4歳上500万下

“血統表”と“現実”のすり合わせ、“競走馬の個性”の解釈

第77回桜花賞前に言っておきたいこと

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靖国神社の桜

 

いよいよ晴れの桜花賞の舞台です。クラシック競走は私にしてみれば1年間考察してきたことの答え合わせ。今年はどうなる。

 

 

ソウルスターリングアドマイヤミヤビについては特段言いたいことはありません。どちらも持続力が武器の中距離馬ですが、前者の方がマイル向きのスピードの兼ね揃えているということです。後者はミルコ・デムーロ騎手が騎乗ですが、ジュエラーは仏血の影響が大きい中距離質のしなやかな斬れだったので殿一気で通用しましたが、こちらは中距離である程度前受けして持続力を活かすタイプですからそのような競馬をしても逆転は難しいとみています。ただマイルならばスローの方が指しやすいでしょう。

 

ミスエルテはFrankelの日本に不向きな部分であるSadler's Wellsやデインヒルには触れずに、日本向きであるHopespringseternalのNasrullahPrincequilloTom Foolを増幅させた(Hopespringseternal≒Weekend Surprise≒Narrate≒Terlingua5×4・4・5)すごい配合で、牝馬らしい斬れ方をします(だからこっちが阪神JFソウルスターリング朝日杯FSを走った方がしっくりきた)。タフな阪神芝でこの相手を差し切るのは難関ですが可能性は無いとは言えない...といったところ。もちろん休み明けはプラス。

 

アエロリットNureyevが入り胴長で大飛びなので、斬れの質としてはドゥラメンテと同じNasrullahHyperionによる重厚斬れとみているので大箱+急坂でこそだとフェアリーSの際も言ってきて、クイーンCでは見事な走りで賞金加算。前走同様大箱+急坂という舞台は絶好だし、厳しい流れになればなるほど持ち味が活きる斬れなだけに鞍上込みで大きな期待をかけられます。

 

リスグラシューは、状態面の上積みもあり、調教も攻めた上でのプラス体重というのは楽しみですが、ダイワメジャー産駒の差し馬”が活躍しないのと同じ理屈で、やはり“持続力≒スタミナが武器のハーツクライにおいて、Mill Reefの斬れで走っている”というのが、頂点を極められないのではないかという疑念を抱かせます。世代の善戦ウーマンな気がします。

 

カラクレナイはHalo的なので、大箱であればジュエラーのような(喜連の質は異なるが)殿一気をした方が上位食い込みの可能性が上がります。田辺騎手がテン乗りでどう感じるかです。まぁ彼は天才なのでやりそうですが。

 

そしてこの世代最も贔屓しているヴゼットジョリーは、何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も書いているように、脚長で重厚斬れをする中距離馬で、母母フェンジーの持続力≒スタミナ(HyperionとLady Juror)を中距離でこそ活かすタイプとみています(半姉ベルルミエールはスピードが発現しているので、フェンジーの持続力≒スタミナを短距離で活かしている)。ですから、距離延長のオークスの激流でアースライズ的ローデット的好走をするだろうという希望的観測があります。ここも一ケタ着順、掲示板乗るか乗らないか、くらいの走りをしてもらってオークスに万全の状態で出てきてもらいたいです。“牝馬のユーイチ”が主戦ですし。

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

土曜の注目馬 ~ マルセリーナ的な斬れ

週中に桜花賞について書きたいと思っていたのですが、あっという間に週末です。

 

 

NZTは、贔屓しているのはジョーストリクトリスズカゼ。前者は大箱の持続戦ならGIで馬券になれる能力の持ち主で、それこそ昨年のNHKマイルCのように逃げ馬(メジャーエンブレム)が強い競馬をしての「漁夫の利的2・3着」くらいやれるとみていますが中山マイルはどうか。一方後者は中山マイル適性は抜群ですが、牡馬相手となるとどうか。

クライムメジャータイセイスターリーは好勝負だと思いますが、ボンセルヴィーソの前走は非常に内容があるものでした。ダイワメジャーの王道配合ですし、中山マイルも歓迎、NZTは外枠が有利なイメージ(面倒なので調べませんw)もありますからねじ伏せられるんじゃないですかね。

スプリングサンダーの初仔スズカメジャーは、前走フローラルウォーク勝で大箱マイルのスローを上がり最速で差し切りましたが、この中距離質な斬れをみせた事実からしても、レース振りからしてもマイラーにはみえず(マイラーなのかもしれないが、まだマイラーらしい筋肉が付き切っていない)、重賞レベルのマイルの流れだと遅刻の可能性アリとみます。

イノバティブは大敗が続いた時期もありましたが、流れ次第では重賞でも好走できる力の持ち主だと思いますし、母父がForliの影響が強いPosseなので阪神内回り1400とか中山マイルとか札幌1500というのは合います。

 

阪神牝馬Sは、まぁミッキークイーンでしょうがデンコウアンジュがどこまでやれるか注目しています。

アルテミスSの殿一気は、中距離馬の斬れで、オークスで期待をかけていましたが不利を受け9着。スムーズなら掲示板はあったでしょう。桜花賞は内へ突っ込んで行き場を失いましたし、秋華賞は内回りで出遅れ、最悪なスローペース、その中で上がり33秒5を使って大外から追い込んできたレース振りは評価できます。そしてエリ女インコースの先行決着...

他力本願なレースになってしまいますがローズSではシンハライト、クロコスミア、カイザーバルに次ぐ4着。“大箱マイルのスロー”という条件はアルテミスS桜花賞と同じで、スムーズならば掲示板くらいはあっても驚けません。

ナスキロ的な斬れですから、黄色いメンコも影響してマルセリーナに似てるな、と思うこともあって、ヴィクトリアマイルで内枠でも引けば...とすら思っています。

 

中山9Rの野島崎特別(芝1800m)では、レトロクラシックが叩3走目を迎えます。“内回り1800を内田騎手で前受け”というのは合っていると思います。牝馬では大成しにくいですが、すごい配合で繁殖牝馬としての魅力は大きいです。

レトロクラシックは牝馬なので開花するかは半信半疑なのですが、母母カタリストがディープと同じAloe牝系(の中でもMarjuと同じ)で、Sadler's Wells×Ela-Mama-Mou×Welsh Pagent×Crepello×HyperionというHyperionとSon-in-Law~Fair TrialとDonatelloの塊でBurghclere≒Welsh Flame3×4という凄いニアリークロスを持ちます(Burghclere≒Welsh Love3×3と表記しても良いかも)。

日曜の注目馬 ~ マカヒキに続け / HyperionとSon-in-Law~Lady JurorとDonatelloの塊 - 4歳上500万下

 

福島9Rのひめさゆり賞は何といってもグリトニル

前走は“大箱1800で貯める”という競馬をしてくれましたが、内に拘りAureoleクロス由来の馬群を嫌う気性を出した可能性があります。まぁできれば左回りでもう1度見たいですけどね。

 

中山5Rの未勝利(芝2000m)では、ノーザンファーム生産、サンデーレーシング所有、堀厩舎のディープ産駒の好配合ということでPOGで人気を集めていたヘリファルテがデビューします。

母シユーマは12年のサンチャリオットSなどを制したマイラー、Medicean(←MachiavellianデインヒルでNorthern Dancer4×4

そこにディープが配されましたのでHalo3×4、そしてBurghclereとFlower Bowlの呼応。牡馬ならもっと欧血がほしいな~と思ったりしますが、初仔でしたしね。

 

阪神5Rの未勝利(芝2000m)では、エアワンピース(ロックオブジブラルタル×エアデジャヴーで芝で4勝を挙げた。500万→500万→1000万と3連勝した後引退)の初仔、エアニューゲートがデビューします。ルーラーシップ産駒でも、ノーザンテーストをクロスし、デインヒルも持って来る(父の内包するMiesqueと呼応)というパワーに寄った配合で、どんな馬なのか興味があります。

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

《回顧》第61回大阪杯 ~ 秋にはカーニバルソングのHyperionとLady Jurorを活かし切らなければならない!

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ドゥラメンテ世代(現5歳)ではKingmambo≒Ameriflora2×3のヤマカツエースも中距離GIで互角にやり合えるまでに成長しましたが、やっぱりこの世代は総対象ドゥラメンテを筆頭に(右手前での爆発力は間違いなく世界一だったので日本の古馬GIにはない“直線が長い右回り”であるロンシャン or シャンティイでの走りを見れなかったことが本当に本当に無念)キタサンブラックリアルスティールサトノクラウンアンビシャスという五天王がクラシックから沸かせていました。血統・配合的にもマカヒキサトノダイヤモンド世代(現4歳)よりも素晴らしものを感じています。

 

この世代については何十回と書いてきたので、再述する必要もないのですが、現在競馬界の中心的な存在になったのはキタサンブラックでした。そして私を奥深い配合の世界へ突き進ませ、贔屓してきたサトノクラウンは暮れの香港ヴァーズでGI馬の仲間入り。昨秋からはアンビシャスのGI奪取について書きことが多くなっていきました。

 

誰もが知っているように“能力はGI級”のアンビシャスについて2年間考えてきて、私はこの馬の最大パフォーマンス発揮の場は、“秋天かJCで先行したときだ”と主張し続けています。

父がSpecial=Lisadell4×4・3(父Forliが代表的なHyperionとLady Juror血脈)のエルコンドルパサー、母がTudor Minstrel5×6・5(父父Hyperion、母母Lady Juror)、その母Carnival SpiritはTudor Minstrel以外にHyperion6×3というHyperionとLady Jurorの塊であるカーニバルソングはダイワスカーレットキャプテントゥーレキタサンブラックの持続力の源と同じ血を増幅していて、“ダイワスカーレットキャプテントゥーレキタサンブラックの母はカーニバルソングです。だからあんなに粘れるのです”と説明されても納得してしまうくらいです。

ディープと配され、BurghclereとFlower Bowl、Welsh Pageantが強く脈絡。ディープの底力をガッチリ増幅しています。

 

こういう極めて持続力≒スタミナ≒底力に富んだ配合で、どちらかというと大箱向きに映るから秋天かJCなのです。

近年はなりにくいのですが、トーセンジョーダンジャスタウェイの年のような流れになれば、間違いなく勝ち“切る”ことができますって。

また、JCでは名手による(横山典弘騎手)エピファネイア的な先行ができれば、抜け出して後続を凌ぎ“切る”ことができますよ。

 

ただ、“Burghclereの持続力の発現”という意味では、キタサンブラックと同じだけれど、やっぱり“スピード”という点では、母のスピード(Princely Gift的な軟派なスピード)が見事に発現し2000でも先行、2400で難なくハナを取り切れるキタサンブラックとは違う。だからキタサンブラックのように“どこでも中心的存在”とはなれないけれど、絶対にGIを獲って己の競走能力を示さなければならない。秘めたる持続力≒スタミナ≒底力を覚醒させなければならない。

 

より各論的な話をすれば、2000のGIの流れで先行するスピードはない気がするので、秋天での激流を願いつつ、やはりJCでの“エピファネイア的先行”というのが最も現実的と思います(頼むから出走してくれ!)。次走は安田臭がしてきますが...

 

マカヒキは、2000では枠や位置取りという運によって着順は変わってくるがいつでも好勝負、2400は上がり勝負ならなればなるほど上の順位へ...という馬になる予感です。ただ2つ目のタイトルまでは遠そうですね~

 

サトノクラウンは体調万全とのことでの参戦でしたが、やっぱり長丁場=春天でみたかったですね。この欧血ですから、ダイヤモンドとともに仏でも良いですし、JCでも楽しみです。とにかく体調が崩れないことを祈るばかり。

 

桜は週中に1本書きたいなぁ~

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

《展望》第61回大阪杯 ~ 未だアンビシャスのHyperionとLady Jurorは覚醒しない

高松宮記念の回顧も書いていませんし、土曜も気になる3歳馬が勝利しましたが、ひとまず大阪杯は書いておかないと。

 

 

印を打つならば、

キタサンブラック

マカヒキ

ヤマカツエース

ディサイファ

★アングライフェン

贔屓している馬ながら敢えて厳しい視点でみる : サトノクラウン、アンビシャス

 

現4歳世代よりもハイレベルであろう現5歳のドゥラメンテ世代。ドゥラメンテの他に、キタサンブラックリアルスティールサトノクラウン、アンビシャスがいます。昨年、リアルスティールドバイターフで、サトノクラウン香港ヴァーズでGI馬の仲間入り。残るはアンビシャスだけです。

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ドゥラメンテはとんでもない大物ですが、伸びしろを考慮すればアンビシャスもすんごい馬なはずです。

血統をみると、パワーとスタミナを伝える母父エルコンドルパサーに、母母カルニオラは1990年の凱旋門賞を制したSaumarezと3/4同血(父Rainbow Questと母母Fiesta Funが共通)で、欧州的な重厚な血統といえます。

それでいて、重々しさを感じさせない馬体、軽やかなフットワーク、前向きな気性の持ち主。本来であれば、ズブくて重々しいタイプに出ても良いはずなのですが、それは神のみぞ知る世界、ギャンブルに勝ったということで、この字面の血統から逸脱したものが発現しているというのは大物と共通していることです。

母はHyperion8・8・7・8・7×9・7・8・5、Nasrullah4×5だから、形としてはドゥラメンテと同じNasrullahHyperionの斬れになっているともいえるでしょうかね?

天皇賞は誰がみても強い競馬、気性的な面でむやみに短距離を使うのではなく、しっかりと2000m以上を使っていってほしいなと思います。

中山記念展望 ~ ドゥラメンテの左手前とアンビシャスの可能性 - 4歳上500万下

ドゥラメンテ世代は、この秋が4歳秋だ。

アンビシャスは、一般的には「ディープ産駒らしい斬れ味」が持ち味の馬だと解釈されているかもしれないが、何度も触れてきたように、母がエルコンドルパサー(Special=Lisadell4×4・3+Flower Bowl)×カルニオラ(Tudor Minstrel5×5やCourt Martial+Hyperion8×6×7×5)と、キタサンブラックダイワメジャーダイワスカーレットメジャーエンブレムの粘着力の根源と同じハイインロー(HyperionとSon-in-Law)が大量で、本来であれば前出した馬たちのような粘着力を武器とするタイプや、ズブい中長距離馬(全兄インターンシップはそう)に出るのにも関わらずこれだけの斬れ味を持っているというところがミソである。

だから斬れ味比べでも十分通用するけれど、本来は粘着力≒持続力が活きる流れこそがベストパフォーマンス発揮の場だろうし、実際重賞を制したラジオNIKKEI賞大阪杯も先行していた。

今回は何といっても、彼をその大阪杯で先行させ、カンパニーを先行させて大成させ、ミツバで逃げ切った横山典弘騎手が鞍上である。勝負服的にも私が初めてリアルタイムで見た09年の天皇賞がフラッシュバックされる。

大阪杯では内から離れた外目2番手ですんなりと折り合ったように、周りに馬がいる方が掛かりやすいタイプである可能性があるから、外に馬がいないところで競馬がしたいはずだ。今回はフルゲートではないし、これはヒカリがやや後続を離した後ろの2~4番手集団で巧く折り合うというイメージも、少なくともフルゲート時よりはイメージできる。

繰り返しになるが、もしロゴタイプクラレントやモーリスやリアルスティールエイシンフラッシュのが勝った2012年にシルポートから遠く離れた2.3番手を形成したカレンブラックヒルダイワファルコンのように離れた2番手以下で「別の競馬=ヨーイドン」をしたとしても、そうなったらなったらでヒカリの後ろの単独2番手が取れるし、もういっそのことアンビシャスはヒカリに付いていっても良い。

ヒカリの11秒台後半を刻み続ける逃げならば、レースの上がりは35秒前後、勝ち馬が先行集団から生まれるのならば、勝ち馬の上がりは34秒5前後。東京2000、天皇賞(秋)ということを考慮すれば、このイメージに最も合致するのはアンビシャスだ。ジャスタウェイだって、道中12秒台がないトウケイヘイローの逃げで覚醒したのだから。

《天皇賞(秋)》名手が隠れた持続力を引き出す - 4歳上500万下

母父エルコンドルパサーに、母母カルニオラはWelsh Pageantを通じるTudor Minstrel5×5、Lady Juror~Specialらしい前向きな気性も伝わっていますが、上がりの掛かる競馬、スタミナが要求される流れで最大パフォーマンスを発揮する馬だと思っていますし、そういう血統である以上、GIを勝ち「切る」ならば、そういう流れであるか、「前受け」したときではないかと思っています(「ほぼGI」である昨年の大阪杯も天才・横山典弘騎手騎乗で先行していた)。逆に追い込み一辺倒の競馬を続けていては、勝ち切れないということでもあります。

Blushing Groomの影響か、小回り向きの器用さも兼備している万能型ですが、大箱より小回り・内回りの方が上がりが掛かりやすいのが競馬ですから、やはりGI制覇最大のチャンスは大阪杯でしょうか(宝塚記念は馬場が不安)。本当は秋天トウケイヘイロー的なHペースでジャスタウェイ的なHyperion覚醒をみたいところですが...(昨年の秋天エイシンヒカリトウケイヘイローを被せていたが、思いもよらぬスロー。まして出遅れて伸びないうちに突っ込んでの4着は2着くらいの価値はあるだろう(だけどやはり追い込んでいては勝ち「切れ」ない。))

やっぱり私はこの馬の持ち味は「斬れ味」ではないと思うんですよね。もちろん「斬れ味」も一級品ですが、配合的にはキャプテントゥーレダイワスカーレットのようなHyperionとSon-in-Law→Lady Jurorの持続力≒スタミナが魅力で、昨年の大阪杯だって上がり33秒4の斬れで勝ったじゃないか!という意見もあるでしょうが“最速上がりが必要とされない位置”にいました。この舞台も悪くはないのですが、より持続力が求められる流れになり易い秋天(近年はそうとも限らないが)か、2400のJCでエピファネイア的先行がみたいんです(そもそも出走する可能性が低そう)。GIを獲るならそこであってほしい、そこだろうという願望と推測。

 

サトノクラウンはスタミナが豊富(Princequilloの影響か)なので、大箱の長い距離でゆったり走らせるのが良かった、という落としどころになりました。ですから内回り2000mはそれほど良い条件ではないのですが、そんなことは陣営だって分かっているはずですし、「動きもメンタルも今までで1番の状態。以前はレース後に大きな反動が出ていたが、今は体力がついて連続して使えるようになった」とのことですから、頑張ってもらいたい。私は春天でみたいんですがね~

 

ディサイファは、この名牝系名血のパワーが発現してきたならば、グラスワンダーと同じように毎日王冠有馬記念を勝っちゃうかもしれないから◎を打ち続けるべきだ、などとデカい口を叩きましたが、本当にそういうパワーでGIを勝ち切るタイプであるならば、ディープ×Dubai Millenniumで発生するSir Gaylordのクロスは不要なのではないかと思うし、パドックをみてもそういう部分を感じないわけでもなかったです。有馬記念では▲くらいにとどめておこうかな(出てくる可能性低そう...)

《天皇賞/JCへ向けて》毎日王冠/京都大賞典 回顧 - 4歳上500万下

 

ディサイファは“種牡馬入り確定”といってもよい超良血馬ですが、上記で書いたように、また、京都マイルで好パフォーマンス(不利を受けて後退してしまったが)をみせているというのはSir Gaylordの影響なのかなと思ってしまうし、100点の配合でない限り中距離のGIを勝ち「切る」ことはできずに終わってしまうか...と少し寂しい気持ちになっています。ただ、“重めの芝の内回り2000m”というのはどちらかといえばディサイファ向きの条件ですから頑張ってほしいんですよね。

 

 アングライフェンは母母シネマスコープ(トランセンドの母)がHyperionとSon-in-Law~Lady Jurorが豊富で、パントレセレブルを配された母レッドスレッドはNorthern Dancer3×5、ステイゴールドとの相性は悪くないだろうとずっと注目していました。母のパワーを受け継ぎピッチ走法ながら大箱東京2000のアメジストSを楽勝した時に本格化かと思いましたが昨年は重賞ではもうひとつの競馬が続きました。ところが前走でサトノクラウンから0.3秒差の5着と好走。5歳の春にいよいよ覚醒の時を迎えたかと想い今年大注目です(といってもステイゴールドの配合としては100店ではないので「ローカル重賞は獲れる」程度の期待)。

土曜の注目馬 ~ それぞれの " 素質が開花するとき " - 4歳上500万下

 アングライフェンはこのように昔から注目していましたが、ピッチ走法の割には器用さをそこまで感じません。ただ、サラブレッドも人間と同じように強い相手に揉まれることで力を付けていくと思うので名手とのコンビでこの出走は注目に値。

 

ヤマカツエースKingmambo≒Ameriflora2×3という配合で、同条件だった昨年の鳴尾記念は、開幕週ながら8枠で終始内から5頭目あたりを回されてしまいました。今回も8枠ですが、本質的に条件は合っているはずで、どこまでやれるか。

 

マカヒキは内回りを苦にしない器用さもあり、大型馬の叩2走目でもあり、年齢を重ねれば距離もこれくらいがベストになってくるだろうとも思うし、マイナス要素が思い当たりません。

 

キタサンブラックはこちらの想像以上にBurghclereが発現している馬で、こういう男性的な馬は好きなので、もう応援というか、ただ見守り続けるだけです。

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

日曜の注目馬 / シャケトラの配合をもう1度確認 ~ スウェプト×リボンストライプ(=ウイニングチケット)のCourtesy≒Hornbeam≒テスコボーイ

ヴィブロスはHaloウーマンで、それらし機動力≒器用さが武器ですが、走りからはHaloマンのサトノダイヤモンドのように体幹の強さを感じますよね。

 

 

いやぁ、シャケトラが一気に重賞まで突き抜けましたか。正直、重賞でワンパンチ足りない競馬が続いて夏以降or来年に重賞&GI奪取とみてました。田辺騎手らしい大型馬の中山の捲りも非常に見応えがありました。

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上記のエントリーで詳細に書いていますが、マンハッタンカフェは自身の“Halo≒Boldnesian2×4を増幅する”というのが最大の配合ポイントで、Blushing GroomRahyなど有効ですが、GI馬3頭(ヒルノダムールレッドディザイアジョーカプチーノ)+獲得賞金トップ(エーシンモアオバー)を出しているのがNijinskyです。

Halo≒BoldnesianはNijinskyにどういう関係があるのかというと、まずHalo≒Boldnesianは、

(下3つはTom Foolの血統構成)

が共通であり、Alanesian(Boldnesianの母)とFlaming Page(Nijinskyの母)は、

が共通です。

Blue Larkspurというのは、名ブルーメアサイアーでスタミナと底力供給します。米血が豊富なゼンノロブロイTom Fool≒Flaming Pageでのトレイルブレイザーサングレアル、マグニフィカを、Buckpasser(Tom Foolの代表産駒)のクロスでサンテミリオンルルーシュと、Blue Larkspurを増幅したことで2000m超の重賞を制する産駒を輩出したことでもそれは証明できます。

 

シャケトラの母サマーハは、Halo≒プレイメイト3×3、母母がTom Fool≒Flaming Page4×4で、自身はHalo≒Boldnesian3・5×4・4、さらに言えばAlanesian≒Buckpasser≒Flaming Page6×5・6で、それを、Far North(Flaming Page系)、Woodman(La Troienne~Striking系)、Singspiel(Soaring~Ballade系)という世界的名牝系でやっているというのが素晴らしいんです。

 

Haloらしい機動力が発現されていて、これは京都の下り坂も巧い(代表例:サトノダイヤモンド)ですから、(今書いてハッとしたが)春の天皇盾はBuckpasserの影響なのか胴長だけれどもHaloらし機動力がある”という共通点があるサトノダイヤモンドとの対決でやっつけてほしいです。

 

 

相手は弱かったと思いますがミモザ賞を同い年ユキトを背に楽勝したルヴォワール

母父Green TuneはGreen Dancer産駒のNijinsky≒Ocean's Answer2×2(Northern Dancer、Bull Page、Gallant Fox、Fair Playなどが共通)というなかなかの配合で95年の仏2000ギニーと翌年のイスパーン賞を制しました。

その代表産駒の1頭であるのがルヴォワールの母リュヌドールで、伊のリディアテシオ賞を制し英のヨークシャーオークスでも3着になりました。

その母Luth D'orはWild Risk~Carvin、TourbillonLuthierなど仏血で、ルヴォワールの胴長脚長で非常に柔軟な芝向きの体質、しなやかな走りというのはこの影響が強いとみてよいでしょう。

“仏血の影響が大きい”ハーツクライ産駒というとパッと浮かびませんが、“母方の影響でしなやかに斬れる”ハーツクライ産駒という点ではリスグラシュー(Mill Reefの影響)と同じですね。

リスグラシューと同じくBusandaを増幅してはいませんから、クラシックを勝ち“切る”というのは厳しいでしょうが古馬になってからはマジックタイムやシュンドルボン級にはなってくれるのではないでしょうか。

 

中山3Rの未勝利(芝1800m)を制したネームユアポイズンは、展望記事にも書きましたが、母のSadler's Wells≒Nureyev3×4でトニービンNasrullahHyperionを、プレイメイトでHaloを(Royal Cherger≒Nasrullah、Sir Gallahad=Bull Dog、Pharamond、Blue Larkspurが共通)、プレイメイトDr.FagerでBusandaを増幅したハーツクライの好配合で、ハーツにしては完成が早い配合でもあるのでもしかすると菊戦線に乗ってくるかもです。

 

 

高松宮記念は荒れないと思っています。

ただ、年齢を重ねて短距離寄りにシフトしてきたレッツゴードンキを狙いたくなる気持ちは分かりますが、ブリンカー着用トウショウピストの引っ張る昨年のような激流になれば、寄りピュアスプリンターらしいシュウジ、そしてメラグラーナの方に分があるのではないかとも考えます。1200mやマイルは、“Hペースで差し有利”みたいな単純な話ではありませんからね(スローのスプリンターズSレッドファルクスウキヨノカゼの追い込みが決まるように)。

穴目で気になるのはラインスピリット。「体重が減らなくなって、しっかりと調教できるように」(松永師)なり、千直連勝後、控えて好走した淀短距離SシルクロードSで好走したのは成長の証。母リボンストライプはウイニングチケットの全妹でHornbeam≒テスコボーイ3×3のNasrullahHyperionのクロスで、フォーティナイナー(ラインスピリット←スウェプトオーヴァーヴォード←エンドスウィープフォーティナイナー)の3代母CourtesyはNasrullah×Hyperionです完成形は“中京1400ベスト”になると思っているんですが...(どうしてNasrullahHyperionを増幅した配合で中京ベストのダンスディレクターが今年もいないの)

コマノインパルスと同じHaloクロスのバゴ産駒クリスマスは、陣営は中山<中京と言っていますし、バゴ産駒はとにかく“意外性”がありますからね。

Halo≒プレイメイト3×4・5・5で母がすんごい配合のナックビーナスもこの枠では厳しいと思うんですが「ソラを使うので厳しいレースの方が力を出せる。『このメンバーでもチャンスはある』」(田面木助手)とのことなので注目しておきます。

 

マーチSは、アスカノロマンが小回りの激流(にならないかもしれないが)はみやこSがそうだったように体質的に不向きであることと、ディアドムスがもう少し前で流れに乗ることができれば掲示板くらいは乗れるんじゃないか...とだけ言っておきますw

 

【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)