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4歳上500万下

“血統表”と“現実”のすり合わせ、“競走馬の個性”の解釈

第36回新潟2歳S 回顧 《ヴゼットジョリーの配合》

配合 Road to Classic 2017

新潟2歳については、以下でウマニティさんと、また乱太郎の平本さんたちと語り合ってますが◎ヴゼットジョリーがやってくれました。

www.youtube.com

 

【新潟2歳ステークス】血統考察 byうまカレ|競馬コラム|競馬予想のウマニティ - サンスポ&ニッポン放送公認SNS

 

といっても一口でも何でもないのですが、新馬から目を付けていた1頭で、これから真打が出てくるのは承知でも現状ではオークス候補筆頭。アンカツさんは、もう1度やったら違う結果という趣旨のツイートをされていましたが、僕は何度やっても彼女が勝つと思いますね~(笑)

 

配合は後述しますが、これまでヴゼットジョリーについて書いたのは2回。どちらもウマニティさんでのコラムです。

 

中京新馬(芝1400m)を制したヴゼットジョリーは、スウェプトとの間でベルルミエールを産んだ名繁殖フレンチビキニの仔で、Halo≒Red God4×3・6、そして母系に入るBlushing Groomの影響か、なかなかしなやかな走りをしますし、ただ者でない気もします。母母フェンジーは非常にハイインロー(HyperionとSon-in-Law)が豊富ですから、アースライズ(激流だったオークス4着、秋華賞5着)のように、厳しいペースになればいつでも好走するようなタイプになりそうです。

【中京記念他】先週の結果などふり返り byうまカレ|競馬コラム|競馬予想のウマニティ - サンスポ&ニッポン放送公認SNS

●器用さと奥深さがある
ヴゼットジョリーベルルミエールの妹でローエングリン×サンデーサイレンス、母系にSaumarezを持つからHalo≒Red God4×3・6で、「ストライド走法ではないけれど、柔らかみのある走り」には、ロゴタイプサトノダイヤモンドのようなHaloらしさを感じます。血統表の1/4に当たる母母フェンジーは、Saumarez×LyphardというNasrullahHyperionとFair Trialをクロスしてある重厚な血で、奥があるのも魅力。Haloらしく何でも出来るタイプだろうから、桜花賞でバッキューンと弾けるかどうかはともかく、2歳のこの時期の重賞ならば競馬の巧さで好走しそうです。

【新潟2歳ステークス】血統考察 byうまカレ|競馬コラム|競馬予想のウマニティ - サンスポ&ニッポン放送公認SNS

 

ロゴタイプゴットフリートの出たローエングリン×サンデーサイレンスは、もちろんSingspielを通じるHalo4×3になりますが、ロゴタイプにはSadler's Wells≒Nureyev4×4、ゴットフリートには母母マチカネササメユキのプレイメイト≒Sex Appeal2×2というパワーを増幅する仕掛けがありました。

 

ヴィゼットジョリーは阪神牝馬S2着などがあるベルルミエールの半妹で、母フレンチビキニはその母フェンジーが、Saumarez×Lyphardというハイインロー(HyperionとSon-in-Law)が豊富な馬で、フェンジーが伝える粘着力は姉の阪神牝馬2着や、NZT3着からも見てとれ、要注目の繁殖牝馬の1頭でした。

 

SaumarezはRaibow Questの仔ですから、ヴゼットジョリーはHalo≒Red God4×3・6というニアリークロスを持ちます。

そしてポイントとなるのは、ローエングリンもフレンチビキニも仏血を多く含んでいるというこおではないかと思うのです。

ローエングリンの母カーリングと、ヴゼットジョリーの母母フェンジーによって、薄くですがSicambreWild RiskDjebelの仏血のクロスが出来ます(Court Martialも共通)。これによって、牝馬に良く見られる、仏オークスヴェルメイユ賞を制したカーリングの「仏血独特の斬れ」を引き出すことにも成功しているのではないでしょうか。薄い相似配合ともいえるかもしれません。

牡馬であれば、ロゴタイプやゴットフリートのようにパワー増幅の方が活躍馬が出そうだけれども、牝馬だとヴゼットジョリーのような方向性の方が良いのかもしれません。

父の持つ仏血をクロスしている馬といえば、最近だとジュエラーが代表的です。

こんなことを書いてからパドック映像を見ると、あの独特の柔らかさはジュエラーに似ているなぁと思ってしまうんですが...

 

レースに関していえば、馬群からスッと抜け出すHaloらしさもみせたし、「スピードの持続力」というコメントが福永騎手から出たのはフレンチビキニの仔らしいです。持続力が武器の中距離馬だと思っていますので、アースライズ的激流オークス4着的イメージでいきます。

 

オーバースペックは、福島での加速が、一般的に「大箱向き」と言われている馬のそれには見えなかったので、まず新潟2歳なら好勝負。本来向かう予定であった札幌2歳でも好勝負だろうと思いますが。京成杯あたりでクルーガー的ソールインパクト的な好走はないですかね~。

 

イブキは、ルーラーシップ産駒らしいストライドで走る馬だからマイルと内枠が嫌でしたが、変態田辺騎手の先行だけが怖いなと思っていたらそういう競馬。これは百日草特別馬筆頭でしょう。

 

逆にアピールバイはキンカメにRobertoのラブリーデイ的ピッチ走法なのできんもくせい特別or葉牡丹賞候補筆頭。

 

キャスパリーグパドックを見ても、やっぱり「しなやかさ」を感じられず、ディープ×嵐猫でもレジェンドキャットの仔はこれが限界なのかな~と思いました。

 

左にかなりモタれながらも12番人気6着と好走したマイネルパラディは、スクリーンヒーロー×Green Desertでも、母ロワージがHabitat経由のSir Gaylord4×3で、らしいストライドで走っています。3/4Northern Dancer、1/4非Northern Dancerという配合系でもありますね。

 

サンライズソアは外回りで切れるタイプではありませんから、この過剰人気なら嫌いたかったし、これはひいらぎ賞や万両賞、千両賞あたりが狙い目かな~と。

 

モーヴサファイアは、Shareef Dancer≒Chief's Crown4×4にデインヒル増幅、素質ならばNo.1、ただこの条件替わりで勝ち切ってしまったら、それこそ化け物だと思いましたが8着なら十分でしょう。牝馬だとやっぱり忘れな草賞に出ることになるのかなぁ...

 

以下、ウマニティさんでのコラムより。

●加速力≒ギアチェンジ勝負なら
オーバースペックの父プリサイスエンドは母母がSecretariat≒Bold Bidder2×3(Bold RulerPrincequillo)、さらに母系にCount Fleetを持ち、Mr.Prospector系の中でもアドマイヤムーンスイープトウショウラインクラフトなど芝の一流馬を多く輩出したエンドスウィープの仔ということもあり、プラチナティアラ(函館2歳S2着)やセレスロンディーシンザン記念3着)など同世代相手であれば芝の重賞で勝ち負けする馬を出せる種牡馬ではあります。母父キャプテンスティーヴはBold Ruler5×4ですし、追込みで結果を残していますが、小回り福島での未勝利戦の加速などは、ストライド走法のそれではなく、Bold Ruler的なものだと解釈することはできないでしょうか。新潟2歳はスローの瞬発力勝負というよりは、加速力≒ギアチェンジ勝負になることが多いですから、この馬にはもって来いだと思います。

●新潟マイルだと詰めの甘さが出そう
イブキルーラーシップ産駒らしいストライドで走るので如何にも大箱向きの中距離馬で、大箱でもマイルで坂のない新潟では詰めの甘さが出るでしょう。

 

こうやって書いていて思うのは、やっぱり血統表をみて、パドック映像をみて、レース映像をみて語らなければ意味がないというか、答えにはたどり着けないだろうということ。

ぼくは望田先生的な語りが、もっとも本質に近いものだと思っていますから、こういう語りを必ず継承していかなければならないし、きっとそれはぼくのライフワークになるんだろうなと思っています(と、大きなことを言ってみる)。

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤さんのブログ http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo

栗山求さんの連載「血統SQUARE」http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

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