trialを整然と増幅。この配合らしい成長曲線で、準オープン勝ち直後の昨年は17番枠から0.2秒差の7着、愛知杯はHペースの中早めの競馬が裏目に出ましたが、中山牝馬Sルージュバックに勝利、VMは距離が短い上にとんでもない時計勝負、マーメイドSはトップハンデ。そしてこの重厚な中距離馬が東京1800のスローで上がり最速で5着...というのは非常に「らしい」もので、穴を空ける準備は整ったという感じです。欲を言えば雨が降った方が良いし、直線に坂が欲しいし、鞍上は田辺騎手が良かったですがここまで人気が落ちるなら。

アスカビレンブラックタイド×スウェプトオーヴァーボード×Nashwanですから美しいBurghclere≒Height of Fashion3×4、ただ本質は小回り向きでしょう。どこかで重賞を獲っておかしくない馬ですし、繁殖としては楽しみなものがあります。

マキシマムドパリも力量的には3着争いをしても驚けませんが、秋華賞のように3代母父KashmirのLady Juror4×4のスタミナを活かし切れる流れにならないと厳しく、今回も外回りですからそういう流れにはならないでしょう...

あとはシングウィズジョイくらいですかね。

 

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京都4R 2歳新馬

最注目はメイズオブオナー。母キャサリンオブアラゴンはHoly Roman Emperor×Monevassia(=Kingmambo)

これだけで説明不要な感がありますが、母がNorthern Dancer4・4×4、Holy Roman Emperorの母L'On ViteはSecretariat×Northern DancerですがNorthern Dancer+Secretariat血脈とハーツはChief's Crownに代表されるようにヌーヴォレコルトベルラップなど結果を残しています。またNorthern Dancer血脈の中でもNorthern Dancer+Fair TrialとなるDanzig、Nureyevというのも良さそう。MiesuqueですからFlower Bowlでもう1本HyperionとFair Trialを増幅できており、ヌーヴォレコルトになる可能性は十二分に秘めた配合ではあります。

エレクトロニカはディープ×DubawiなのでAlzaoダンシングブレーヴ3×5、母母がBold Lad(IRE)とVaguely Nobleを持つのでAlycidonAureoleを持つのも悪くないです。Forli5×4も良い。

 

京都5R 2歳新馬

社台系キンカメPOG(10頭持ち)指名馬のグローブシアターは血統は説明不要なので馬体と走り次第。

コペルニクスはロベルタ(ブライアンズタイム×グレースアドマイヤ)の仔なので、コンスタントに走るディープ配合ではなく、走るならディーマジェスティ型になる配合。

 

東京6R 2歳新馬

人気のフィネスは非社台系ディープPOGの指名馬アンブリカルの半妹でディープ×Seeking the Gold、母母YousefiaはGreen Desertの全妹という良血

Sir Gaylordのクロスは気になりますが、Seeking the GoldとForeighn Cournierのパワーなら打ち消してくれるのではないかと思った次第です

ブランメジェールTapit×Sir Catの父Hansenにもう1つStorm Catを持ってきてWeekend Suprise≒Narrate≒Terlingua5・5・5×4

最終的には東京ダでしょう

 

京都10R 修学院ステークス

ナカヤマフェスタ×タニノギムレットサンデーサイレンス3×4ヴォージュが昇級初戦を迎えます。サンデーサイレンスのクロスは、このようなパワー×パワーという配合でこそ活きるのではないかと思ていて、ヴォージュもナカヤマ×タニギムらしくない柔らかさを感じるのはサンデーの影響なのではないかと推測できます(毛色を含めて)。化けてほしい!

 

エリザベス女王杯福島記念は、「うまぐりちゃん」にも予想を投稿するので良かったらご覧ください。昨日は武蔵野Sタガノトネールだったのに入稿し忘れました...

umaguri.com

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤さんのブログ http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo

栗山求さんの連載「血統SQUARE」http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

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