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4歳上500万下

“血統表”と“現実”のすり合わせ、“競走馬の個性”の解釈

宝塚記念を前にもう1度サトノクラウンの血統を...(何回目)

derby6-1.hatenablog.com

宝塚記念ということで、今週はこの記事へのアクセスが多いようで。宝塚記念については、ウマニティさんの方で6000字wくらいの拙文を入稿したのでもう多くは語りません(^^;)

【宝塚記念】血統考察 byうまカレ|競馬コラム|競馬予想のウマニティ - サンスポ&ニッポン放送公認SNS

 

僕が血統を勉強し出した時に、「なるほどなぁ」と思ったことのひとつに、「柔らかさと硬さのバランス」、「柔らかすぎてもダメ」といったことがあります。

分かりやすくいえば、

こんな感じなことで、柔らかい血を取り込んだら、パワーのある血や、俊敏さのある血で引き締めを行わなければならないということです。

 

こちらのエントリーが特に分かりやすいです。

blog.goo.ne.jp

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Nasrullahの柔らかさ」と「Princequilloの長手の体型」でストライド走法で斬れる「ナスキロ」、俊敏さの源「Tom Fool的な血」(Pharamond→Menow、Bull Dog)、柔らかさを下支えする「La Troiennne」のパワー、これが現代競馬での重要血脈

 

これを綿密にクロスしてあるのが、サトノクラウン

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まずは母父Rossiniの血統から。

Rissiniの父Miswakiの母Hopespringseternal

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Buckpasserは、Tom Fool×Busanda(War AmiralとLa Troiennne)

そして、母Rose Bowerはナスキロ

重要血脈を全て兼ね揃えた名血で、GalileoやSea the Stersやコンデュイットといった名馬が生まれるのもわかります。

 

Rossiniの母Touch of Greatness(Elusive Qualityの母でもある)も

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父Hero's Honorは3代母がWar AmiralとLa TroiennneのSearching

母父Sir Ivorはナスキロ(父Sir Gaylord)+Tom Fool的な血(母Attica)という重要血脈

さらに母母Natashkaもナスキロ

Hopespringseternal同様に、重要血脈を全て含みます。

 

Rissiniは競走馬としても種牡馬としても一流の成績を残したとはいえないけれど、Hopespringseternal≒Touch of Greatness2×1といえるくらいに重要血脈同士を組み合わせているすごい配合馬

 

母母父のVettori

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Machiavellianの母父HaloはRoyal Cherger(≒Nasrullah)+Tom Fool的な血(Sir GallahadとPharamond

母父Sir Ivorは先述、

母母EuryantheはNijinsky×Quillマルゼンスキーの3/4同血)で、PrincequilloTom Fool的な血(Nijinskyの母Flaming Pageの内包するMenowとBull Dog)を持っています

この馬もまた、La Troiennne以外のナスキロ+Tom Fool的な血を豊富に内包しています

 

Machiavellianの父はMr.Prospectorでもありますから、

母ジョコンダⅡは、Miswakiの血統構成(Mr.Prospector、ナスキロ、Tom Fool、War Amiral、La Troiennne)を強力に増幅したといえます。

Rossini≒Vettori1×2といっても良いくらいです。

 

そして、父Marjuの父ラストタイクーン

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トライマイベストの母Sex AppealBuckpasser産駒で自身がBsanda≒Mr.Busher2×3、Tom FoolとWar AmiralとLa Troiennneを持ち、

母父Mill ReelはNever Bend×PrincequilloですからナスキロとLa Troiennneを持ちます

ナスキロ、Tom Fool、La Troiennneという重要血脈を全てカバー

 

つまりサトノクラウン自身は、Northern Dancer、ナスキロ、Tom Fool、La Troiennne、War Amiralという点で、ラストタイクーン≒Touch of Greatness2×3、ラストタイクーン≒Rossini2×2といっても良いほど、重要血脈の組み合わせのクロスによる増幅に成功しているすごい配合です。

 

Marjuは名牝Salsabilの一つ下の弟で、母Flame of TaraはHyperion4×6・4、その母Welsh FlameはDonatello5×3、その父Welsh PageantはCourt Martial≒Tudor Minstrel2×2で牝祖はAloeですから、ハイインローな配合でもあります。

 

これは、サトノクラウン種牡馬となったときにディープインパクトでいう底力を注入するBurgcrele的な位置付けになるのではないでしょうか。

 

僕の友人は、ドゥラメンテについて「牝馬にみるくらい筋肉量は多くないが、運動神経で動いているところはブエナビスタに似ている」と言っていました。何だろうな、こう、最初の白鵬の例えですが「柔らかい中に芯のある」筋肉が素晴らしい、美しいなと思うんですよね。笠雄二郎さんは「キズのない配合」と褒めるくらい素晴らしい配合で、とんでもない爆発力、あの皐月賞はいつみてもすごいです。

アンビシャスも明らかに字面の血統から逸脱したものが発現していて、これはメジャーエンブレムペルーサなど大物に共通していること。非常に奥深さがある配合。

この馬たちだけではないですが、やっぱりこの世代は血統的にみても素晴らしいものがあるなぁと思います。

 

derby6-1.hatenablog.com

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤さんのブログ http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo

栗山求さんの連載「血統SQUARE」http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

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