4歳上500万下

血統好きが大学生のころ書いていたブログ(今でもたまに更新)

土曜の注目馬 ~ ナスノセイカン×横山典騎手 / シャケトラ×田辺騎手

フラワーCシーズララバイが好走しました(*^_^*)

 

 

毎日杯は特筆することもなくディープでしょうが、京成杯のときも書いたようにガンサリュートは母がRobertoのクロスでやはりトモなどはRobertoらしさは感じるので内回りでこそでしょう。

 

日経杯はナスノセイカン×横山典弘騎手、シャケトラ×田辺裕信騎手という願ってもいないコンビが誕生。どちらも血統的配合的に非常に注目している馬で、何度も書いてきました。前者はこの枠でまた先行集団~中団での競馬を(右手前でのコーナリングは課題)、後者はここでどれだけやれるか(本当に良くなるのは5歳だろうが)。

 (金鯱賞)最も強調したいのはナスノセイカンが「7・8番手でレースが出来ていた」ということ。Lyphard4×4・5のハーツクライ産駒が32秒台の末脚で差し切るというのがそもそも普通ではなかったので、こういうレースができるようになってきたということは目黒記念とアル共制覇が現実味を帯びてきました。

ナスノセイカンはハーツクライ×ホワイトマズル×タイトスポット(His Majesty×Lyphard)でLyphard4×4・5、母母ナスノフローラはHis Majesty=Graustark2×3というディアウィンクばりのすごい配合でどこからどう見ても晩成。陣営は「末脚を活かす競馬でどこまでやれるか」とコメントしていますが、「末脚を活かす競馬」しかできていないということは本格化手前であり、前受けしてこの血統のスタミナを活かす競馬ができるようになれば目黒記念やアル共くらいは持っていってもおかしくない馬でしょう。

土曜の注目馬 ~ それぞれの " 素質が開花するとき " - 4歳上500万下

 

日経新春杯に格上挑戦するシャケトラは、以上の配合ポイント抑えており、しかも抑え方も凄く、マンハッタンカフェの最高傑作になり得る可能性がある馬に思います。

母サマーハは、Northern Dancer4×4、Hail to Reason4×4、Halo≒プレイメイト3×3(Royal Cherger≒Nasrullah、Sir Gallahad=Bull Dog、Pharamond、Blue Larkspurが共通)と緊張した配合。

これだけでシャケトラ自身は "Blue Larkspurを押さえた" Halo≒Boldnesian≒プレイメイト3・5×4・4で走るだろうといえるのですがこれで終わりません。

サマーハはSingspiel×Woodman×Far Northという配合で、Far NorthというのはNorthern Dancer産駒で母母がFlaming PageですからNijinskyと3/4同血です。Woodmanの母父はBuckpasserですから、つまり、シャケトラはAlanesian≒Buckpasser≒Flaming Page6×5・6(Sickle≒Pharamond、Bull Dog=Sir Gallahad、Blue Larkspurが共通)でもあるのです。

しかも、それをFar North(Flaming Page系)、Woodman(La Troienne~Striking系)、Singspiel(Soaring~Ballade系)という世界的な名牝系でやっているということが凄い。

シャケトラの配合 ~ 名牝系でBlue Larkspurを抑える - 4歳上500万下

 

ディーマジェスティは良く「Robertoの旬は短い」(ラブリーデイとか)というようにJCで落とした調子を戻せているのかが懸念されます。

アドマイヤデウスも一昨年の覇者ですから当然なんですが、「(外差しの効く)中山2500」というのはかなり楽しみ。

 

 

君子蘭賞はすんごい配合のチャレアーダの2戦目。

土曜阪神4Rの未勝利を初出走ながら制したチャレアーダは、昨年ビッシュとサトノキングダムで2発2中だった「ディープインパクト×Acatenango

阪神4Rの未勝利には名繁殖の仔が多く出走しますが、初出走のチャレアーダに大注目。

そう多くないサンプルの中から、ワールドエースやエックスマーク、現4歳世代は2頭しかいなかったうちの2頭がビッシュとサトノキングダムという「ディープインパクト×Acatenango」。現3歳はこのチャレアーダだけ、そして彼女はディープインパクト×Acatenangoというだけでなく、ウインドインハーヘア≒Unfuwain2×3(Northern DancerとBurghclere≒Heiht of Fashion)というニアリークロスも持っています(ロマンはあるが、あまり結果は出ていない←Hyperion牝馬だと小さく出やすい)。

ディープ牝馬に合うRivermanも内包していますし(逆にHabitatが気になる)、レベルの高いこの世代の牝馬の最終兵器となるよう期待をしておきます。

土曜の3歳戦 ~ ヴゼットジョリーとジョーストリクトリの母系で光るHyperionとLady Juror(Son-in-Law) - 4歳上500万下

しっかり勝ち切ってしまうのだからすごいです。とにかく刺激的な配合。

 今更ながら2月最終週の回顧 をば。 - 4歳上500万下

 

中京10R大寒桜賞のスティッフェリオもちょいと注目している馬。

土曜阪神5Rを逃げ切ったスティッフェリオは、以前も取り上げました。

京都5R(芝2000m)のスティッフェリオは、ステイゴールド×シルアスアティテュードという血統。

母母ザミリアとの間にはゴールドスミスという同期のステイゴールド産駒がいます(新馬勝ち)。このザミリアはSir IvorHabitatを通じるSir Gaylord5×5で、ここがステイゴールドにはちょっと気がかりなんですが、ノーザンテーストと血統構成が近いThe Minstrelを通じるNorthern Dancer4×4というのは効くでしょうし、Green Desertのパワーというのもプラス。

そしてザミリアにMtotoを配されて産まれたのがシリアスアチテュードですが、MtotoはDonatello3×4、しかもMtoto自体がMiranda(=Pretty Polly)牝系でもあり、これはノーザンテースト増幅に繋がります。

ステイゴールドとしてはまずまずの配合です。

土曜の3歳戦 ~ ソウスルターリングとリスグラシューとヴゼットジョリーの樫最大のライバル - 4歳上500万下

菊路線に乗ってこれるかどうか。長い目で。

今更ながら2月最終週の回顧 をば。 - 4歳上500万下

 

中山3Rの未勝利(芝1800m)に出走するネームユアポイズンの母リップスポイズンは注目している繁殖牝馬

Sadler's Wells≒Nureyev3×4、Far North≒Nijinsky4×4(Tom Fool≒Flaming Page6×5・5)で、父がハーツクライのネームユアポイズンはSadler's Wells≒Nureyevでトニービンの斬れの根源NasrullahHyperionを増幅し、Lyphard4×6

Busandaを増幅していないので完成はハーツらしく遅めですが、オープンまで出世できる配合なのではないかと思います。(※追記 プレイメイトDr.FagerでBusandaを増幅していました↓

日曜の注目馬 / シャケトラの配合をもう1度確認 ~ スウェプト×リボンストライプ(=ウイニングチケット)のCourtesy≒Hornbeam≒テスコボーイ - 4歳上500万下

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阪神7Rにはスイープトウショウの仔とハウオリの仔も出走しますが川又騎手騎乗のユウチェンジNasrullahHyperionの斬れですから大箱坂アリ1800という条件でどういう走りをするか楽しみです。同条件の野路菊Sや似ている条件のアイビーS、朝日杯でも好走していますからね~(去年の今頃はドバイにいたのねw)(ハウオリも同じような配合ですが)

 

阪神10R天神橋特別はカイザーバルに決めてほしい。エンパイアメーカーダンシングキイは本馬とフェデラリストが出たように好相性ですからGIを獲ってもらいたい。

 

中京12R岡崎特別のヤマニンマンドールは母ヤマニンエマイユHyperionの塊なのでここからもう一つ引き出しがある馬ですよ。

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

月曜の3歳戦 ~ NasrullahとHyperionと、ナスキロラトロ+Count Fleetまで呼応しているのがちょっと面白い

ウインブライトで、ステイゴールドの、サンデーサイレンスPrincely Gift+仏血?の、凄い芝向きの柔軟性を再確認。やっぱりステイゴールドは凄い種牡馬だなぁ~

 

日曜重賞の回顧は、後回しにして、取り急ぎフラワーCだけ。

ファンディーナと、新馬から取り上げているデアレガーロ、そして外差しが効く馬場ならばハナレイムーンの素質とサンティールあたりも楽しめそう。

ハナレイムーンは、「ハウオリの仔」、「母母ノースフライト」というイメージの方が強いですが、ディープ×キンカメ、中距離質の重厚な斬れです。

 東京6Rを制したハナレイムーン(ディープインパクト×ハウオリ←キングカメハメハ×ノースフライト)は、キロハナの全妹。今調べたらハウオリは、2016年産まで5年連続でディープインパクトを配されています。馬主さん的にもクロウキャニオン臭がしますね~

ハウオリはキングカメハメハ×ノースフライト(トニービン)なのでHornbeamのクロスでNureyevもこことNasrullahHyperionで脈絡。ハナレイムーンもそれらしい重厚な斬れで楽に差し切りました。マイルで弾けるタイプではなく(とはいってもシュンドルボン的にそこそこ走るんだろう。シュンドルボンだって3歳の頃はダート1400や札幌1500を走っていた)、晩成ですがオークスに出てきたら面白い。でも410キロのディープ牝駒、長い目で。

マイルCSミニ回顧 / 先週の注目2歳馬 - 4歳上500万下

ハナレイムーンもこの時期に、ここまで走れるのですから素質は素晴らしいですね。古馬になってのエリ女でしょう。ノースフライトマイラーでしたがこのHyperionは間違いなく中距離で活きてくるはずです。

《回顧》クイーンC / 共同通信杯 ~ やはりハーツクライのBusanda≒Better Self≒Striking=Busher=Mr. Busher - 4歳上500万下

 

ただ、デアレガーロとサンティールはRibotのクロスで肩が立ったピッチ走法ですから長い脚は使えない可能性アリです。

デアレガーロはシュプリームギフト=ベステゲシェンクの3/4妹で、マンハッタンカフェのAlleged4×3、牝馬でも2000でデビューさせたということはスタミナが伝わっているのでしょう。母スーヴェニアギフトは、Stop the Music≒Boldnesian4×5と、マンハッタンカフェの配合のポイントであるHalo≒Boldnesianを増幅しています。母父Souvenir Copyの母母Sophisticated GirlはTom Fool3×3でもあります。

土曜の3歳戦 ~ ヴゼットジョリーとジョーストリクトリの母系で光るHyperionとLady Juror(Son-in-Law) - 4歳上500万下

 

ただ妙味も含めそれ以上に注目してみたいのはシーズララバイ

母シースプレイはLyphard4×4のハーツクライ産駒で、そこにファルブラヴ(←Fairy King=Sadler's Wells≒Nureyev)が配された本馬は、トニービンNasrullahHyperionを増幅し、父の内包するSeattle Slew→Slewpyと母の内包するRivermanではナスキロラトロ(NasrullahPrincequilloとLa Troienne)とCount Fleetまで呼応しています

走法はやや肩が立ったピッチ寄りなので、2走前の若竹賞でも巧く立ち回っていますし、今回が叩3走目でもあります。今年のウインクルサルーテポジションがこの馬だと思うんですがね~

ディーパワンサは1800は長い馬体に映りますし、「内で巧く立ち回ってちょこっと脚を使う」という競馬では勝てない馬場状態のようですから厳しいとみています。

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

土曜の回顧 / 日曜の注目馬 ~ ハーツクライのHalo、War AdmiralとLa Troienne、NasrullahとHyperion、

若葉Sハーツクライ産駒のワンツーとなりましたが、どちらもワンアンドオンリーヌーヴォレコルトやスワーヴリチャードと同じように、父の持つBusandaの血を増幅しています→アダムバローズの母父Unbridled's Song(スワーヴリチャードの母父でもあるが)が内包するUnbridledはBetter Self≒Busanda5×5・5、エクレアスパークルは母がBuckpasser(母Busanda)とQuiet American(Dr.Fager3×2=Better Self(≒Busanda)5×4)を持ちます。

ただ、どちらもNasrullahHyperionなどを増幅しているとはいえないのでGIまで突き抜けられる馬ではないとみています。エクレアスパークルの馬っぷりは素晴らしいものがありますが...

どちらもハーツクライ産駒が3歳春に一線級で戦うためのツボを押さえている配合ということになりますが、何度もいうように、ワンアンドオンリー世代が訴えてきているように、晩成なハーツクライ産駒がクラシックを制するということは、逆にいえば世代レベルがそんなに高くないということを暗示しているのではないかと思っています。

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ファルコンSジョーストリクトリは6着。ジョーカプチーノの重厚な欧血もカバーしてある配合ですから4角は外から惰性を付けて進出していれば掲示板があったとみています。NHKマイル(抽選でしょう)は、「父のように先行集団と中団がバラける特殊な展開」か、「Hペースでの持続差し(マイネルホウオウ的?)」になれば好走可能性もあるのではないかと期待しています。

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阪神6Rの3歳500万(芝「内回り」1400m)ではイノバティブが前走最下位から巻き返しました。母父PosseはスプリンターでRed GodHalo2×2のRahyが母父でRobertoも持ち「父中距離馬×母父スプリンター」の配合系、自身もRobertoを感じさせるお尻で、似たような適性が求められる中山マイルのひいらぎ賞で追い込み決着の中2番手追走→0.5秒差6着ですからこのクラスを勝つ力は間違いなくあった馬なんですよね。それでも13倍くらいの単勝オッズですから日本の競馬ファンは本当に優秀すぎます(^^;)

母がお化け配合のゴールドポセイドンは3着、アドマイヤプリヴは内回りでは持ち味が活きないのではないかと思います。

 

阪神5Rの未勝利(芝2000m)では、ディープ産駒として満点配合ではないものの良い配合とはいえる良血アドマイヤアゼリがきっちり勝利。社台系ディープPOGでも指名しているので期間内に2勝できるか注目しておきます。

社台系ハーツPOGで指名しているクリデュクールは中京2Rの未勝利(芝2200m)で強気の競馬で惜しくも2着。この馬もSearchingやNever BendでBusandaを増幅し、Sadler's Wellsと4代母Golden SecretariatNasrullahHyperionを増幅し、ジャスタウェイワンアンドオンリーと同じDevil's Bagを通じるHaloのクロスというハーツの好配合。今から急成長して白百合Sくらいを獲っても驚きません。

 

 

スプリングSウインブライトが重賞まで持っていけそうですが、同枠の同父産駒トリコロールブルーもピッチ走法でコース適性もあるでしょう。

朝日杯は、緩い流れでサトノアレスモンドキャンノのピッチ走法から繰り出される瞬発力が抜けていたというレースで、どちらもこの内回り1800という条件は楽しみ。特にモンドキャンノは、ムキムキ短距離馬という感じではなく、Princely Giftサクラユタカオーらしい柔軟性もあり、母母のBold Ruler5×5というのも気になるところ。

この条件でのプラチナヴォイスの前受けというのも馬券圏内はありそう。

そしてアウトライアーズ。この馬の血統はよく分かりませんが、ヴィクトワールピサのカギであるNasrullahとCount Fleetという観点からみれば、フレンチデピュティの母Mitterandはそれを持ち、4代母Am ReasonableはThe Tetrarch6・7×7ではあります。

馬場状態分かりませんが、「有力」といえる中では内目のエトルディーニュがせこく乗ればもしかしたらもしかするイメージも湧かないわけではありません。

 

阪神大賞典ワンアンドオンリートーセンバジルも内回りというのは微妙ですから、やはり器用さも兼ね揃える人気2頭ということになるのでしょうか。

ただ、サトノダイヤモンドは母のパワーがかなり付いてきたようで、急坂のある直線+重めの阪神芝の3000ならばスタミナの不安はあると思います。流れ次第ですが京都3200よりもスタミナがいるコースでしょうからね。となるとシュヴァルグランの連覇も...ということになります。シュヴァルグランは、Busandaを増幅せず、NasrullahHyperion、そしてHaloを増幅したハーツ産駒で、これがジャスタウェイマジックタイム的な「ハーツらしい」成長ですよね。

 

 

中山6Rの3歳500万(芝1600m)のミッキーワインは、非社台系ダイワメジャーPOG指名馬の好配合馬。

 ミッキーワインは非社台系ダイワメジャーPOG(10頭持ち)指名馬

母ウエスタンダンサーは08年の京阪杯など通算6勝の活躍馬、デヒア産駒なので、その母Siter Dotを通じてナスキロ+Tom Fool的な血を取り込むことができます。昨年はボールライトニングが結果を残しました。また、オペラハウスが入るのはメジャーエンブレムと同じパターンで、その母父High Topを通じて、Wild RiskやCourt Martialを通じてLady Angelaの増幅にもなっています。ウエスタンダンサー自身はNorthern Dancer4×4、Bold Ruler4×5、ある程度早熟さもありそうで走ってほしい。

《東スポ杯ミニ回顧 / 2歳戦 / マイルCS》Mikki Wine - 4歳上500万下

 

阪神9R三洋特別のショウナンタイザンマンハッタンカフェの好配合馬で、今回も梅田氏は「能力はOP級」とコメントしていますぞ。

 マンハッタンカフェといえば、京都最終で穴を空けたショウナンタイザンの血統もなかなか。梅田師が「能力は相当」とずっと褒めていて、今回も「このクラスでは能力が抜けている」とコメントしていました。

強いクロスを持たずNorthern Dancerも持たないマンハッタンカフェにNorthern Dancer4・4×4の母はTom Fool≒Flaming Page6×5・5でもあります。これくらいは走って当然といえる血統です。

 

マンハッタンカフェのHalo≒Boldnesian増幅》

derby6-1.hatenablog.com

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

日曜の注目馬 ~ Halo≒Chieftainの瞬発力

金鯱賞、さすがKingmambo≒Ameriflora2×2のヤマカツエースも強くなりました。大阪杯阪神内回り2000というのはかなり条件的には良いですね(昨年の鳴尾記念は開幕週で終始大外を回されていた)。

最も強調したいのはナスノセイカンが「7・8番手でレースが出来ていた」ということ。Lyphard4×4・5のハーツクライ産駒が32秒台の末脚で差し切るというのがそもそも普通ではないので、こういうレースができるようになってきたということは目黒記念とアル共制覇が現実味を帯びてきました。

ナスノセイカンはハーツクライ×ホワイトマズル×タイトスポット(His Majesty×Lyphard)でLyphard4×4・5、母母ナスノフローラはHis Majesty=Graustark2×3というディアウィンクばりのすごい配合でどこからどう見ても晩成。陣営は「末脚を活かす競馬でどこまでやれるか」とコメントしていますが、「末脚を活かす競馬」しかできていないということは本格化手前であり、前受けしてこの血統のスタミナを活かす競馬ができるようになれば目黒記念やアル共くらいは持っていってもおかしくない馬でしょう。

土曜の注目馬 ~ それぞれの " 素質が開花するとき " - 4歳上500万下

ルージュバックはやはり内枠がアダになってしまいました。内も伸びる中で外差し勢で目立つ末脚をみせたステファノスはさすがですが、やはりGIとなるとワンパンチ足りない印象はあります、配合も含めて。

 

 

フィリーズレビューレーヌミノルが強敵ですがHalo≒Chieftain4×4・6らしい内回りOKな斬れがあるカラクレナイは非常に好みで勝って同条件、桜切符に期待します。ジューヌエコールもあの気性ならばマイル<1400でしょう。

人気のないところで注目しているのはラーナアズーラヤマカツグレースシグルーンの3頭。

ラーナアズーラはグランデ牧場の衣斐さんのグレンデオーナーズの少輔馬でいつも着順以上の強さを感じます。

ヤマカツグレースヤマカツエースの半妹でデインヒル≒Ameriflora3×3、デインヒル牝馬らしいスピードは阪神外周りマイルよりも阪神内回り1400でこそでしょう。休み明けながら「体が減っていそう」というコメントは気掛かり...

シグルーンも肩が立っていますからこの内回り替わりというのは気になります。

 

中山牝馬は、外差しも効いてきている中山ですがやはり内周り1800となるとFair Trial豊富なトーセンビクトリー(気性的にも休み明けは良さそう)と、肩が立ったピッチ走法のシャルールに期待したくなります。

クインズミラーグロヒルノマテーラはどちらもRibotTom Rolfeクロスのマンハッタンカフェ産駒でどちらも昨年内回り替わりで穴を空けました(クインズミラーグロ→カウントダウンS、ヒルノマテーラ→マーメイドS)。ですからこの条件替わりは注目です、特にクインズミラーグロは昨年も4着でした。

まぁ外差しである程度流れればマジックタイムパールコードで堅そうですけどね...

 

今日は他に注目馬があまりいませんが、阪神8Rにはスイープトウショウの仔トウショウビクターとオータムメロディーの仔マエストロが出走します。あと、ピラミマの仔カレンオプシスもいますが。

 

 

そう、世の中は就活シーズン到来ですが、私も競馬関係ではない仕事に就こうと考え絶賛就活中です(競馬界に戻ってくる可能性ももちろんアリ)!

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

土曜の注目馬 ~ それぞれの " 素質が開花するとき "

カデナ vs スワーヴリチャード vs レイデオロという構図で固まったかなぁ。しかしカデナもディープ産駒の典型配合、マイスタイルは天才横山典弘騎手の「先行馬が揃っているなら自分が行ってスローに落としちゃう」という騎乗でしたがハーツクライの典型配合ではありました。

 

 

金鯱賞ルージュバックステファノスヤマカツエースなどGIで好勝負してきた面々が集まりましたが注目しているのはナスノセイカンアングライフェンヒストリカルの3頭。

ナスノセイカンハーツクライ×ホワイトマズル×タイトスポット(His Majesty×Lyphard)でLyphard4×4・5、母母ナスノフローラはHis Majesty=Graustark2×3というディアウィンクばりのすごい配合でどこからどう見ても晩成。陣営は「末脚を活かす競馬でどこまでやれるか」とコメントしていますが、「末脚を活かす競馬」しかできていないということは本格化手前であり、前受けしてこの血統のスタミナを活かす競馬ができるようになれば目黒記念やアル共くらいは持っていってもおかしくない馬でしょう。

アングライフェンは母母シネマスコープ(トランセンドの母)がHyperionとSon-in-Law~Lady Jurorが豊富で、パントレセレブルを配された母レッドスレッドはNorthern Dancer3×5、ステイゴールドとの相性は悪くないだろうとずっと注目していました。母のパワーを受け継ぎピッチ走法ながら大箱東京2000のアメジストSを楽勝した時に本格化かと思いましたが昨年は重賞ではもうひとつの競馬が続きました。ところが前走でサトノクラウンから0.3秒差の5着と好走。5歳の春にいよいよ覚醒の時を迎えたかと想い今年大注目です(といってもステイゴールドの配合としては100店ではないので「ローカル重賞は獲れる」程度の期待)。

◎アングライフェンは、母母がトランセンドの母シネマスコープで。この牝系はHyperionを豊富に持つのでマイネルラクリマなど成長力がある。肩が立っているからタフな馬場は巧いはずだし、得意な馬場状態だったとはいえ、前走の勝ちっぷりは本格化を思わせた。開幕週の中京は昨年の当レースのように前残りになることが多いし、スロー必死のメンバー構成からも一気の重賞制覇に期待したい。

先週の重賞回顧 - 4歳上500万下

 ヒストリカルは半兄カンパニーのようなサクラアンプルールのようなピッチ走法ですが大箱向きというタイプ。それでもノーザンテーストの成長力が昨年からみられますし今年はずっと注目しておきたいです。3歳春に重賞で好走していたのでもっと成長すると思ったんですが、ディープ×ブリリアントベリーはこの辺までなのでしょうかね。

ルージュバックは最内枠が懸念、プロディガルサンの前走は「超スローのマイル戦で中距離馬の斬れが活きた」という典型例で2000はOKヤマカツエースKingmambo≒Ameriflora2×2という配合で「もうGIIならいつでも好走可能」という昨年のサトノノブレス的ポジションにはなっている予感。そのサトノノブレスも当然好勝負可能ですが。

 

 

アネモネSは「現状は中山マイルがベスト」と陣営もコメントしているように、スズカゼアネモネSというのはずっと言ってきましたので好走してほしいです。

derby6-1.hatenablog.com

 

中山6Rの3歳500万(芝1600m)、配合的に注目しているのはウィンドライジズスカルバン。ただどちらも本質的に中山マイルには疑問符(流れや馬場状態次第ではありますが)

ウィンドライジズボールライトニングと同じダイワメジャー×テンビーという成功配合ですがやはりボールと同じようにストライド、スカルバンもレッドスパーダらと同じCaerleonStorm CatですがNijinskyの影響下胴長ストライドなのでレッドスパーダ同様東京1400がベストに思えます。

 

中京5Rの未勝利(芝1600m)で初出走するマンディは好みの血統。母マンドゥラはマンデラ(ディープインパクトの傑作ワールドエースの母)の半妹なので、母母MandellichtのBe My GuestやAcropolisでBurghclereを増幅。マンデラのディープ×AcatenangoもニックスですがマンドゥラはDanehill Dancer産駒なのでデインヒルとBe My Guest経由のNorthern Dancer4×3というのも悪くないと思うんです。とはいえ、やはりこのような重厚な配合(しかもHaloのスピードを増幅していない)というのは日本では開花しにくい(特に牝馬だとなおさら)ですからね...

 

中京2R、ヒシマサルはもうダートですか。古馬になったらオープンには行けると思っています。

 

中山9R館山特別ではサトノキングダムが復帰。中山2000はどうかですが圧倒的な能力で突破してもらいたい。

 

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)

望田潤氏のブログ 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog

栗山求氏の連載『血統SQUARE』http://www.miesque.com/motomu/works.html

『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)