4歳上500万下

血統好きが大学生のころ書いていたブログ(今でもたまに更新)

皐月賞を考える。

また間が空いてしまった...。桜花賞はレッツゴードンキの逃げ切り。岩田騎手の好騎乗の一方で、そのペースを「見て見ぬふり」をしている騎手が多すぎるという批判も出ているが、それ以上にスローの方が良い馬がG1の舞台に多く出走し過ぎていることの方が問題のように思える。これは番組改変やコース改良が原因なわけだから、大きく変わるには時間が掛かりそう。今後もスローペース症候群は拍車が掛かるだろう。そこら辺は無視しても、桜花賞が外1600にコース変更されたから新馬戦からそういう馬を作ろうという意識が働くのは当然のこと。やっぱり内1600と外2400という異質の条件をどちらもこなした馬こそ真の二冠馬だと思うんだけどなぁ

 

話は皐月賞春の阪神開催が重く前有利の馬場だったため、ワンダーアツレッタやスピリッツミノルという逃げ候補が出走することができ、のおかげで皐月賞でクラシックらしいレースが観れそう

 

近年の皐月賞はスピードと早熟性が重要になっていて、ハイペースでも中団より前で競馬をする馬が押し切るというレースが続いている。具体的に言うと、スピードというのはマイル寄りの適性、早熟性というのは2歳から重賞で活躍しているということ。更にレースでは、「操縦性」「瞬時の反応」が重要。ロゴタイプが4角でスッと反応して加速し、外に持ち出せるような、あの感じです。今年は15年ぶりの路盤改良工事により水はけが良くなり高速決着が予想されるため、さらに重要になるだろう。

 

そういう操縦性の高さという面では、サトノクラウンや、ドゥラメンテ、ダノンプラチナあたりが良いのではないかと思う。リアルスティールは素質は随一だと思うが、スッと反応できない弱さがある。つまり、他の有力馬に勝負所で追いていかれて届かない可能性がある「スプリングでスローであの脚を使っているんだから、速い流れになれば差し切るんじゃないの?」という単純な考えではいけない気がする。だから先行すれば勝ち切れると思うんだけれども、福永騎手が自分が騎乗していてどれほどの脚が使えるか知っているサトノクラウンよりも前で競馬が出来るかどうか。サトノクラウンを見ながら競馬をしそうなんだよね。ここを勝てば2冠の可能性はかなり高いと思う。

 

ドゥラメンテは周知の通り、東京のハイペースかつ折り合いを欠き、かつ外回しても勝ちに等しい競馬が出来た。最後はさすがに止まっているけれど、コディーノよりは強い。とは言え、現役時のキングカメハメハルーラーシップのような重厚感は感じじられないので、良く言う「長い脚を使えない」キンカメ産駒の域は抜けてれていない。同じダイナカール一族でも、母父トニービンだったルーラーシップは外を回しても届いていたけれど、こっちはアドマイヤグルーヴの仔。サンデーの軽さ、瞬発力が前面に出ている。中山替わりは良いのだろうけれど、乗り方次第。コディーノでさえ皐月賞では3着を取れたわけだから、勝ち切る可能性も少なくないと思う。逆にダービーは厳しいだろう。適性ならNHKマイルも良いけれど、詰まったローテで気性が心配。

 

それならサトノクラウンか。前走で機動力も見せたし、瞬時の反応も良い、そしてルメール。不安材料がゲートくらいで、挙げるとすればサンデーが入っていないこと。だんだんと硬さが出て来るのでは?と思っていないわけでもないが杞憂に終わるだろう。母がミスプロクロスで父が持続系のマルジュ。当然、種牡馬としての期待も高まる。

 

ダノンプラチナの前走は評価が分かれるところ。距離なのか、仕上げの問題なのか。これまで見せたレース内容からも、アパパネ等で本番の仕上げ方を知っている厩舎的にも後者だと思いたい。中間はかなり負荷を掛けたようなので侮れない。

 

穴ならコディーノ(穴ではなかったが)やウインフルブルームのようなタイプなんだろう。昔の皐月賞だと欧州血統を重視したくなったけど近年は違うようだ。この視点から考えると、マイル重賞勝ちの実績があるタガノエスプレッソとクラリティスカイ。どちらかと言えば、弥生賞で展開が向いた前者より不向きだった後者を推したい。

 

ブリンカーを着用してくるベルーフとベルラップ。瞬時の反応に欠けるハービンジャーはここ2年のような皐月賞が続く限り勝利することはもちろん、3着以内になることも相当な能力を持つ馬でないと厳しそう。ベルラップの前走は完全に力負けに見えるが、陣営の言う通り「全く気持ちが入っていなかった」というのであれば一考はある。しかし京都2歳のレベルを問われると...。

 

と、ここまで書いたところで枠順発表。所謂3強(②ドゥラメンテ、⑤リアルスティール、⑧サトノクラウン)がどういう位置関係になるか。1番前にリアルスティールがいたら本当に面白いんだけど。Mデム、ルメール、福永。これは楽しみ。